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よく、スポーツ選手でも、現役生活の長い選手を指して、息の長い選手、と言われますが、犬で言うなれば、ベルギーシェパードマリノアは、息が長い犬種ですね~(*^^*)

私もようやく、このマリノアの息が長い犬種という事がリアルに気が付くに至りました。また息の長い犬種であるからこそ、年齢に応じたトレーニングをレベル別に合わせてやっていく事の重要性を、最近になり気付く事がしばしあり、こういう事が秘めていたんだなと、かなり深い部分を気付かせてくれました。
早い段階で、子犬の時からの段階で、脚促歩行が出来る事が優秀、そう、思っていた部分が往々にして有りました。
違ったんですね(^^;
マリノアを扱うヨーロッパの訓練士達は、日本人の訓練士達より遥かレベルの高い位置にいることは疑いようのない事実です。
その理由は、マリノアという犬の本当の特性を理解していないからである、そう、思う事に気が付きました。
マリノアを扱うヨーロッパの訓練士達は、ほとんどが日本人訓練士達が知らないマリノアの特性を理解している事こそが、訓練レベルの高さに現れています。
その特性とは何か?
それが、息の長さ、という事です。
通常、ジャーマンシェパードなどの訓練競技における現役、良い時期は、3歳位~5歳がバリバリです。熟す6歳、7歳になると、動きにも陰りが出て、動作反応も鈍くなりがちです。
しかし、マリノアは、7歳を迎えても、その動きには、スピードも、激しさも、エネルギーの高さも、衰えは、ジャーマンシェパードに比べると無い、逆に、有り余るエネルギーの放出量が良い感じに少なくなり、ようやく、落ち着きのある姿が見受けられる様になってきたな、と、思えるのが、7歳を過ぎて、8歳の声が聞こえ出す頃で有ります。
海外のIPO世界大会に出場してくるマリノアの多くが、7歳を超え、中には、10歳になるマリノアでさえ、顔が白くなった見た目はおじいちゃん、おばあちゃん犬だね、と、感じ思っていましたが、競技の中に見る動きは、まだまだ現役そのものです。
今から思うと、マリノアの高い年齢層にはそれなりの理由がちゃんとあったという事ですね。
ヨーロッパ人の様に、特性を十分に理解した上で、早い年齢の段階で仕込む事は良い事だと思います。
三つ子の魂百までも、という言葉通り、早い段階で、主人=指導手に向き合う心を作る事の重要さを認識している事と、
幼少期から訓練を始めるとやりやすい、だから早い段階で始めたいと考える事では、全く意味が違います。
これは、IPOの世界大会にいくと、如実にこのレベルの差が出ている事に気が付きます。
日本人訓練士達の犬の訓練作業には、安定感が無い、見ていて、服従課目では、休止、動くなよ、障壁、すり抜けて行くなよ、前進、迷わず走れよ、一回のセーフで止まれよ、ことごとく、期待とは逆に、動く、すり抜ける、迷う、一回セーフじゃ止まらない、二回セーフでも止まらない、この様に安定感に欠け、点数を出せない、その点、ヨーロッパの中でも、ドイツやハンガリー、スロバキア、チェコ、スイス、他、等のマリノア達は、安定感も高く、無難にこなすマリノア達がほとんどです。
減点内容は、スピード、正確さ、安定感、堂々とした動作と、自信に満ちた作業、ポジション、等の微妙なタイミングの優劣が左右というレベルの高さです。
これは、安定度でいうレベルを競う段階ではなく、その安定度の上にある、細かな細工とでも言いましょうか、この細工の良し悪しが、順位付けとなっている、これがトップヨーロッパの訓練士達のレベルです。
残念ながら、日本人訓練士達のレベルは、細工付けにまで行けていない、この違いが世界大会の順位に現れている事は、紛れもない事実です。
マリノアの訓練安定の照準を、8歳9歳に合わせ訓練を分解しながら、細かく積み上げていくと、短期間で詰め込む真似にならず、また、失敗すると、苛立ちながらやっていく事も減ります。
私のヨーロッパの友人訓練士は、6歳からがマリノアの性能が発揮される時だ、と、言います。初めて聞いた時、6歳って、下り坂に差し掛かっていく時やないか、と、そう思いましたが、今、やっと、その意味が分かる境地に
私も立てました。
ヨーロッパのトップ訓練士達は、知っているんですね!
人間でいうならば、3歳までに、指導手と向き合い訓練する事に夢中になる心を作る、そのタイミングを逃したマリノアは、逆に、時間を掛けてじっくり仕込む、中途半端のタイミングでは無理な訓練をやらない、私は、ヨーロッパのIPOをやる訓練士に友人が結構いますが、皆、マリノアは、生後60日にはもう訓練を開始しています。
遊びが、IPOの基礎になるトレーニングです。
毎日コツコツとやっています。
1歳から始めた、2歳から始めた、というIPO訓練マリノアとは出会った事がありません。
ならば、6歳を過ぎてから訓練を始めた方が能率が良い、そう話していた事が印象的でしたが、あくまでも、例え話しをしているのだろ、と、思っていましたが、今から思うと、あながち本気の会話だったんだな、と、思える訳です。
それほど、マリノアという犬種は、息が長い犬種であり、10歳を迎えても、その動きは、必要にして十分なスピードや敏捷さを備え、頭脳的だと言う事です。
大型犬で、この息の長さは、この犬種をおいて他にはいないと思えます。
( IPOから、IGPと名称が2019年から変わっています)