原告側弁護士によると、元労働者と遺族ら約四十人は先月二十六日、北京の地裁に訴状を提出。一人当たり百万元(約千七百万円)の損害賠償と、謝罪広告の掲載を求めている。開廷の期日は未定。
中国の司法機関は共産党の指導下にあり、事実上、習近平政権の判断により判決が左右される。
訴えられたのは三菱マテリアルと日本コークス工業(旧三井鉱山)の二社。原告側は戦時中、北海道や九州の炭鉱に連行され、強制的に働かされたと主 張している。今回の原告団は札幌や福岡の裁判所にも提訴したが、日本の最高裁が二〇〇七年、「日中共同声明によって個人の請求権は認められない」と最終的 に判断。このため、原告団は中国内で訴訟を起こす準備を進めてきた。
中国外務省の華春瑩副報道局長は先月二十六日、強制連行問題について「現在に至るまで解決されていない歴史上の問題」と表明し、「中国内の裁判所が法律によって処理する案件だ」と明言していた。
原告側の康健弁護士は十八日、記者 会見を開き「(日中共同声明があっても)日本企業は責任を免れることはできない」と述べた。