こんにちは! 栗田 涼です。
私は、甲府でライター業をする傍ら、東京では、赤坂を拠点にフリーのキャリアアドバイザー、ヘッドハンターとして活動をしております。
さて、今回は、私のブログ『ワークライフ・ネクスト』の話ではなく、もうひとつの仕事、キャリアアドバイザーとしてのエピソードをお伝えしたいと思います。
昨年の秋の話です。
ある20代のある女性から、転職相談を受けました。
彼女は、関西在住で幼稚園の先生をしていました。

お兄さんは東京に出て、エンジニアをしているとのこと。
春から自分も親元を離れて、東京で再出発をしたいという相談でした。
もうひとつの相談は、幼稚園の先生を辞めて、別の仕事に就きたいという希望でした。
さて、彼女は、とにかく子供好きです。
保育の専門学校を二十歳で卒業し、保育士の国家資格も取得し、子どもたちの成長にかかわりたいという夢を実現するために、地元の幼稚園に就職したのです。

ところが、幼稚園の先生ってとにかく大変なのです。
幼稚園、保育園とも大事なお子様をお預かりする仕事ですから、手が抜けません。
もちろん、他の仕事をしている人が手を抜くことができるという意味ではないですよ。笑

どういう意味かと言いますと、
幼稚園の先生、保育士さんが大変なのは、小さい子供の危険回避のために常に神経を尖らせなければならないという意味での『手が抜けない』ということです。
お子様をお持ちの方は、ご経験済みだと思いますが、子供の行動は予測がつきません。
突然、転んだり、喧嘩したり、元気がないなと思ったら高熱を出していたりと、特に子供の事故の回避、体調の変調を常に見守る必要があるため、小さい子どもに接する仕事は、常に緊張感を強いられるんですね!
ですが、私が昨年の秋に相談を受けた幼稚園にお勤めになる20代の先生は、とにかく『子供の成長を見守ることが生きがい』と楽しそうに話をしてくれました。
『大変なのは当たり前、大変だからこそ、子供の笑顔を見るのがとにかくやりがいなんです!』と言っていました。

ところが、昨年の秋、クラス担任が終わる春には、その幼稚園を辞めて、一般企業に転職したいといった希望があり、私に相談がきたのです。
なぜ、彼女は、転職を考えたのでしょうか?
それは、仕事は好きだけど、プライベートの時間が取れないくらいに忙しいからとのことでした。
幼稚園の先生、保育士は、とにかく忙しいのです。
お給料も高いとはいえませんね!
クラスの子どもたちのために、自分のオリジナルの教材作りをはじめ、様々な雑務での残業、仕事の持ち帰りは当たり前。

さらに遠足、運動会、お遊戯会などのイベントの準備や保護者との面談など、とにかく仕事の範囲が広すぎて、時間拘束も長いのがこの仕事の特色なのです。
彼女が働いている職場は、町の小規模幼稚園です。
小規模なゆえ、先生たちひとりあたりの仕事の量が多く、スタッフが少ないので、業務を分散できない、交代で休みもとりづらい、といった悩みを抱えていました。
ですが、そんな大変な仕事であるにもかかわらず、なぜ彼ら彼女たちは、保育園、幼稚園で働くのでしょか?
それは、お金のためではなく、自分のやりたいことの実現、つまり子どもの成長にかかわり、そしてその成長を見守ること、それがやりがいだからです。

ところが、それ以上にハードな職場に耐えきれず、保育士という国家資格を持ちながらも、それを捨て、一般企業に転職する人がかなり多いのが現状なのです。
これは、日本という国が抱える社会問題と言えますね。
少子高齢化の加速で、子供が激減している一方で、人口集中している東京では、保育士不足のため、保育園は定員でいっぱいです。
保育園に入りたくてもに入れない待機児童の問題が深刻化を増していることもあり、東京都は、保育園に助成金を出して、保育士確保のための対策を講じています。
さて、話を戻します。
彼女の相談に対し、まず私は時間をかけてヒアリングをしました。
私はその結果、彼女が当初希望していた事務職の紹介はしませんでした。
事務職の求人票の用意はしていましたので、当然、渡すことも可能でした。
彼女の事務職を希望した理由は、『残業がなく定時で帰ることができるから、プライベートが充実させられると思うから』でした。
ですが、彼女の話を聞いた結果、「本当にやりたいことは何なのか」を突き詰めていくと、
『彼女が転職する職場は事務職でない』と私は判断したのです。
やはり、彼女が働くべき職場は、『子どもの成長に関わり、子どもの成長を見守ることができるところ』であるといった結論に至りました。
それが、『彼女の望む本当にやりたいこと』だからです。
彼女の転職に限らず、今の職場の不満や不安のみで辞めて、その先の目的が曖昧な場合の転職は絶対にうまくはいきません。
ですが、転職を考えるきっかけの多くというか、ほとんどが職場の不満です。
その問題から逃れるたいがゆえに別の環境に行こうとするのです。
もちろん、それが間違えという訳ではありません。
しかし、大事なのは、その理由だけではなく、プラスαのことを加えていただきたいのです。
それは、『働く目的を明確にする』、『自分のしたいことをぶらさない』ことです。
話を戻しますと、
最終的に私が紹介した職場は、東京にある某大手が運営している保育園でした。
ですが、最初は、本人はかなりしぶっていました。
それは、
「事務職を紹介してほしいから相談しているのに、何で紹介してくれないの?」といった理由からです。
私は、真面目に答えました。
「あなたの本当にやりたいことは、それですか?」
「今でも子どもが大好きなんでしょ?違いますか?」
「やりたい仕事でもない事務職について、仮に定時に帰ることができたとして、人生充実できますか?」
また、「事務職だからといって、定時帰りできる訳でもない」こともお伝えしました。
彼女 「. . . . . . 」
「あなたの問題は、仕事は楽しいけれど、時間拘束が多すぎて、プライベートが充実できないこと、そこですよね! まずそれが解消できるところを一緒に探しませんか?」
私が彼女に紹介しようと考えたその保育園の企業理念の説明に加え、実際にそこで働く保育士の動画も観てもらいました。
最初は、彼女のあまり反応はよくありませんでした。
保育業界を辞めたいと思って、私に相談している訳なので、仕方なかったのかもしれませんね。
ですが、何度かやり取りをする過程で、
「ここであれば、私ももうひと頑張りできる。本当にやりたいことは、これ!」
「子ども成長をサポートし、その成長を見守ることがやりがいなんです!」
だから、「栗田さん(私)のすすめる保育園に応募してみます!」と言ってもらえました。
それは、私として、彼女が本当に望むワークスタイルにそった転職先を見つけ、紹介することができた瞬間でした。
その後、その保育園に紹介状を書き、書類選考も通り、当日の採用面接にも同行しました。
そして、面接の1週間後に無事に内定が出たのです。
彼女の入社は今年の4月です。とても楽しみです。
さて、その保育園は、保育士が働きたいランキング1位を2年連続獲得した保育園でした。
産休の復帰率100%という保育園の中では珍しい保育園です。
保育士の働き方とワークライフ・バランスを考えた保育業界では屈指の福利厚生の充実した保育園です。
今回私としての見立ては、彼女の課題であったプライベートの充実といった面で、解決できる職場であり、かつ彼女のスキルを活かし、やりがを持って働ける場所だと判断できましたので、迷わず紹介しました。
実は、この保育園とは、4年以上のお付き合いをしておりまして、夏のパート保育士の求人広告でも大変お世話になっており、採用窓口のご担当者とも長らく懇意にさせていただいております。
さて、私がキャリアアドバイザーとして必ず行うことは、じっくりと時間をかけた傾聴です。
求人票は、一番最後に渡します。
場合によっては、求人の紹介はせずに終了します。
それがどういう場合かというと、「この人は転職するべきではない」と思った時です。
つまり、この意味は、転職したい理由が曖昧な場合を指しています。
私は、昨年の12月まで転職エージェント兼求人媒体を取り扱う会社の正社員として働いていました。
当然会社は営利を目的としていますので、売上ノルマがあります。
ですが、キャリアアドアイザーの本来の仕事は、
人生の転機を迎えている求職者の悩みや問題を人材紹介という仕組み、手段を用い、解決してあげること、
そして、求人企業が欲しいと思うニーズに合った人材を紹介することです。
つまり、人と企業を正しくマッチングすることなのです。
私は、求職者の悩みにつけこんで、自分のノルマ、会社の売上、利益のために、人をただの商品として企業へ安売りするような仕事はしたくないのです。
転職エージェントは、転職工場であってはならないのです。
綺麗事に聞こえるかもしれませんが、それが私の信念であり、本質です。
所属していた会社の顧問は、月末になると「とにかく押し込め!」と言っていました。
私は、この発言に耐えられませんでした。
「押し込むって、どういう意味?」
これに対し、怒りというか、憤りを感じざるを得ませんでした。
それで、私は会社を退職することにし、今年の1月よりフリーランスになりました。
つまり、求職者、企業に対し、本質的な価値の提供もできていない会社ではもう働けないと思ったからです。
もうひとつは、転職サイト、転職エージェントだけでは、本当の意味で、よりよい職場を探している転職希望者のニーズを満たすには不十分であることを長年感じていたからです。
実際に求人媒体の営業にも従事しておりましたので、そのことがよくわかるのです。
そういった思いがずっとありましたので、会社員をしながらも、ブログの勉強をはじめ、昨年2017年5月末に「ワークライフ・ネクスト」をオープンしたのです。
- 『転職サイトや転職エージェントはただのツールに過ぎない』
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- 『その活用方法を知らずに、使いこなすことができなければ、転職がうまくいく確率が上がらない。』
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- 『それをしっかりとした考え方、ノウハウで提供しているサイト、ブロガがまだ少な過ぎる』
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- 『転職サービスのただの比較のような、登録を煽るだけのサイトが多すぎる』
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- 『そもそも情報が薄い、間違っている』 等々
だから、
- 『求職者のニーズを十分に満たせていない。 』
- 『人材の流動化をただ煽るだけ』
といった『本質的な意味での悩み解決につながっていない』情報がネット上に溢れてしまっていると感じていたのです。
そこで私は、企業の求人サービスだけでは足りない転職ノウハウを自分自身が作るブログというメディアによって、それを補完することが「ワークライフ・ネクスト」を作った目的であり、ねらいです。
私のメインサイト、『ワークライフ・ネクスト』での私の自己紹介でその内容を詳しく書いておりますので、よろしれば、ご参照下さい。
