ベトナム4日目、冷房がバッチリ聴いたカフェで良く過ごしたホーチミンから、ベトナム中部のダナンという街に移動することに。移動の目的は、ラオスのヴィエンチャンを目指すこと。ベトナムの首都である北部ハノイにも行ってみたかったけれど、いずれにせよ陸路でラオスに入るとなるとベトナム中部に行かなければいけなかった。オーストラリアへの渡航まで20日を切り、今回はハノイは諦めて、ベトナムは中部まで。それからラオスに入ろうという旅程だ。
移動方法はバスも考えたけれど、せっかく列車でアクセスできるというので今回は列車で移動することに。そんなわけで今回の記事はベトナムの列車の乗車方法について。
僕が滞在していたデタム通りからサイゴン駅(ホーチミンの旧名はサイゴンで、駅の名前はまだサイゴン駅/Ga Sai Gonのまま)までは5㎞弱だったので、せっかくなので歩いて駅へと向かった。タイ、カンボジアに比べてベトナム語はアルファベットを用いているのでなんとなく分かって歩きやすい。購入する予定の切符は特急で、座席が無くなる可能性もあったので、前日に駅へと向かって切符を購入することに。

駅近くの標識。GA SAI GONというのがサイゴン駅。
うだるような暑さの中時々カフェで一休みしながら歩く。そしてやっとサイゴン駅に辿り着いた。駅の構内は冷房が聴いていて随分と快適。Wi-fiが繋がるロッテリアなども入っていて、時間を潰すのも大丈夫そう。チケットを買いたいのだけれど、なにやらカウンターの頭上には整理券番号のようなものが表示されていて、どうやらどこかで整理券を手に入れなければならないようだ。警備員に整理券はどこにあるか尋ねると、すぐとなりに発券機が設置されていた。ボタンを押すと紙が出てくる。この番号を待っておけばいいわけだ。
これが整理券の発券機。英語表記ではないので、最初は見つけられなかった。
待つこと40分ほど。やっと自分の番が周ってきて予め料金表で確認しておいたハードベッドの寝台のチケットを購入。安いほうがいいと思い、3段ベッドの一番上(T3)を選択。854,000Dを支払って、チケットがやっと手に入った。いよいよ明日は初の列車の旅。ベッドの上から僕はのんびり音楽を聴きながら読書をし、時に車窓からのどかなベトナムの田園風景を眺めて考え事をするのだ。なんて素晴らしいのだろう!

手に入れた切符。綺麗に印刷してあって、出発の日付、時刻、車両番号、部屋番号、ベッドの位置が書かれている。
チケットを手に入れた翌日の夜19:00。サイゴン駅にてミネラルウォーターとポテトチップスを購入して、ついに乗車。初の列車の旅に、胸は踊った。…けれど、部屋に着いた途端に衝撃の風景が。
とにかく狭い。そして暑い。3段ベッドの上からは景色が一切見えない…。ベッドから天井までの幅は1mも無く、大体70cm~80cmといったところ。エアコンが天井に付いているけれど、完全に僕をスルーして、下へと風が流れていく。これで18時間、移動を続けるというのか…。
僕はとにかく寝た。寝て、寝て、トイレに行って、また寝た。景色を楽しむ余裕も無いし、とにかく暑いので動きたくない。今までの移動で一番ハードだったかもしれない。シーツと掛け布団、枕があってそれは全て清潔だったけれど、掛け布団なんて使えたものじゃなかった。それから枕元を時々小さなゴキブリが駆けまわる。もう、そんなことどうでも良かったのだけれど。

3段ベッドの一番上。枕元には読書灯も一応あった。
朝方に夢を見た。JR北海道の札幌発、函館行きの特急のグリーン車に乗って、目が覚めると幕の内弁当が緑茶と一緒に運ばれてくる夢。「やっぱり列車移動を選んでよかったなぁ」と夢の中で思った瞬間に目が覚める。相変わらず、天井がすぐ近くにあった。
すでに太陽は昇っていて、もうこんな所にいたくない、と思ってベッドを降りて、通路で景色を眺めることにした。目の前に広がっていたのは美しい田園風景。それから3時間くらいはずっと立ったまま景色を眺めた。少しだけ、気持ちが楽になった。


のどかな風景が広がっていた線路沿い。この風景がなければ、最悪の移動だった。
そんなわけで昼12時にダナンに到着。ダナンに宿泊して、翌日にはラオスに向かおうと思うも、ダナンでは安宿が全然見つけられない。バックパックを背負った人に聴いてみても、「この街は最低でも$15くらいだよ」と何度も言われる始末。どうしようか、と迷っていたらこの街の近くにはフエと言うベトナム最後の王朝である阮朝が存在していた街と、ホイアンと言う古くから交易で栄えた街があることを思い出した。どちらも世界遺産の街。これはダナンから移動した方がいいかもしれない。どちらに行くか迷ったのだけれど、ラオスへのアクセスが楽そうだったので、フエを選択。こんなんなら列車でフエまで行けばよかったよ、と思いつつ、90000Dを支払って現地のシン・ツーリスト・フエでバスのチケットを購入してフエへと向かうのであった…。
随分と散々な移動であったけれど、3段ベッドの1段目か2段目であれば全然心地よさは違ったのだろうと思う。少なくとも一番上よりも広いし、エアコンの風も来る。景色だって見れる。たった少しの値段の違いなので、乗車される方は是非3段目以外をお勧めします…笑


