おはようございます。このM&Aのニュースには、驚きました。


インドや欧米メディアの報道によると、インド財閥系の自動車メーカー、タタ・モーターズが、米フォード・モーター傘下の英高級車ブランド「ジャガー」と「ランドローバー」を買収することで合意した。買収額は約26億5000万ドル(約2650億円)、26日にも調印式が行われる見通し。経済成長を背景に加速するインド企業による世界的な合併・買収(M&A)の象徴となりそうだ。

 タタは今年1月、世界で最も安い10万ルピー(約25万円)の低価格車「ナノ」を初公開し、注目を集めたメーカー。優先交渉権を得た後、買収した後もフォードがエンジン供給を継続することなどの条件が満たされ、買収に合意したという。買収資金調達のために、タタは米銀大手JPモルガンなどをアドバイザーとして、3000億円超の融資枠を準備していた。

 タタと提携しているイタリア自動車大手のフィアットも、ジャガーに関心を寄せており、タタ買収後に提携交渉が始まる可能性もある。

 07年には、タタ財閥傘下のインド鉄鋼最大手タタ・スチールが、英蘭系の鉄鋼大手コーラスを買収した。このため、「植民地だった国の企業が、旧宗主国の名門企業をまたのみ込んだ」(英系銀行)との声が出ている。(毎日新聞)


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 急成長のインド企業が、「ブランド」という「プレミアム」を手にするようです。



No.627:プレミアム


プレミアム:①額面株式が額面金額以上の価額で発行されたときの超過額。額面株式は平成13年(2001)の商法改正により廃止。 ②手に入りにくい入場券などの割増金。プレミア。 ③商品につける景品や懸賞の賞品。プレミア。


 商品でもサービスでも、「プレミアム」と名づけたものが、やたらと目に付きます。その意味はといえば、上記から転じたのか、なんとなく、「上質」「特別」「限定」などといった、「高付加価値」があるような印象ではないでしょうか。

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 そんな中、ダイヤモンドオンライン のこんな記事が気になりました。


 2008215日、マクドナルドは100円で提供していたオリジナルのブレンドコーヒーをリニューアル。「プレミアムローストコーヒー」として全国展開を開始した。

 このプレミアムローストコーヒーが巷で大人気だ。価格はSサイズで100円、Mサイズで190円と低価格ながらも、コーヒー豆には高級品種のアラビカ種のみを使用。また、全店に新規開発したコーヒーマシンを導入。全国のマクドナルドで同じ味のコーヒーが愉しめるようになった。

 リニューアルに際して、カップのデザインが変更されたが、それだけではなくカップのふたの部分も改良されている。飲み口を開閉式にし、下唇があたる部分に凹凸をつけている。これにより、飲んでいるときにコーヒーが飲み口から垂れてしまうことを防止しているのだ。ほんの些細なことだが、細かい心遣いにも「プレミアム」な印象を受ける。

 日本に先駆けて発売したアメリカでは、コーヒー専門ショップのスターバックスが全米のほぼ全店を一時閉鎖し研修を開くといった事態に発展。このプレミアムローストコーヒーに対して、かなりの危機感を抱いているようだ。因みに、日本ではこのような事態にはなっていない。

 筆者の周りの人たちに評判を訊いてみたところ、「スターバックスのほうがコーヒーとしてはちゃんとしているが、100円であの味なら飲んでもいい」という意見が多い。

 ただし、コーヒー好きと自称する人たちのなかには、「プレミアムローストコーヒーは100円としてはがんばっているが、コーヒーとしてはスターバックスやタリーズコーヒーにはかなわない」という意見も少なからずある。

そこで筆者は、マクドナルド、スターバックス、タリーズコーヒー、ドトールのコーヒーを飲み比べてみた――。率直な感想は「プレミアムローストコーヒー恐るべし」だ。

 まず価格だが、スターバックスとタリーズコーヒーの「本日のコーヒー」はともに290円、ドトールは最近値上げがありブレンドコーヒーは200円だ。プレミアムローストコーヒーは前述のとおり100円。個人的な意見でいえば、価格帯がやや拮抗しているドトールに比べると、プレミアムローストコーヒーのほうが飲みやすい。

 スターバックスとタリーズコーヒーに関しては、価格が約3倍も違うだけあって、その差は歴然。コーヒーとしての深みがまったく違う。

 しかし、ヘビーなコーヒー好きでなければ、約3倍の価格の差に価値を見い出せるかどうかは甚だ疑問。朝の忙しいときや食後に「とりあえずコーヒー」が飲みたいという、ライトなコーヒー好きにとっては、手軽に飲めるプレミアムローストコーヒーのほうに魅力を感じる人も多いだろう。

 マクドナルドの狙いは、まさにそこにあるように思える。朝およびランチタイムは、ビジネスマンにとって忙しい時間帯だ。ゆっくりコーヒーを飲んでいる余裕はない人も多い。100円であれば、支払いも簡単な上、量がやや少なめな点も、忙しい人にとっては好都合。まさに「ファストフード」のコーヒーなのだ。

 もうひとつ、マクドナルドがスターバックスをはじめとしたコーヒーショップと異なる点がある。それは「スナックタイム」の導入だ。

 これは、午後2時から午後11時まで、100円メニューとドリンクSサイズの組み合わせを150円という価格で提供するというタイムサービス。ハンバーガーとコーヒー、アップルパイとコーヒーといった組み合わせが、たった150円で愉しめるのだから、子連れの主婦や打ち合わせのビジネスマンなどに人気があるのも頷ける。

 このように、マクドナルドは戦略的に低価格路線を展開することで、プレミアムローストコーヒーの認知度をアップ。通常「プレミアム」と名付けられた商品は、ほかの商品よりも「値段は高いが高品質」という差別化を行ってきた。しかしマクドナルドは「プレミアムなのに低価格」という逆転の発想を採用。これが一般消費者のハートを掴んだと推測できる。

 本格的なコーヒーを提供するコーヒーショップ市場に、100円コーヒーというコンセプトで殴り込みをかけてきたマクドナルド。この勢力拡大は予想以上に早い。これに対抗するためには、マクドナルド以上にインパクトのある商品投入が急務。「おいしい」だけでは、もはやコーヒーショップはマクドナルドに勝てない状況にあるといってもよい。

 原油価格の高騰などにより、さまざまな商品が値上げされている昨今、コーヒーショップも値上げ傾向にある。しかし、マクドナルドだけを見れば、企業努力により低価格を維持したまま品質を上げることも不可能ではないということになる。

 このプレミアムローストコーヒーの登場は、単純にコーヒーがおいしくなったということだけではなく、「値上げ」以外の何かでこの価格高騰の時代を乗り切ろうという、マクドナルドの企業姿勢をも感じさせられる商品。突如巻き起こったコーヒー戦争に、スターバックスをはじめとしたコーヒーショップ連合軍は、どのような次の一手を打ってくるのか? 興味津々だ。(三浦一紀)


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 「プレミアム」の意味として、まるで、「お求めやすい上質感」と定義しているかのようです。


今まで、ハンバーガーの添えもの的位置づけだった「コーヒー」を、強力にプッシュしていくために、あえて、「プレミアム」というネーミングで、「添え物」ではなく、「本格派」なんだと、アピールしていくということでしょうか。




 別業態で実験出店している「マックカフェ 」がいまいち、生彩を欠いているように思えるのですが、今回の、新機軸は、はたしてどうなるのでしょうか・・・。



PS.

今度、「スナックタイム」を利用してみようかと・・・