ワタシがまだワーママだったころの話
部下を持つ営業職、専門的な商材を取り扱っており、気軽に変わってもらえる業務内容ではない代わりに高給でキャリア志向の高かったワタシの自尊心を満たしてくれる仕事だった
その一方で今まで以上に優秀な社員に囲まれ、過去別会社でスーパースターと呼ばれていた環境から一転し、社内の1タレント埋もれている自分に対しふつふつとした感情をもっていた

トーニョ(息子)が産まれるにオットー(夫)とお互いの仕事への向き合い方について相談する時間を取り
出産後、特にワタシの職場復帰を見据えて、どう役割分担をすべきかを決めておくのが目的の会話をした

ワタシの考えとして強くあったのが
子供が生まれるにあたり、2人同時にキャリア形成の時期に入るべきではない、仕事に完全集中するのは片親のみで、もう片方はその場合、サポーターに徹する

もちろん、両親ともバランス良く仕事できる環境にいるのであれば、それが望ましいが
ワタシとオットーの場合、転職が多く、転職した場合最初の3か月はだいたい猛烈に忙しく仕事をし、そのあとバランスを調整するというやり方をするので
例えば、同じタイミングで転職しない、また会社/職種によって永遠に忙しいので、両親同時にそういった業種を選ばないといった合意ができればと思っていた

ワタシの妊娠発覚直後、オットーは転職活動中でコンサルに戻るかを検討していた
コンサルの場合、働き方としてプロジェクトの山場は(年に1回とかではなく、プロジェクトにより月に数回とかある)は不眠不休で業務に徹することになのが目に見えており
すでに、ワタシの業務量ディマンドが多いことが見えてきたタイミングだったのでオットーには、ディマンドの低い業界、仕事を選んでほしいと伝えていた

そんなオットーはワタシの妊娠初期に正社員だが、実質週3勤務な会社に転職が決まり、出産後もフルサポートに徹してくれた
ただ、彼のキャリアに対する欲求を満足させるような業務ではなく、気づくと毎週ヘッドハンターと話す日々
「話していると、気がまぎれる」「ストレス発散」「可能性の話をするだけで気持ちが晴れる」と言っては夜の数時間を職探しの時間に費やしていた

だいたいが食後の団欒タイムだったこともあり、
数か月時に「気がまぎれるのはわかるが、しっかり家族の時間を消費していることを理解して、どこかで手打ちにしてほしい」とワタシからお願いすることに

そして、約束の「もうこれ以上ヘッドハンターに時間使わない」と最後できた転職案件、
それでトントンと話が進み、内定を受けるとしたらワタシの職場復帰の1か月前に入社することになった

業務内容は今の実質週3日勤務と比べて確実に倍、且つ最初の3か月は業務理解を含めハードワーク必須
ただ、最中にトーニョの保育園入園、ワタシの職場復帰が予定

そこで、オットーと話し合いをし、合意形成できたのが以下の3点
・今はオットーがキャリア形成に時間を使うターンにしよう
・ワタシは業務を8割に減らしてもらうので、

   その分トーニョに必要な時間を積極的に割く
・ただし、ワタシも新しい業務で覚えることも多く、責任のある仕事なので、トーニョ(息子)に関するサポート費用に関しては潤沢に使うことを合意する
 -- 要はベビーシッターの平日雇用を認めてもらう(保育園お迎え~寝かしつけまで)


基本的にワタシの要求がすべて受け入れられた感じになった(まぁ、受け入れられる現実的なもの提案してたしね)

この時、ワタシが現実的に明確に想定できていなかったのが「病児保育
そして、母親の直感的には病院行かなくても大丈夫だけど、病院連れて行かないことに対する「周囲の目

きっと気持ちの整理をするのに時間がかかるだろうな、、と思う出来事として
オットーから「仕事優先して病院にすぐ連れていかないなんて、それは僕の価値観に反する」と非難された過去がある中で

オットーの車で高熱のトーニョーを病院に連れて行った途端に吐かれてしまい、
氷点下の北海道で服の着替えはあるが、コートの予備がなく、且つ熱のある子は病院外で診察を待たなければいけない... となった中
「ごめん、トーニョーのコートの予備玄関にあるから持ってきて」というリクエストに
「君が来ているコートでくるめばいいじゃん、打ち合わせあるし、迎えは来れないよ、何とか帰ってきて」と言われた事

前にワタシがワタシの判断で「緊急性なし、あとから病院行く」と決めたことを「仕事優先」とオットーに非難されたのに
今、目の前で高熱の息子が氷点下の最中コートがないのに、唯一対応できるオットーがオットーの判断で「緊急性なし、どうにかなる」と打ち合わせを優先した事


こういう事、後にめっちゃ引くんだけど
なかなか、オットーにその感情を理解してもらうのって難しいだよね... 

 

 

オットーのキャリア形成を優先し、ワタシがサポート役に徹するという事でスタートしたワタシの職場復帰は

業務内容の難易度、量が想定を超えていたこともあり、トーニョが保育園からの洗礼で病気をもらうたびに

ほつれが大きくなり、半年を待たずに崩壊(=ワタシがお手上げをした)

 

 

事前に「たすけてください」と状況を周囲(上司を含め)相談できなかった自分のミスなのだけど

余裕がないと、何をどう助けてほしいのか伝える準備をするために振り替える事もできなくなっていた

(あと、家のことは日本語ができないオットーに頼めることに限りがあったし、トーニョのことは

 これは親がやらねばならんだろう という譲れない場面があった)