ブロックチェーン始動へ、連鎖する取引革命
「社会インフラ」に成長も
仮想通貨のみから銀行、証券、流通など全てが
変わる。
ブロックチェーン(BC)と呼ばれる技術が脚光を浴びている。もともと仮想通貨の決済のために生まれた仕組みだが、金融取引が従来よりはるかに低コスト・短時間で行えるほか、その応用範囲は幅広く、社会を変える可能性も秘めている。
17日、東京・品川にあるビルの一室が熱気に包まれていた。会場に集まったのはIT(情報技術)関連企業や金融機関から送り込まれた30人の精鋭たち。「一貫したメニューでブロックチェーンを一から教えたい」。仮想通貨「ビットコイン」取引所を運営するビットバンク(東京・渋谷)の広末紀之最高経営責任者(CEO)が宣言すると、参加者たちは口元を引き締めた。広末氏が主導する「ブロックチェーン大学校」の開校式での一幕だ。
ビットコインの決済インフラで始動したBCが、にわかに金融界の注目を集めている。BCは取引に参加する人々がそれぞれのコンピューターで取引の記録を共有し、互いに監視し合うシステムだ。巨大サーバーで一元管理し、銀行や決済機関などの承認が必要な従来の仕組みに比べコストも安くつき、処理速度も格段にあがる。
このため、BCは金融機関や証券市場の取引だけでなく、経営のあり方を一変させる可能性がある。世界経済フォーラムは今月発表した報告書で「2017年までに世界中の銀行の80%がプロジェクトを進め、過去3年では14億ドル(1400億円)がベンチャー企業に投資された」と推計する。