「石室聖心大聖堂」を後にし、再び一徳路の問屋街を抜けて珠江沿いの遊歩道に出た。ここら辺りはその昔租界があったところで西洋風の建物が見られる。上海バンドの小型版と云ったところかな。大きな榕樹の並木が続く遊歩道をベビーカーを押した家族連れやランニングしている若者、自転車で通り過ぎる女性等が休日を楽しんでいた。
遊歩道を地下鉄(文化公園)に向かって歩くと金融街にでる。休日のせいかあまり人通りは少なかった。少し歩き疲れがしたので旧友と花壇脇のベンチに腰掛け、雑談しながら珠江を行き来する遊覧船を眺めていた。
これが夕暮れが迫る頃で珠江に夕日でも当たっていたら、人生の黄昏を感じてしまう。時刻ははや三時過ぎ、少し早めだが(陶金)発の帰りのシャトルバスに乘らなくてはならない。友人を促して地下鉄に乗り、途中(広州駅)で別れて(陶金)に着いた。いつものバスの発車点は道路工事をしており、車両通行止めになっていた。これでバスのチケットを買ったときの事務員が言ったことが分かった。バス停が変更になった。〇〇ホテルの脇の道を入って行かない。これをヒントにわき道を戻り、大通りに面したホテルを見ると水晶ホテルとあった。ここに違いないのだが、時計を見ると四時過ぎ、バスは4:30発だがいつも四時には来ている。それに団地の人らしい者もいない。場所を聞き間違ったかなと思い絶望的な気分になった。タバコを吸おうとポケットから出したが、目の前に道路清掃のオバチャンが睨んでいるので又ポケットに戻した。しばらくすると三々五々人が集まってくるがみんなウロウロしている。これを見て、サイフから黄色いバスのチケットを出し、胸元でチラチラさせると、ほっとした様子であちこちから人が集まってきた。バスは定刻通り4:30に来た。大分緊張させられたが、脳細胞の活性化につながったかもしれない。

