就労継続支援B型「ララ大日」です。


②基本的仮説


⑴個人の人格的成長を目指す


問題を解決し、悩みを解消する事に役立つことこそ、カウンセリングの目的ではないかと、人はよくいいます。


しかし、よく考えれば、人生は問題の連続であり、悩みは死ぬまで姿を変え形を変えてたちあらわれます。


人間にとって本質的に重要な事は、人生途上にあらわれる、どのような困難な問題にも自ら積極的に取り組み、これを処理していけるだけの力を、個人が発揮できるようになることと言えます。



問題や、特殊な悩みを対症療法的に解決することが目的ではありません。


安易な問題解決のための発現が、人の命を奪うことさえあります。


⑵知的な面より感情的な面を重視する


一般に人間の行動は知性によってよりも、情意的なものによって左右されがちであることは、少し注意すれば容易に気がつきます。


「知性」は頭です、理論、理屈です。


「情意」は胸や腹です、気分や気持ちです。


日常生活でも、「理屈は飲み込めても、腹の虫が治らない」とか、「わかっちゃいるけど、やめられない」とかいうことは、誰でも経験しています。


にもかかわらず、私たちの人間関係において、感情的な面への感受性を鋭くし、これに働きかけることの重要性は、軽視されがちです。


カウンセラーの不適応の原因は、ほとんどが感情的、もしくは情緒的なものに根差しています。


ですから、カウンセラーは、クライエントの言葉だけに反応し、知性的な手段によってこれを解決してやろうとしても、案外、クライエントには受け入れられず、効果も薄いことが多いようです。


「言われていることはよく分かりますが・・・」という気持ちがクライエントの中に動くのです。


この「・・・が」はたった一言ですが、「どうも、すっと胸におさまらない感じがする」という感情がにじみ出ているのではないでしょうか。


この感情を無視して、知的な説明や説得をしても、返ってくるのは「わかりますが・・・」の堂々巡りです。


そこで、言葉や動作から伝わってくる相手の感情もしくは気持ちに焦点をあて、それをしっかり受け止めることが大切だというわけです。



⑶過去を問うより現在を重視する


一般にカウンセラーはクライエントの話を聞きながら、その人の過去や経験をもっとよく知ろうとしがちです。


そうすれば現在の状態や問題点がよく理解でき、そのことによって、何か適切な助言が与えてやれそうな気がするのです。


けれども、果たしてそれはうまくいくでしょうか。


カウンセリングの場面は、クライエントが一人の人間として、過去を克服し、未来に向かって成長し発展しようとする、現在刻々の出来事だからです。


カウンセラーにとって重要なことは、クライエントから過去の事実を聞き出して材料集めをすることではなく、今・ここにいるクライエントの成長経験を援助することにあります。


過去の事をさかんに聞き出そうとするのは、クライエントの訴える問題の原因を過去に求め、しかもそれを外から探そうとしているわけです。


しかし、診断の専門家でない限り原因の追求の仕方が、カウンセラーの興味本位に進みがちです。


またカウンセリングをリードする主体はカウンセラーになり、クライエントは、問われる分だけを答えるという受け身の姿勢になっていきがちです。


一歩ゆずって、カウンセラーがクライエントの問題や悩みをもたらした過去の原因を客観的に正確に診断し、クライエントに指摘してやれたとしても、それがそのまま問題解決につながっていくとは限りません。


指摘されたことを、クライエントがどう受け止めるかが鍵だからです。


カウンセラーに指摘され助言されるぐらいのことは、クライエント自身が長い間悩み抜き考え抜いたことなどで、よく分かっている、と感じることも少なくありません。


わかっている(つもりだ)けれども、どうしていいのか分からないから困っているのです。相談しているのです。


その困っている人間、今・ここにいるクライエントその人を大切にすることが、何より優先されなければならないのではないか、というのがこの第三の仮説です。



クライエントが語る話題を手がかりに推測するしかない過去の事情や、今・ここのカウンセリング場面にいない人のことに関心を向けていくより、過去のことな人のことを今・ここで問題にせずにはおれないクライエントの気持ちを大切にし、その感情こ流れにぴったり寄り添っていくことが、何よりもまず、カウンセリング場面における人間尊重の、具体的表現ではないでしょうか。


③カウンセラーの態度


アメリカの心理学者であるカール・ロジャーズが提唱した「傾聴」の3つの要素である「共感的理解」「無条件の肯定的関心」「自己一致」を表すものです。



共感的理解


聞き手と話し手とは、まったく異なる人間であるとの認識が前提となります。


そのうえで聞き手は相手の立場となり、言葉の内面にある話し手の心情理解に努めます。


共感の気持ちを伝える際、同意との混同には注意が必要です。


一般的に同意は、自分と相手の考え方が一致していると意思表示することを指しています。


それに対し共感は、話し手の状況を自分に置き換えて相手の言葉を受け入れることを意味します。



この場合、お互いの意見が同じかどうかは関係ありません。また、共感は、同情とも異なると考えられています。


話し手を「かわいそう」と思うのではなく、あくまで相手の気持ちに寄り添うことが大切といわれています。


無条件の肯定的関心


会話の内容について評価せず、常に肯定的な関心を示しながら言葉を聞く態度です。



肯定的な関心を示す場合には、話し手の会話を全面的に受け入れることが大切になります。


相手は、会話中に自分の考えや価値観を肯定してもらえれば安心感が生まれ話しやすくなると考えられるためです。


この態度は、話し手自身がありのままの自分を受け入れることにもつながるといわれています。


職場の悩み相談やカウンセリングでは、相手が自己肯定するなかで成長するケースも見られます。


いずれにしても、否定的な言動は不要です。



お互いの意見が一致しなくても、話し手の発言について間違っていると考えられる点を批判する必要はありません。


自己一致


聞き手が話し手の意図と自分自身の理解を一致させ、言葉の奥にある真意を把握する態度です。


この原則を実践するうえでは、会話の内容を正しく理解することが求められます。


話し手の言葉を正確に聞くことで、何が真意か把握できると考えられています。


会話中、疑問や不明点を聞き流すのは誤解を招く原因です。



そのまま会話を続けると、聞き手の理解は話し手の意図と食い違うリスクが高くなります。 


相手が何を伝えたいか分からない時は誠意ある態度で質問し、話し手の考えと聞き手の理解を一致させることが大切です。


言葉の意図を正しく理解できれば、真意の把握につながります。


④カウンセラーの技術


場面構成(ラポール)


目の前の人とつながることを言います。


理解的相づち


相手の感情や態度を受容し、理解しようとしていることを、簡単な言葉や動作で表現する。

賞賛や非難、是認や否認の気持ちを含んでいないことが大切。「うんうん」「はい」「なるほど」などの相槌を通して「あなたを尊重しながら一生懸命に聞いていますよ」と言う聴き手の気持ちや態度を伝えることによって力強い支えとなる。


内容の繰り返し(オウム返し)


話し手の説明の言葉をオウムのように繰り返し発言することによって、話し手に説明をしっかり聞いていることを伝える。


感情を拾う


相手が自分の気持ち、もしくは感情をうまく言い表せないでいる様な時、この感情を拾って伝え返す。


感情の反射


相手が言葉や動作で表明した感情をそのまま受け取り、「〇〇だと感じているんですね」と言う風に返す。話し手の話題ではなく、感情に応じていく。


要約


相手の言ったことを自分の言葉でまとめて伝え返す。


沈黙


沈黙にも意味がある

・相手が考え込んでいる

・話したくないと思っている・・・etc

沈黙の時に相手に何が起こっているのかを洞察することが必要。


私メッセージ


私は今、あなたをこんな風に感じています。」と伝えること。


逆に、一般的には、普通は、などの言葉は、相手を否定しているように聞こえることがあるので注意が必要です。




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