日本語の中には外来語があふれています。
私は英語由来の外来語には強いつもりですが、英語以外の言葉に由来する外来語だと少し戸惑います。
聞きなれないカタカナの言葉があると「元々は何語なのだろうか?」と考えてしまいます。
その一つとして、「マドラー」がありました。
飲み物をかき混ぜる棒のことですよね。
日本語の中ではすっかり定着して使われていますが、ずいぶん昔から「元々は何語のどんな単語なのかなぁ…」と不思議に思っていました。
先日大阪に行ったとき、木製のマドラーが置いてありました。
手にとってみたら、包装紙に”Wood Muddler” と英語で書いてありました。
「なんだ、英語だったのか!」
「いや、これこそ実は和製英語ではないか?」
と、すぐには納得できませんでした。
弁護士という職業は、何事もすぐには信じないで、証拠を確かめるクセがあります。
東京に戻ってから辞書で調べてみたら、ちゃんと書いてありました。
今までは英語を覚えてからその日本語を覚えてきましたが、今回は逆の順番でした。
それにしても、アメリカでは一度も聞いたことがない言葉でした。
そこでアメリカにいる妻に電話して聞いてみたところ、彼女も ”Muddler” という言葉を聞いたことがないと言います。
普通、コーヒーなど、アルコールが入っていない飲み物をかき混ぜる棒なら、”stirrer” と言い、アルコールが入っている飲み物をかき混ぜる棒なら、”swizzle stick” と言います。
というのも、アルコールの飲み物を ”swizzle” と言うからです。
マニアは有名ホテルなどの “swizzle stick” を集めたりします。
更に “muddler” とはイギリス英語なのかなとも思いましたが、そうでもないようです。
ただ単に私が知らなかっただけの、ちゃんとした英語だったのです。
まったく予想もしてなかった展開でした。
毎日が勉強だからこそ、人生は面白いですよね。