ママ学生の井上ちえです。
(プロフィールはこちら)
今日は、大学院の
研究活動の一つについて
書きたいと思います。
私は石戸奈々子先生のもとで、
研究活動をしているのですが、
先生が理事を務める
という組織の運営に関わっています。
全ての小中学生が
デジタル教科書で
学べる環境を目指し
2010年に立ち上がった組織です。
(Ditt公式ホームページより)
ところで、
「デジタル教科書」と聞いて、
イメージ湧きますか?
教育現場でどのように使われるのか、
実感がわかないママさんも
多いのではないでしょうか。
(私もそうでした・・・)
ちなみに、
国は2020年から全国の小中学校高校で
デジタル教科書を導入する方針を決定しています。
いまの紙の教科書が
デジタル化されることに加え、
動画なども教材として
入る可能性があります。
更に、
生徒一人一人の回答、理解度を
リアルタイムで
先生が把握することが
可能になったりもします。
タブレットを使った
遠隔授業なんかも、
ますます盛んになるかもしれません。
先日開かれた
「デジタル教科書教材協議会」は、
子供の未来教育に関わる大手企業、
具体的には
ベネッセ、リクルート、マイクロソフト、
ソフトバンク(順不同)などが参加し、
「デジタル教科書」を始めとした
これからのICT教育について議論しました。
(ICT=Information and Communication Technology)
(会場が披露宴会場に使われるところで、やたらゴージャスw)
そこで印象的だった言葉を幾つか。
「子どもたちの未来への投資を
もっともっと加速させないと、
国際社会から日本は取り残されるだろう」
(小宮山宏氏 三菱総合研究所理事長・東京大学第28代総長)
「小中学校のICT環境の整備は、
まだまだ道半ば。
学校教育現場と私たち民間企業との
感覚のズレが物凄く大きい」
(ソフトバンク 加藤理啓氏)
具体的には、
学校の先生=「子供に対する責任」
「限られた時間内でICT教育の
時間を更に増やす必要があるのか」
「予算はどこから出るのか」
などの視点から、
民間企業がいくら
ICT教育の必要性を伝えても、
なかなか同じ土俵で
議論が出来ないと。
なるほどな、と思いました。
先生の立場で考えると、
「毎日を何事もなく平和に過ごすこと」が
大切なのはわかる気もするので。
(良い意味でも悪い意味でも、です)
しかし、
教育現場に関わる企業としては、
いまの状況に
強い危機感を抱いているようです。
未就学児を抱える私の立場で考えると、
娘(1歳8ヶ月)が
小学校に上がる頃には、
大幅に学習環境が
変わっているだろうな、
と漠然と想像してみるのですが、
正直、学校のそれが
時代遅れである予感
がたっぷりするのです。
なぜなら、きょう現在で、
私の娘もiPadに触れていますし、
1人1台はスマホを持っている時代ですし、
子どもたちがスマホを使って学習する機会は既に
学校以外の場で
容易に与えられているわけです。
一方で、
学校現場のタブレット端末導入数は、
文科省の調査によると
「6人に1台」程度(2015年)で、
目標とする「1人に1台」には程遠い現実。
教科書の著作権問題だったり、
教育現場の抵抗があったりで、
「子供の未来のために、
いま何が求められているのか」
という本質的な議論が
いまいち出来ていない感じがして、
歯がゆさもありました。
学校教育者と
ICT教育を進める民間企業が
フラットに議論出来る場が
もっとあればいいのにな、と思ったり。
(私が知らない難しい問題があるのでしょう…)
そして、
母目線でお話すると、
地域によって、
学校によって
子どものICT教育環境に
雲泥の差があるのも、
また現実なのです。
そうなると、
時代の流れに身を任せるのではなく、
我が子の教育環境を「選択する」ことも
必要なのではないかと思った次第です。
今日は長くなってしまいましたが、
最後まで読んでいただいた方、
ありがとうございました

大学院は、実質春休みに入りました。
研究活動をさらに加速させたいと思います!