ご訪問ありがとうございます。大志と申します。


(12)

「なんで、ぼくの名前を大輔にしたの?」
夕食の時、ぼくはお父さんに聞きました。
「どうしたんだ?いきなり」
お父さんは不思議そうに、
ぼくを見ています。
昼休みに名前の由来について
健人君と話したことを、
お父さんに言いました。

「友達とそんな話をしたのかい」
お父さんは納得したように、
頷いています。
「そうだよ」
「大輔の輔は、たすけるとも呼ぶんだよ。
みんなのたすけになれる、
大きな心をもった子になって欲しい。
だから大輔にしたんだよ」

「じゃあ、わたしは?」
お姉ちゃんが嬉しそうに聞いてきます。
「亜沙美かい?亜沙美は名前の通り、
美しい子になって欲しいという意味だよ。
顔もそうだけど、性格が美人にね」
ぼくとお姉ちゃんは、
喜んで、同時に頷きました。
「どっちもお父さんが考えたのよ」
お母さんは控えめに言いました。



※この物語はフィクションです。