この記事は
ヲタ夫のセカンド握手会 ヲタの熱いしんがり争い ~○○の男に、オレはなる!!~【前編】
の続きです。
よかったら前編からどぞー。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【セカンド写真集握手会の1回目休憩に入る前、麻里子様が最後に手を握る男になる】
↓数々の脳内変換
【麻里子様の最期の男になる】
という明確な目的を持ったヲタ夫。
しかし、ここで一つの問題が。
ヲタ夫の後ろで休憩、と告げられたのだが、
列は二列。
つまり、隣にももう一人最期の男候補が!!
(だから最期の男って何?)
隣のヲタも多かれ少なかれヲタ夫と同じようなことを考えていたようだ。
(だとしたら、そのヲタも危険な思考だよ!)
カーン
ヲタ夫と、隣のライバルヲタとの熾烈なしんがり争いの幕が切って落とされた!!
お互い声に出さずとも
「このしんがりは譲れない!!」
目は燃えている。
(世界一つまらない争いだよ!)
しかし、ここは双方大人。
「俺がしんがりになる!」
「いや、俺が!!」
みたいなことを口にだして争ったりはしない。
大人がゆえに、
「そっちが前にいってくれないかなぁ・・・。」
「俺に最後尾を譲ってくれないかなぁ・・・。」
という空気醸し出しつつ、相手の出方を伺う。
お互い、チラリチラリと相手を見ながらの牛歩。
まずは先手必勝とばかり、相手のライバルヲタがある作戦に出る。
その作戦とは
【俺はこのトレカ棚に夢中ですよ作戦】だ。
(なんだその作戦名・・・)
この作戦は、横にあるトレカコーナーを眺めながら
「このアイドル、トレカなんか出してたんだなー。」
と、棚に夢中になった振りをすることで、歩くスピードを緩めるのだ。
(セコイよー!!)
わざとらしいぐらいにトレカの棚を眺めながら、なかなか進まないライバルヲタ。
くそっ!先手を取られた!!
この戦いは、2列になっている列が1列になる部分で後ろを取ったほうが勝ち!!
もう1列になる部分は数メートル先。
おちおちとしている場合ではないのだ!
ヲタ夫も同様の作戦で対抗したかったが、
残念なことに横にあるのは商品の棚ではなく、ヲタの列だ。
そこでヲタ夫の取った作戦は、
【あっ!あのヲタは俺の友達か?いや、違うのか?作戦】。
(変な作戦ばっかりだな。)
ヲタの列の中に必死に友達を探す振りをするヲタ夫。
本来であれば、
【ヲタ友達を見つけました作戦】で、
ヲタ友と話をすることでスピードを緩めたかったのだが
残念ながらヲタ夫にはヲタ友達がいないのだ。
(寂しいー!!)
どちらにしても、ヲタの列を必死に眺めながらスピードを緩め
相手の出方を待つ。
ヲタ夫 心の中「フフッ。完璧な作戦だ。
これで、奴も先に行かざる得ないだろう・・・。」
自信満々で隣のライバルヲタをチラリと見ると
ライバルヲタは、まだトレカの棚に夢中になっている振りをしていた!!
こいつ・・・なかなかしつこいな。
(お前に言われたくないってば!)
その後、二人は譲ることなく止まり続け
列からすっかり取り残された状態に。
(迷惑だってば!早く進めー!)
ヲタの列を見続けるのにも限界を感じ始めたヲタ夫。
もうこれは禁断とも言える最後の手段、
【おや?靴紐がほどけてしまったぞ作戦】
を使うしかないのか?!
できれば使いたくなかった最期の手段に打って出ようと考えていると
ライバルヲタがススス・・・と前に出た。
お?これは俺にしんがりを譲ってくれるという意思表示か?
そう思って歩を進めるヲタ夫。
しかし、そんな予想に反してライバルヲタは急に立ち止まり
またトレカコーナーに釘付けの振りを始めた。
ヲタ夫 心の中「くそっ!!!これは罠だったのかっ!!!」
既にヲタ夫はライバルヲタよりも少し前に出てしまっている状態。
これ以上、2列で進むわけにいかない・・・。
ここは・・・オレの・・・負けだ・・・。
仕方なくライバルヲタにしんがりを譲ることになったヲタ夫。
あぁ・・・あそこであのポジションを取っていれば・・・
こっちにも本棚があれば・・・
最後の最後の作戦【てこでも動かない作戦】に出ていれば・・・
先ほどのしんがり争いについていろいろと後悔しながら列を進むヲタ夫。
しかし、ふと気がつくと
あと3番後には握手の順番ではないか!!
やばい!心の準備が・・・準備が!!
焦るヲタ夫。
ヲタ夫 心の中「こ、ここは、落ち着こう!!
上・上・下・下・右・左・右・左・B・A!
上・上・下・下・右・左・右・左・B・A!」
なんだかわからないファミコンのコマンドを唱えて
心を落ち着けようと試みたところで、一向に効果は現れずヲタ夫の順番に!!
目の前には麻里子様が!!
ヲタ夫「・・・・・・・・・・・・・・」
麻里子様「???」
ヲタ夫「あ・あ・あの、応援してます!」
麻里子様「ありがとうございます。」
ヲタ夫「が・が・が・頑張ってください!」
麻里子様「はい、頑張ります。」
1回目 糸冬 了
いつものごとく、言いたいことの1/100も言えずに握手は終了。
うれしいはずの握手なのに、終わると緊張が緩んで、
体中の毛穴からから汗というヲタ汁が吹き出てくる。
(キモッ・・・)
ヲタ夫 心の中「つ・・・疲れた・・・。
スーパーマリオだったら確実に一機死んでるな・・・。」
ふらふらになりながら2回目の握手のために、再度列に並ぶヲタ夫。
そして、またまたノロキラーで消毒され
(こんなに短時間に何度も消毒されるって、もうバイキン扱いだよね。)
疲労のためボーっと並んでいたヲタ夫。
気がつくと、あと3番後には麻里子様と握手!!
ヲタ夫 心の中「こ、ここは、落ち着こう!!
上・上・下・下・右・左・右・左・B・A・B・A!
上・上・下・下・右・左・右・左・B・A・B・A!」
(最後のB・A増えただけじゃん!)
しかし、やはり隠しコマンドを唱えたところで効果は現れずヲタ夫の順番に!!
目の前には麻里子様が!!(本日2回目)
ヲタ夫「・・・・・・・・・・・・・・」
麻里子様「???」
ヲタ夫「あ・あ・あ・あ・あの、応援してます!」
麻里子様「ありがとうございます。」
ヲタ夫「が・が・が・が・が・頑張ってください!」
麻里子様「はい、頑張ります。」
2回目 糸冬 了
せつなくなるぐらい1回目と同じ結果に陥り、悲しみとともに店を出るヲタ夫。
もう初夏だというのに、気のせいか、夜風が身にしみる・・・。
銀座の街をトボトボと歩き出した瞬間、背後にいるカップルの会話が聞こえてきた。
カップル・女「ねぇねぇ、この本屋、すごく人がたくさん集まってるけど、
何かイベントでもやっているのかしら?」
何の気なしにその声の主であるカップルの方へ振り向くヲタ夫。
ヲタ夫「うわっ!!」
そのカップルとはなんと、
会社の同僚とその彼女だったのだ!!
ヤバイ!!
バレないように競歩で逃げ出すヲタ夫。
しばらく進んで横道に入り、はぁはぁいいながら2人の様子を窺う。
ヲタ夫 心の中「はぁ、はぁ、ここまで来れば大丈夫だろう。
いや、まてよ?
思わず逃げてしまったけど、別に逃げる必要もなかったな。」
(いやいや、写真集2冊も持ってるから!バレたら大変だから!!)
ヲタ夫 心の中「このまま逃げっぱなしなのも悔しいし、後でもつけて
手を繋いだりとか、そんな決定的瞬間でもおさえてやるか。
明日から社内はこの話で持ちきりですな。フフフ。」
何を思ったか2人の後をつけるヲタ夫。
(やめてー!社内の噂になるのは写真集2冊もかかえてるあんたの方だよ!)
サインつき写真集を2冊小脇に抱え、
はぁはぁ言いながら同僚カップルの後をつける。
(まるっきり変態だよ!ストーカーだよ!)
しかし、10分程つけたところでひとつの事柄に気がつく。
ヲタ夫 心の中「良く考えたらこの二人、
社内恋愛でもなければ、不倫でもない
普通のカップルなんだよな・・・。」
なんだか急につまらなくなり、駅へと引き返すことに。
(これぞまさしく骨折り損のくたびれ儲けですね・・・。)
麻里子様 握手会のしんがりはとれなかったものの、
同僚カップルのしんがりはしっかりととれた。
そんなヲタ夫の銀座の恋の物語であった。
話にオチがなくても、ランキングはしっかりとオチて行きます。
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帰ってからその話を聞いて
私「そんな現場、見つかったら写真集2冊抱えてるあんたの方がよっぽど恥だよ!!」
と怒鳴り散らしたところ
ヲタ夫「恥?なんで?
麻里子様のサインつき写真集を2冊も持っているんだよ?
恥じゃなくて自慢でしょ?」
といっていました。
価値観のズレってこういうことを言うんだと思うんです。