10日間の間に3つもワークショップがあり、ドタバタとして報告が遅くなってしまいました。

7月の最後におこなったワークショップはLink-R (若者世代にリプロヘルスサービスを届ける会)とJASH (日本性の健康協会)と一緒に共催をした「賛成!」「反対!」の前に聴きたいHPVワクチン(子宮頸がんワクチン)と出生前診断についての後援会&ワークショップ でした。

タイトルから長いw

この会では前半に広尾レディースクリニックの宗田聡先生からHPVワクチンと出生前診断について最新の科学的情報を提供してもらった後、後半にわたしがワークショップ形式で参加者同士の話し合いを進行するという流れになりました。

宗田先生からの情報提供は、客観的で科学的な情報をしっかりと提供してくださり、参加者の方がこれらのことについて判断を自分でするために必要な情報だと感じました。

後半のワークでは、最初に「HPVワクチン」と「出生前診断」について参加者の人がどう感じているか色で表現してもらうワークをしました。

資料の中にある四角い枠の中を、この賛成なら暖色系(赤系)の色に、反対なら寒色系(青系)の色に、迷いがあるならそれらをブレンドして表現してみてくださいとして色を塗ってもらう時間をとりました。


ワークショップな動物園の日常 - ワークショップデザイナー/ファシリテーターの語り



このワークをした理由は参加者の皆さんの揺れている心境をそのまま表現してもらえるようにしたかったからです。言葉だけで「賛成」「反対」「どちらかといえば賛成」「どちらかといえば反対」「中立」と言ってしまうこともできますが、そうした言葉だけでは表現できない迷いをみんなで共有するには言葉以外の物で一度表現してもらう、それを言葉で説明してもらうのがいいんじゃないかと思ったからです。本当は絵の具とパレット、筆を用意して色を作ってもらうようにしたかったのですが、時間がなかったため急遽水性マーカーで代用しました。

何か決まった答えをみんなで見いだすための議論をするわけではなく、一人一人が自分で納得した答えを見つけるために、他の人と語り合っていくためには「曖昧さ」を曖昧さとして表現できるやり方があってもいいんじゃないかと思ったからでした。

そんな色塗りワークから始まった参加者の語らいは、それぞれの方の人生観について語り合うような深い対話になり、ふりかえりの時間には「こういう形式の場は初めてだけどよかった」「講演だけより気づきがあった」と感想をいただけました。


ワークショップな動物園の日常 - ワークショップデザイナー/ファシリテーターの語り

集客の問題で参加者が多くなかったのが残念ですが、このような場が増えて、メディアに翻弄されない、自分で納得して答えを出していける人が増えていったらいいなと思いました。僕も少しずつ貢献していけたらと思います。


この前の日曜日、7月7日の七夕に、Re:programというイベントで「ワークショップデザイン実践」を担当させていただきました。

Re:programというのはリプロダクティブヘルス(性と生殖に関する健康)に取り組むNPOや学生団体、ボランティア団体などを対象に行っている情報交換や交流の企画で、避妊啓発の活動をしているピルコンの染谷明日香さんが中心となって行っております。
http://re-program.jimdo.com/

2月に開催した会に引き続き、お呼びいただきました。

今回は、前半に“人間と性”教育研究協議会幹事である村瀬幸浩氏が「男性の性」をテーマにした講演をされた後、参加者が自分でワークショップをつくっていく実践学習の部分を担当しました。
(講演の内容自体と作成するワークショップは直接的に関係はなく、参加者の希望するワークショップを作成するための学びを得る機会となりました)。

2月の会では1時間と短めの時間だったため、ワークショップとはどういうものか解説と体験をしてもらう会に留めざるを得なかったのですが、今回は3時間半頂き、短いプログラムを作って体験&フィードバックを受けるというところまで行いました。

今回の講座の資料は全16ページ立てで結構こだわって作り込んでみました。(テキストでちょっとした誤字脱字なんかが見つかったのでそこは修正しますが)。サイズや体裁なんかをこだわりつつ、参加者と一緒に創り上げるように意識することで、参加者が持ち帰った後にいつのまにかなくなったりせず、手元に置いて見返したくなるような資料になればいいなーと思っています。


ワークショップな動物園の日常 - ワークショップデザイナー/ファシリテーターの語り-ワークショップデザイン資料!

この資料を使ってワークショップデザインの基礎的なレクチャーをちょっとだけ行い、その後「未来インタビュー」という手法でこれから作ってみたいワークショップやイベントについて深めるワークを行いました。

レクチャーでは、ワークショップの定義や基本構造を解説した後、ワークショップを通じて参加者にどんな変化が起こりえるのか分類分けをして紹介しました。

分類分けとしてを触りだけ紹介すると
1)知識の変化
2)意識の変化
3)技術の変化
4)行動の変化
5)参加者動詞の関係性の変化
などがあります。午後のレクチャーではそれぞれの変化が起きやすくするにはどんなプログラムがいいのか具体的な例を紹介しつつ話していきました。

「未来インタビュー」というのは、これから起こる未来のある日の出来事について、その翌日にインタビューを受けるワークです。このワークを行う上で大事なのは「その出来事がこれ以上なく成功した」という想定で行うということです。インタビュー慣れしていない人もいるかもしれないのでいくつかこちらで質問シートを用意し、参加者がまだ起きていない「成功体験」について語ることで、自分の期待する理想を膨らませたり、不安や課題をポジティブに言い換えながら語っていくことで自分で問題を乗り越えあるためのアプローチを見いだしていくことができるという特徴があります。

ワークショップな動物園の日常 - ワークショップデザイナー/ファシリテーターの語り-未来インタビューで企画を深める!

午後はグループに分かれて実際に15分のプログラムを作ってみる演習です。参加者全員の企画を実践すると時間がなくなってしまうので、みんなの人気があった5つの企画を選出し、選ばれなかった参加者がサポートしながら一緒に創っていく時間としました。

最後の1時間は作ってみたプログラムをちょっとだけ実践してみたり、考えてみた内容を解説しつつ、他の参加者からフィードバックを受ける時間としました。ここでは紹介できないような面白そうなプログラムや、リプロ分野ならではのどきどき企画もあり、実際に企画が実施されるのが楽しみです。


ワークショップな動物園の日常 - ワークショップデザイナー/ファシリテーターの語り-作ってみたプログラムをちょっとだけ実践!

最後に今回の講座での学びや気づきをふりかえる時間をとり、参加者の皆さんの一部に発表していただきました。

上がった声としては
・企画を作り上げるためや、来て欲しい人に来てもらうために、ワークショップの対象者を具体的に考える必要があると感じた
・短くても実際に作ってやってみてフィードバックを受けられる機会があると学びが深まってよい
・ワークショップを自分がやってみるとは思ってなかったので、想像もつかなかった気づきがたくさんあった
などがありました。

ワークショップな動物園の日常 - ワークショップデザイナー/ファシリテーターの語り-全体写真

最後に写真をぱちりと。七夕なのでみんなの願いも短冊に。
参加者みなさんステキな方ばかりで懇親会も含めてとっても楽しかったです。
実際に企画をやるところまでぜひ期待したいです。僕も見たいので。


最近いまテレビで引っ張りだこの「今でしょ!」の林先生の現代文の講義の一部を動画でみる機会があり、その中で彼が「登場人物の呼称の変化=関係の変化」だと言っていました。確かに物語上ではそうかもなぁと思いつつ、実際の生活においてはどうなんだろうかとふと考えてしまった。

特に自分はワークショップや対話の場づくりをする人間として、そもそも「呼称の変化」自体を見ることがあまりない。1日以下の時間の長さで行うワークショップの中で参加者の関係性は大きく変化していくが、その時間の中で呼称が変化はしない。ひとつの理由はワークショップが始まる時点で「呼ばれたい名前」とか「ニックネーム」を自己申告してもらって互いにそれを呼び合うようにして場が始まるから。

このように呼ばれたい名前を名札とかに書いてもらったり自己紹介してもらってはじまるワークショップや対話の場は僕以外の人でも多く経験しているし、どちかといえば多数派な気がする。

どうしてそのようなはじめ方をするのか理由をいくつか考えてみたところ、3つほど思い浮かぶ。

1)参加者の中にある年齢差や経験差、立場や権力関係などをなくしフラットな関係を作るため

2)呼ばれたい名前=多くの場合ニックネーム を呼び合うことで親密な関係性に導くため

3)普段であれば初対面の人とは「さん」づけで呼び合うところ、そうではなくすることで「ここは普段の場とは違う場なんだ」、非日常なんだという意識づけになる

とりあえずこれら「フラットな関係」「親密」「非日常性」。もしかしたらこれ以外の理由もあるのかもしれない。もしあれば教えて欲しい。

つまり場を構築する私たちは、参加者間の呼称に条件づけをすることで、参加者間の関係性を開始の段階から作ろうとする、もしくは参加者間の関係性の変化を導けるようなきっかけを呼称によって作っている、と考えられるのではないか。

僕自身のことでいえば、昔から名字で呼ばれることが苦手で「田中さん」と呼ばれる関係性は非常に距離を感じてしまう。できるだけ一足飛びに「下の名前」で呼んでもらいたいと思っているし、相手にもそれを期待していることが多い。徐々に仲良くなっていって、それに従って呼び名が変わるということを僕自身はあまり経験していないんだということにも気づいた。あと、学校のような閉鎖的コミュニティからを離れてしまうと、関係性の変化とともに呼称が変わるということが減っていくような気もする。

ワークショップや対話の場に置いて、呼び合う名前を最初から規定しあってはじまる関係性というのはかなり非日常的だと改めて思う。そういう場に慣れている人であれば当然のように「そういう場で呼ばれたい名前」があったりするが、そうではない人からすると違和感がある。職場で「名字+さん」づけで呼ばれることしかなく、その上にアイデンティティを積み上げ続けてきた人にとって突然「ニックネーム」を強要されることは僕が「田中さん」と呼ばれることに違和感を感じるのと同じようなものなのではないかとすら思う。もちろんニックネームを強要している訳では無く「呼ばれたい名前で」とするのだけど、全体の雰囲気がそう感じさせてしまっている可能性もある。

この辺り、おそらくしばらくは「呼ばれたい名前で」としていくのだろうけど、本当にそれがベストなのか考えていっても良い気がする。これまで思考停止していたからこそ、尚更。場の始まり方、名前の呼び合い方、関係性のつくり方、参加者が感じているかもしれない違和感に気を配っていってみようかなと、そんなことを考えたりしました。

環境活動を行う学生団体やNPOをネットワーキングするNPO法人エコ・リーグの関東事業部さんとともに、学生団体などで環境活動を行う学生向けに「ミーティン Goodカフェ」という講座を開催し、講師を務めました。名前の通り、より良いミーティングを開くために必要なことを学ぶ研修なのですが、「ファシリテーション」などを しっかり学ぶというよりももう少しゆる~ぃ場として敷居を低く設定をしました。メインターゲットは大学1~2年生でした。

内容としてはイベントで使えそうな自己紹介系のアイスブレイクを3つほど解 説を挟みながら体験してもらった後に、1年越しで開発をした『チームで成長する話し合いのつくり方』というワークショップを体験してもらいました。参加者 からは「自分の話し方のスタイルがわかるだけでなく、話し合いをより深めるために必要なことがわかった。」などポジティブな感想を頂きました。

ワークショップな動物園の日常 - ワークショップデザイナー/ファシリテーターの語り


ツールや資料等かなり時間をかけて一新したので、今後いろいろな場で展開していきたいなと思っています。

ワークショップな動物園の日常 - ワークショップデザイナー/ファシリテーターの語り-ワークショップツールと資料を一新



最低実施人数は6人からで、団体や企業さんのミーティングの 質を高める講座としてやって行く予定です。ぜひお声がけください~。
5月18日に菅谷対話工房のこうちゃん(菅谷宏一くん)と一緒に「ファシリテーターの7つ道具&ワークショップ道 具研究会」というのを開催!自分がファシリテーターをする時にどんな物を持って行くのかを主題に色々話し合いました。ワークショップデザインやファシリ テーションの話をする時、スキルやあり方などを中心に議論されることが多いですが、どんな物を持って行くのかという背景には参加者をもてなすためのファシ リテーターの思いがたくさん込められていて、それぞれのこだわりが垣間みれました。「名札ケース」についてどんなケースを持って行くのかという話から、そ もそも名札はいるのか、名前はどうやって覚えてもらうか等、思わぬ方向に話も広がりワクワクした時間でした。今後も定期的に行っていきたいと思います。


ワークショップな動物園の日常 - ワークショップデザイナー/ファシリテーターの語り-7つ道具WS-1