いよいよベンチャー企業での勤務がスタート。


入社当日、意気込んでオフィスに行くとがら~んとしたオフィスに社員が二人。

あわてて人事担当者に連絡してくれましたが、入社日を勘違いしていたらしくなんの準備もできていない。



・・・。



そこであわててその場で名刺を作り、営業に同行することに。

営業としての採用でしたが、いったい何を販売し、そのモノはどんな特徴なのか。

そんなこともよくわからないまま、つれまわされます(笑)そのまま、夕方まで同行し、その日はそのまま帰宅。

もともと人と接することが好きなので、楽しいことは楽しかったのですが。


次の日出社すると、今度は放置プレイ(笑)



つまり、何でも自分でやれ、ということなのです。

新卒で入ったベンチャーは、一応研修があり、いろいろ知った上で営業をしました。

社員数150名ほどの規模でした。しかし、わけが違います。

今度は社員たった7名。

しかも、みんな深夜まで働いているようで、話しかけるのもためらってしまうほどです。

とりあえず、一人必死に勉強し、ある程度のOJTを受けたらもう、

5日目には一人で営業をまわることになりました。



それからというもの、とにかく必死でした。


子供がいる女性でも、結果を出さなくてはいけない!


そう思い、必死で営業に駆けずり回り、新規開拓を毎日意欲的に行いました。


その結果、毎月コンスタントに結果を出せるようになり、

気付けば会社の売上げのほとんどを担う営業担当になっていました。

それでも毎日、帰宅は17時です。

いかに効率的に営業するか、それを基本軸に考えていました。

今考えると、営業職を選んだのは正解だったと思います。

バックオフィス業務では、誰かのフォロー業務が増えると思うので、

そうなると人のタイムスケジュールに合わせなくてはいけない。


営業職は、自分で自分の時間をコントロールすることがある程度可能なので、


いつもきっちり17時には退社できるように、もしくは直帰して息子の迎えに間に合うようにしていました。



そして、3ヶ月目。試用期間が終わったときに給与についての提示がありました。



実は、3ヶ月間の試用期間、アルバイトとしての雇用契約だったのです。

チャンスを逃したくなかった私は、とりあえずアルバイトでも3ヵ月後の正社員目指して必死だったのです。

3ヶ月がたってもなかなか給与に関する交渉の場がない・・・。

業を煮やして、人事担当者に確認すると、自分で社長に直接確認して、とのこと。

メールで社長に聞くと、


「18万ぐらいでいい?」というメール。



びっくりです。

前職以下の給与額。

会社の売上げのほとんどを立てている営業マンがその金額です。

しかも、聞けば相当なワンマン経営で、これまで給与交渉を行った人などいない、とのこと。

だからといって、食い下がるわけにもいかず、直接交渉しました。


すると、固定給+売上げの5%に着地し、ますます売上げに対するプレッシャーがかかるのです(笑)※ありえない給与をいただいたこともありますよ。



そして、4ヶ月目には事業部のマネージャに昇格


事業部全員の売上げ管理、事業戦略などなど、まさしくプレイングマネージャとして、

売上げをたてつつ、マネジメントも行うという過酷な状況に突入していくのです・・・。


このころからPCを自宅に持ち帰り、子供が寝た後真夜中まで仕事をし続けるという魔のスパイラルに・・・。




いよいよ本格的に転職活動 がスタートしました。


毎日のように、起業家といわれる人たちのブログを読み、

アマゾンで本を取り寄せ、わからないながらも、いろんな本を読み漁りました。


T社に書類を出すと、ネットで適正診断の依頼が・・・。

ここで、偽ってはいけない、と正直に答えると、すぐに面接の連絡が・・・。


会社を半休し、初めてのT社に。

会社にばれてはいけないと、大きなかばんにスーツを入れて、恵比寿駅のトイレで着替えました。

そして、オフィスに・・・。

思っていたより小さなオフィス。社員は全部で7名ほど。


ほどなくすると・・・。なんと、雑誌やネットで見ていた彼女、社長が直接面接に現れたのです!


それまでに、たくさんの雑誌やネットで彼女について調べ上げていたので、

憧れの人が目の前に座って私と話している、ということにドキドキしていました。


しかも、なんだか冷たい・・・

絶対、落ちたと、正直落胆して帰りました。

すると、次の日携帯がなりました。

人事担当の方から、次の面接に来てください、とのこと。

(あとで社長に聞くと、実は雑誌やネットにたくさん出ているので、ミーハー心で面接を受けに来る人が多いのであえて、そういった態度をとっているとのコトでした)


そして、同時進行でIT業界のG社も受けていました。

G社はリクナビからエントリーしたのですが、グループ面接や役員面接とどんどん進み、内定をいただいたのです。

しかも、すごく高待遇でした。

なぜなら、

  • これから私のような子育て中のままでもよい人材がいれば、どんどん採用していきたい。
  • そのため、ゆくゆくは社内に託児所を作りたい
  • しばらくは、ベビーシッター代・保育園代をある程度負担する

というのです。

しかし、その会社はとてもハードワークで有名。

人事の方もとてもよい方だったのですが。

結果、両社から内定をいただき、

憧れだったT社に決めたのですが、

書類を書いたり面接を受ける際に、心がけていたことがあります。



絶対的なプライオリティーを持ち、ゆるがない


G社の役員面談のときに聞かれました。

「大事な商談がある日に息子さんが熱を出しました。どうしますか?」と。


「息子を優先します。なぜなら、仕事においては私の代わりができる人が必ずいるからです」と。


また、T社のときは定時が6時だったのですが、

「私はなにがあっても、息子が最優先です。熱を出せば休みますし、定時より1時間早く帰らせてください。」と交渉しました。


そうすることによって、自分の発言にも責任が出てきます。必ず、短い時間内でやるべきことをしっかりと終わらせねばならない。ということです。

それは、今も同じ。

短い時間にどれだけ集中して仕事ができるか、全てはそこなのです。


そして、1年にわたるベンチャーでのハードワークがはじまるのです・・・。

第3回です。


出産後1年3ヶ月の1月、全く未経験の不動産の経理という仕事に就きました。

聞いていた通り、ママさんが多く、中でもシングルマザーが活躍している職場で、

とても安心して働けました。

育児や仕事のこと、なんでも相談できる先輩がたくさんできました

勤務時間は朝9時から16時半まで。

子育てママにはベストな労働条件がそろっていました。


通勤に約1時間弱かかるので、朝8時前に息子を隣の駅の保育園まで預けにいって、

17時半には迎えに行くというスタイルが確立されました。

それより遅いお迎えだと、やっぱり最後のほうになってしまったりするのです。

最初は予想以上に大変でした。やっと離乳食が完了した時期です。


朝は号泣され、後ろ髪ひかれる思いで、保育園を後にします。

そこは認可保育園でしたが、先生方が若く、とてもよくしてくださったのですが、園庭がなかったのです。

それから、認可保育園ということもあり、ビルの1階。

近所の区立保育園の広い園庭を見て、転園させることを決意しました。


しかし!ただでさえ、混みまくってる区立保育園。その保育園は競争率2倍

ママ友たちから情報収集をした結果、基本は、

  • 正社員
  • フルタイム(9時~17時)
  • 共働き

などの条件があって、それをクリアしていないと難しいとのコト。

そこで、会社に掛け合って、提出書類を30分多く書いてもらい、9時~17時に。

あとは、第2第3希望の保育園もしっかり下見して、ご丁寧に区役所まで手持ちしました。


その結果か?見事決定!


せっかくお友達ができたのに、さみしかっただろうけど、

園庭のひろ~~~い、緑に囲まれた区立保育園に入ることができました。


※転園を考えられている方は、頻繁に役所のwebをチェックすると空きがあったりします。4月からの転園を希望される場合は、しっかり下見をすることと、書類には懇願するような(笑)コメントを書きましょう。しっかり保険をかけておくこともお忘れなく。



仕事も育児も順調に進んでいました。


しかし。


なんか物足りないのです。


いわれた仕事をこなすだけ。

アタマは殆どつかわずに、黙々と書かれた数字を打ち込むだけ。

仕事ってこんなんだっけ?

おしゃべりやおやつは楽しいけど、本当の楽しさってこれだっけ?


疑問を持ってしまったのです。


そこからは本を読み漁りだしました。

サイバーエージェントの藤田社長、ライブドア堀江氏、GMO熊谷氏、ハーシー橋本氏、などなど、

起業家といわれる人たちがどんな風に生きてきたのか、

どんな風に仕事をしてきたのか、突然興味を持ってしまったのです・・・。


そこで、毎週のように読んでいた日経アソシエにのっていたT社のT社長(当時妊娠7ヶ月)の記事に出会いました。


これからは女性の労働力が必要とされる時代。

仕事も育児も両立できる。

これだ!と思った私はスグにwebをチェック。

本当にその勢いで履歴書と職務経歴書、必要レポートなどを書き、メールで送りました。


そこから、私の転職活動がスタートしました。


1月に就職してわずか6ヶ月のことでした・・・。