号外 レゴマイクロ巡視船の作り方 | 世界各地の犬 ~日めくり犬日記~

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これまでに出会った犬たちのスナップ写真を中心に、日替わりで世界各地の犬を御紹介します。あわせて、趣味の乗馬と、レゴも御紹介。

号外 レゴマイクロ巡視船の作り方




昨日、海上保安庁のとある地方の海上保安部の方(本物!)から、Harold宛てにメッセージが届きました。


その内容をまとめますと、たまたまネットで画像を発見して、レゴ海上保安庁観閲式 の記事や、レゴ海上保安の日の記事 を見て、(あまりのマニアックさにひきつつも?、)感銘したので、海上保安部の広報イベント用に貸し出してもらえないか? 警察や消防や自衛隊はイベントに気軽に本物の装備品を持ってこられるが、海上保安庁の場合は船を持ってくることができずいつも悔しい思いをしているので、このレゴ巡視船を展示してあっと言わせたい!とのことでした。

これからのマリンスポーツシーズンに向け、海の安全をアピールするため、巨大レゴ巡視船がお国のお役にたてる機会がついに来ました。



しかしながら我が家のレゴ巡視船、全長は1.5メートル以上、重さは10数キロ(多分)、しかも壊れやすいときています。地方の海上保安部に発送するすべがないので、残念ながらお断りすることにしました。

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(こりゃ無理だの図)


以前はヘリに乗っていたという担当の方、ヘリから着艦する時に見たヘリ甲板

の様子が、レゴ巡視船でそっくり再現されているとのおほめの言葉も頂きました。本職の方のお言葉、恐縮です。

残念ながらミニフィグサイズのレゴ巡視船の展示は無理でしたが、一方で、マイクロサイズのレゴ巡視船なら、ワークショップみたいな機会に子供たちに作ってもらって、海上保安庁への理解を高めてもらうこともできるのでは? 制作の参考となるような設計図を送りましょう!ということになりました。

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ということで、あり合わせの部品から、もう一隻マイクロサイズのレゴ巡視船を作りつつ、途中経過を撮影し、設計図代わりにすることにしました。●●海上保安部の●●さま、是非ご参考にしてください!



今回作るのは、「くにがみ型巡視船」 にすることにしました。

PL級の大型巡視船のため、マイクロサイズでも作りやすいこと、前々級のひだ型、前級のはてるま型はマイクロサイズで制作済みのため、並べてみるのも楽しいのかな?というのがその理由。



まずは準備から。今は便利なのでネット(昔は図書館に行ったりする必要あり)で「くにがみ型巡視船」を検索します。解説やたくさんの画像が出てきますので、それを頭に入れます。


今回はこのサイトの写真がとても参考 になりました。


お次は部品です。

巡視船は白いので、レゴの部品はかなり容易に集められます。


我が家在庫から、使えそうな部品を集めましょう!


(在庫がない場合は、白なら、基本セットを買うのが一案です)



そして特殊な部品は、部品ごとに集めている袋から集めます。


(ない場合は、個人輸入するのが良いのですが、ハードルが高いので、日本国内のネットショップ やオークションサイトで入手するのが良いでしょう)


船の場合、こういう特殊部品を使うとより簡単ですが、なかなか手に入りにくいものもありますので、今回はできるだけ普通の部品だけで作ることにします。




ではさっそく作ってみましょう!


まずは土台・船底です。赤いプレートを並べます。本物の縦横比よりも幅広ですが、レゴだから仕方ないと割り切ります。ほかのレゴの船とほぼ同じ比率にすると、並べたときに本物らしくなります。

 


土台が決まったら、船体をちゃちゃっと組みあげます。船首部も普通のスロープで組みます。

 


一番船尾のプレートは、自動車の屋根に使うプレートです。ウォータージェット推進っぽい感じになります。


しかしながら、書いている今気がついたのですが、「くにがみ型」は前級までのウォータージェット推進をやめて、従来型のプロペラ型に戻していたのでした・・・。なのでここは後日直すことにします。


船首です。ブルワークあたりの部品は、やむなく特殊部品を使用。車のボンネットとかに使われたり、ボートの船首の部分に使われる、ウェッジという部品を重ねて用います。

 


船体を作り上げます。少し長めのプレートでかぶせると、補強にもなります。

 


船首部の主要な装備品は、放水銃と機関砲です。まずは放水銃から。

(ベトナムの公船が、あの国の公船にやられているあれです)

蛇口や消火器などに使われる部品を使用します。

 


お次は機関砲。最新のくにがみ型巡視船は、30mm機関砲を搭載しています。

 


コーン状の部品を砲身に。これはかなりデフォルメしています。ここはあっさり割り切ります。



次は艦橋構造物です。

このサイズで艦橋前の斜めを再現するのにスロープの部品を使うのはきついので、この丸型の、ひさしなどに用いられる部品にします。



こんな感じに組んでみました。

 


艦橋構造物の上層階です。

ここで一つHaroldのこだわり。レゴの船を作るときには、かならず舷側の灯火の部品をつけることにしているのです。

 

御存じの通り、海上衝突予防法 という法律(コルレグ条約という国際条約の国内法)に基づき、船舶は右舷に緑色の灯火、左舷に赤色の灯火を掲げることが義務付けられています。そのため遠くからでも、その船舶の進路がわかり、また、複数の船舶が行きあったときに、どちらに優先権があるのか、どちらが避航すべきなのかが明らかになるわけです。

もしワークショップなどで船舶を作る場合には、このあたりを取り入れると、基礎的な教育にもなり、とてもよいのではないかと思います。


お次は操舵室です。

 

1×4よりも、1×1の透明プレートパーツを用いたほうが、より本物感がでます。


 

屋上には、レーダーや通信設備などの装備があるので、そんな雰囲気を出すべく、自動車のセットの屋根のヒンジの部品を用いています。


さらに煙突マストを組むことにしましょう。



まずは煙突。これもひだ型、はてるま型の反省(リンク) を踏まえ、くにがみ型で復活した特徴です。

舷側排気だった前級までの巡視船は、白い船体がすすで汚れ、手入れが大変だった由。伝統的な煙突排気に回帰しました。

   


海上保安庁の青地に、白い羅針盤の紋章が描かれますが、白い羅針盤については後日シールで対応する予定。


マストです。取っ手の部品を重ね、それらしさを出します。

 

 

一番下の黒いプレートも、ちょっとしたこだわりです。


マストを設置すると、停船命令などを表示する電光掲示板っぽくなるのです。

 


ということで、簡単マイクロサイズのレゴ巡視船、くにがみ型の完成です。


あとは制作者のマニアック度合いに応じ、シールを張り 、完成度を高めます。以前のものがとってあったので、それを活用。。。

 


はいこのとおり! 船首の斜めのSマークも入りました。

 

どうでしょう?

 


なんだか、こういう写真が撮れそうな予感。


やっぱり、せっかくなので、相手方もいないといけないなあと思い、余った部品でもう一隻!!

 

相手方のあの国の公船、あんまりかっこよくつくってもあれなんで、ちゃちゃっと作りましょう。


でもちゃんとネットで取材します。



はいこのとおり!
 

国名をかくと、サイバー攻撃されそうなのであの国としますが、あの国の公船のできあがりです!



ではさっそく・・・。
 


日本の南西沖で海上保安庁は、我が国の領土領海を守るため、日夜を問わず活動を続けているわけですね。

 


せっかくなので、「はてるま型」や「ひだ型」、さらには「つがる型」とも撮影。

 

 


現代社会の教育にうってつけの教材??が完成しました。



タンカーや商船と並べれば、領土をめぐるせめぎあいの図だけでなく、通常の海上交通の安全をまもる活動も再現できちゃいます。
 



 
ということで、マイクロサイズのレゴ巡視船のつくりかたでした。

なんだか机上演習に使えそうな感じでもありますね!?

 


「これ絶対子供にはつくれないよ」by Harold妻

いいんです。それぞれそれなりに自由に作ればいいんです!
その少しでも参考となれば、幸いです。 by Harold