🇹🇭222日間で世界一周たび日記90’s
90年代バックパッカーの旅日記を公開
アナログで不自由な旅こそ楽しかった
日記File No.004バンコク
1998年7月29日
カオサンでの贅沢なヒマのつぶし方
90年代全盛期のカオサン
いまボクは90年代のバンコクを旅している。
カオサンのドミトリーに宿を移した。
そして、ただウダウダしている。
聖地カオサンにいるからといって、ボクは誰ともつるんで行動はしたくない。
パイプ2段ベッドの隣りの住人になったパッカーには軽く挨拶はもちろんするが、一通りの自己紹介的な会話が終わると、それ以上の話しは膨らませたくなかった。
もともと人と群れることが苦手で嫌いな性格。そもそも小学校頃からこう言う性格だ。
だからこうしてひとり旅をしているんだ。
バックパッカーという肩書きは、90年代のボクにとっては、後から結果的にバックパッカーであった、というだけで、バックパッカーになろうとか、そんなつもりで旅はしていなかった。
それが聖地カオサンに来たからと言って、急にドミの相部屋で一緒になった旅人たちと意気投合して、わーわーきゃーきゃーになったり、みんなで飲んだり騒いだりができる訳もないし、したくもない。
とにかく、まったりとウダウダと、何の目的もなく、何もしない一日が好きだ。
だから、ヤワラーあたりのジュライや台北大旅社の方がボクの秘密基地だった。でも、ジュライは閉鎖してしまっている。
考える事は、
『今日、メシ 何食おうかな〜?』 だけだった。
決まって昼までカオサンのドミで居眠りし、腹がへった頃、自然に目が覚める生活。
これこそTheタイ式堕落生活。
そしてビーサン(ビーチサンダルのこと)をつっかけ裏通りに出て屋台に腰を下ろす。
メニューはいつも決まっている。
いつものカオパッド(焼き飯)。
これしか食べない。
バンコクのけだるい朝はこれにかぎる。
でもバンコクの1日は長いようで短い。
夜になるとじっとしていられなくなる。
どこからともなくカオサン通りは白人(ファンラン)であふれかえってくる。
通りのカフェのコーヒーで眠気を覚ます。
怪しい物売り屋台が少しづつ姿を見せ始め夜に向かって熱量が上がってくる。
『さぁ〜、出撃しようかな〜』
ボクは、トゥクトゥクを捕まえ、いきつけの店まですっ飛ばし、いつも通りキンキンに冷えたシンハービールをぐびっと飲む。
ああ、今日もまた無駄な夜がふけていく。
これこそバンコクの贅沢な過ごし方かもしれない。
今日の宿
Frendly Guest House
90/15,Soi,Rambutree,Banglumpoo,Bangkok
ドミトリー 2段ベッドx 6
50B クーラーなし
次回予告
バンコク
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