信濃国二之宮小野おんばしら祭


日本3大奇祭のひとつに数えられ、数え年で7年に一度行われる長野県諏訪地方の御柱祭。

巨木を山から切り出し、諏訪大社まで最短距離で運ぶために川を越え急斜面を滑り落ちる豪快な祭りとして知られ、勇猛果敢な氏子を乗せたまま坂のてっぺんから一気に滑り落とす「木落し」のシーンはニュースや映像で見た事がある人もいるであろう。



御柱祭は正式名称を「式年造営御柱大祭(しきねんぞうえいみはしらたいさい)」といいます。

平安時代から続いているこのお祭りは、山の中にある樹齢200年を超える樅(モミ)の木を御柱とし、里に曳き出し、諏訪大社の4つの神社の社殿の四隅に建てる祭りです。


御柱祭のルーツには約20もの説がありますが、神域を示すという説や広い社殿を造営する代わりに御柱のみを建て替えているという説、さらに神霊の依代を意味するという説などが有名です。

諏訪大社の上社本宮、上社前宮、下社秋宮、下社春宮、それぞれのお宮の社殿の四隅に「御柱」という巨木を立てていきます。

御柱は長さ約17m、直径約1m、そして重さ10tもの巨大なもみの木が選ばれ、各お宮に4本、計16本の大木を必要とします。


祭りに参加できるのは諏訪地方6市町村の氏子となっており、数千人から数万人の人々が祭りを盛り上げます。

一般客は祭り自体に参加することはできませんが、見学する事はできます。

事故も起こることがあるほどの迫力ある祭りのため、指定場所以外での見学は非常に危険です。

特に山出しは観覧場所が限られるため、有料の観覧席を確保するのがオススメです。


御柱祭は7年ごとの寅と申の年に開催されます。

正確には6年ごとの開催ですが、数え年で考えるため、7年に1度の開催と表現します。

易学の考えを元にすると陰暦で寅は1月を、申は7月を意味し、春と秋の初めを表します。

また、寅と申は「動く」ことを意味し、草花が芽吹く時期や作物が実る縁起の良い時期を表すため、7年に1度開催されるようになったと言われています。

次回開催日

西暦2028年 和暦令和十戊申年 戊(つちのえ) 申(さる)