■『五井先生ワールド』(第五巻)

この身 このまま 平和の祈り

(44~45ページ)

 

祈りに対する誤解

 

◇ある禅宗のお坊さんに、友人を介して先生のご本を差し上げましたが、祈りなどというのは、根性のない者が神仏に依存して縋(すが)るものだということでした・・・。

 

三(1)

 

ところが巷(ちまた)でいわれている祈りなんていうのは

「神様お願いだから何とかして下さい」っていうんだね

かりに「世界人類が平和でありますように」というんでも

私たちの平和運動とは意味も内容も全く違っていましょう

世界が平和である方が良(い)いんだといっている時の

そうやって云い考え思っている時の自分というのが・・・

果して如何(いか)なる世界に居座っているのかといえば

三界の争いや不安や恐怖や欲望に満ちた業想念のなかに

体も心もドップリと漬(つ)かっているのではないですかネ

そんな中にいて自分の心がちっとも穏やかでもないのに

そんな心の状態や心境でいくら何を言ってもやっても

それでは屑(くず)や泥水を無駄なエネルギーを費やしては

ただ理由(ワケ)も判らず掻(か)き回しているだけじゃないですか。