■「白光」誌・2023年7月10日号から 「愛することは」

 

※投稿者より

今回、ご紹介する詩に、「焔」という文字がありますが、原文には読み仮名がついていませんので、調べてみたところ、訓読みで「ほのお」、音読みで「えん」と読むようです。

 

(参考情報)

「焔」の漢字‐読み・意味・部首・画数・成り立ち - 漢字辞典

https://kanjitisiki.com/jis1/128.html


 

「愛することは」

 

              五井 昌久



 

愛することが哀(かな)しい時があつても

 

友よ 愛しつゞけてゆかなければいけない

 

あなたの愛がたとえ地上に燃える焔であつても

 

神はあなたの愛が天上界のものであることを知つている

 

愛は神のみ心そして地上の光明

 

愛することは深い喜び

 

愛することは深い哀しみ

 

この世のいのちの流れの中で

 

縁(えにし)美しく花開くは

 

人と人との愛の交わり



 

国と国とが愛し合えない悲哀の時代にあつても

 

せめて人と人とは愛し合わなければいけない

 

人はみな神のいのちの分れ

 

本来一つのもの

 

私とあなたは一つのいのち

 

私たちの愛の心が

 

光明となつて国に充つる時

 

それはやがて世界の平和を導き出してゆくことになるのだ



 

友よ

 

愛して心哀しい時があつても

 

愛しつゞけていなければいけない

 

その愛はやがて

 

輝やかな喜びとなつてあなたにかえつてくるに違いない

 

神があなたを愛していて下さるように

 

あなたの愛も相手を柔かく包んでいるに違いないのだから



 

(『詩集 いのり』より)

※仮名遣いは原文に従っています。