おはようございます。ソニーのゲーム部門が苦戦を強いられているようです。

 ソニーが30日発表した平成18年4~12月期の連結決算によると、昨年11月に発売した家庭用ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」の年末までの出荷台数が184万台となり、目標の200万台を下回った。また、携帯ゲーム機「プレイステーション・ポータブル(PSP)」も前年同期比72%減の176万台と落ち込んだ。両機とも任天堂のゲーム機に苦戦を強いられた。

 ゲーム部門では、PS3事業の立ち上げ費用や発売前値下げの影響で、4~12月期の営業損失が1244億円に膨らみ、PS3とPSPの低迷も追い打ちをかけた。ただ、同社は今年度中にPS3を600万台出荷する目標は堅持し、「来期にはPS3の逆ザヤをなくす」(大根田伸行最高財務責任者)ことでゲーム部門全体の収支改善を図る。

 ソニーは同日、平成19年3月期連結業績予想について、最終利益を800億円から1100億円に上方修正すると発表した。パソコン用充電池の発火問題に伴う費用やゲーム部門の赤字による影響を液晶テレビなどの好調でカバーした。

 不調部門をカバーできる、好調部門がある!というのもすごいですが・・・。

No.465:マンネリ

マンネリ:手法が型にはまり、独創性や新鮮味がないこと。マンネリズム(mannerism)の略。

 朝日新聞によると、「ウィンドウズ・ビスタ(Windows Vista)」は、「静かな船出」のようです。

 米マイクロソフト(MS)は30日、パソコン用新基本ソフト(OS)の「ウィンドウズ・ビスタ」を全世界で発売した。「楽しさ」を強調して消費者に買い替えを促す考えだ。しかし、利用者の関心はインターネットを通したウェブ上の新サービスに移り、テレビなどの高性能化もあって消費者の受け止めは冷静だ。OSの支配力が低下する時代の静かな船出となった。

 カウントダウンとともに発売が宣言されると、夕闇が迫るタイムズスクエアのビル群に掲げられた広告用大画面に新CMが一斉に映し出された。


発売!

 MSがニューヨーク市内で29日夕(日本時間30日未明)開いた記念イベント。ビル・ゲイツ会長は「写真や動画、音楽など全コンテンツがデジタル化された時代のカギを握るOS」と強調。派手な演出で、社運をかけた商戦が始まった。

 パソコンを家庭で使う家電・情報機器の中核に据え、低迷するパソコン市場の底上げを狙う――MSが描くシナリオだ。安全対策や娯楽性を高め、他のデジタル機器との連携を強調。3D映像を駆使し、写真や動画などを保存・編集する機能やリモコン操作の多用などにこだわった。

 同時発売した業務ソフト「2007オフィスシステム」と合わせ、07年中に2億本以上の出荷を目指す考えだ。

 しかし、MSを取り巻く環境は厳しさを増している。自ら切り開いたブロードバンド時代がネットを介した新サービスを生み、皮肉にもライバルを増やしてしまったからだ。超小型演算処理装置(MPU)を供給する米インテルと組んでパソコンの基幹部分を握り、業務ソフトを組み合わせて販売する事業モデルで覇権を握ってきたが、インテルが米アップルのパソコン「マッキントッシュ」にもMPUを提供するなど、MSとインテルの「ウィンテル」連合にもほころびが見える。

 ビスタで機能を強化した検索分野では米グーグルが台頭。アップルも音楽・映像配信で盛り返し、6月には米国で携帯電話事業にも参入する。


読み!?

 30日未明、東京都内の家電量販店での発売イベントでは、12年前の「ウィンドウズ95」発売時ほどの混雑はなかった。秋葉原にあるヨドバシカメラマルチメディアAkibaのパソコン売り場でも、「機能を見定めてから判断したい」という冷静な客が多いという。

 調査会社ガートナージャパンの蒔田佳苗・主席アナリストは「ビスタを使うと何が変わるのか、消費者に利点が十分伝わっていない」と厳しい。米メディアにも「価値あるソフトだが、ありきたりだ」(米紙ウォールストリート・ジャーナル)との指摘がある。

 MSは、XPの支援期間延長を消費者の声に押される形で決めた。「MSが自信を持ってきた切り替えサイクルへの消費者の不満の表れ」(IT企業関係者)との見方もある。

 06年のパソコン国内出荷台数は前年比3%減の1233万台と4年ぶりに減少した。買い控えもあったためパソコンメーカーなどの期待は高いが、新OSが消費者に買い替えを促すにはしばらく時間がかかりそうだ。

 任天堂や、アップル、そして、グーグルといった企業は、「いったい今度は何をしでかすんだ!?」・・・というような期待も高く、また、その期待を凌駕することをやってくれています。

 一方、ソニーの「プレイステーション・シリーズ(PS)」や、マイクロソフトの「ウィンドウズ・シリーズ」の方は、もはや「マンネリ感」が漂い、「様子見」が増える、ということになるのでしょう。

 「マンネリ」に陥ると、「衰退」は免れないものですが、ここまで、OSを支配されていると、まったく「無視」するわけにもいかないわけで・・・。

 ただ、マイクロソフト幹部の、「強気の読み」ばかりは、どうだかなぁ・・・

PS.

 「前年踏襲」や「現状維持」がはびこっている世界から見れば、「マイナーチェンジ」を続けているだけでも、確かに「進歩」しているといえるだろう。

 ソニーもマイクロソフトも、「存在」が大きいだけに、「期待」も大きいということか・・・。