222日間世界一周たび日記90’s

90年代のバックパッカー旅日記を公開。

アナログな旅は楽しかった!


日記File No.002

1998年7月27

  バンコク行き片道キップ!?


その昔のバンコクはドンムアン空港しかなかった


 

いきなりですが、

バンコクに片道航空券で飛んだことありますか?


放浪の旅。始まりはいつもバンコクから・・・。

そう決めている。学生の時からそうだ。なぜ?

マレーシアホテルやカオサンあたりに、格安航空券が買える旅行社が沢山あったから、自然そうなった。

いまボクは、80s〜90s年代の世界を旅している。スマホもまだこの世に登場していないし、

インターネットは、街中にちらほら現れたネットカフェを探さなけりゃ使えない時代を旅している。

だから、航空券が手軽に買える便利な時代はらまだきていない。


今回は今までの旅とは違う。

それは、

握りしめているチケットが、

バンコク行き片道航空券


またこの街に戻ってきてしまった…。

サムネイル


バンコクのドンムアン空港。まだスワンナプームが存在しない時代。ここへ降り立つと、

『帰ってきたぁぁ〜』と反射的にいつも思ってしまう。


当時バンコク行きで1番安かったのはエジプト航空MS便。この子が、いつも、ふわぁ〜と、そしてドッカーンと雑にドンムアンに着陸してくれる。


すると、必ず拍手が沸き起こる。ボクも隣りに座ってるタイ人のおばさんも皆んなで拍手をする。


  この機内の一体感は何なんだろう?


タラップとは


飛行機が、無事に着陸してくれた事。

それ自体がただうれしい。

ボクの場合は、プラス、バンコクに来たぁという嬉しさもあって乗じてテンションがあがり拍手している。


そして、いつも必ず、タラップから降りるハメになる。

空港ターミナルに直接乗り入れる事はできない。

これが逆にいい。


ターミナルに着いてそのままイミグレに行き長蛇の列に待たされて、ターンテーブルで荷物を取りようやく外に出られたところでバンコクの空気が吸える、これじゃダメだ。


着陸してから直ぐに扉から出てタラップを降りながらこの生暖かい空気を吸う。

これに勝るものはない。


まず、飛行機から出た瞬間、この瞬間がたまらない。

この、もわっとした温かい空気に体が包まれ、一瞬にして体が汗に包まれてしまう。

このサウナに入ったような感覚がボクは好きだ。


ドンムアンでは

決してこんなお姉様は迎えてくれなかった


そして、待ち受けている空港内移動のオンボロバスに乗り移ることになるのだか、これも大好きだ。

国によっては、日本で走っていた中古の市バスの再利用であったりする。

ベトナムの空港で、京都市バスで金閣寺行き、というのに乗った時は笑えた。



  灼熱のクルンテープ・天使の都

暑いけど、決して不快感はないのがバンコク。タラップから一歩一歩降りながら、1人でニヤけてしまう。


サムネイル
 

いよいよ着いたぞ!クルンテープ♪

クルンテープ・天使の都とは、、、。

バンコクの正式名称はタイ語で100文字以上もあり「世界で最も長い首都名」となっている。クルンテープ・マハナコーンはその最初の2語に当たり、「天使の都・大都市」という意味だ。


「Krung Thep Maha Nakhon; (Bangkok)」


でも、まだ旅の実感があまりない。

よく知っているこのバンコクに降り立ったからだろうか?

ボクは、市内を走る3.5バーツのエアコン無しの''赤バス''を普通に乗りこなしていたから、この街は庭と化していた。

それゆえに旅の刺激からは遠ざかってしまった自分がいる。


ローカルバスで1番安いのがエアコンなしの赤バスだ

ボクは赤バスを愛している

バンコクの人々の人間模様が垣間見れるから



バンコク慣れしてしまったボクにはあまり刺激がない。新鮮味もない状態だ、今のところは。

も、旅への欲求や情熱はこれから少しづつ高まってくるのだろう。


バンコクは相変わらずの排気ガスとネオンの洪水につつまれている。



バス路線マップ。カオサン周辺


  片道キップの入国の結果は?

ボクには自信があった。

絶対に強制送還にはならない!


握りしめているのは

成田発バンコク行き片道キップだ。


これから世界一周に出るから、帰りのキップは要らない。

今まで片道キップで海外に出た事は、卒業旅行で大阪港からの鑑真号の船で上海に向かった時ぐらいしかない。飛行機では初だ。


格安航空券はHIS様の牙城で、ボクもよく利用していたが、今回片道の航空券を買う時はすったもんだした。


『往復持ってないとイミグレトラブり入国できず強制送還されますので、おやめになった方が…』

とか散々脅された。


この人はタイランドの事をどこまで知っていて言っているのか?ボクには変な自信があった。


『絶対に、返されるはずはない』


愛するタイのイミグレ官が、ボクを送り返すはずはない。

片道で売ってくれ!とHISには押し通した。
タイと言う国の人たちは大らかで人に優しい。

日本人のようにルール、規則に縛られて人間味を失っている人はいない。


結果発表:あっさり入国成功

*注意:一般的には往復航空券がないといけない事になっているので真似しないで。


実は、これはこれから始まる世界一周の旅の伏線で、今後事あるごとに、片道キップ問題 が発生しボクを悩ませつづけるんです…

 

■移動

大宮-成田空港第2T:2,750

成田空港税:¥2,040

ドンムアン空港-スクムビットAirport Bus:70B

■宿

Manhattan Hotel :1000B Single 


    

次回予告
宿をカオサンに移そう!
まったりと行こう世界一周
【90年代のカオサン】



to be continued...