
にほんブログ村
ドゴアルヘェンティーノ、敵探し…
完全に有頂天ロードへまっしぐらの、私とN、あの頃は、とにかく強い猪を探しまくる日々、
山で生け捕る100㎏程の強い猪を求めて、それこそ必死です。
九州全域ならば、どこにでも取りに行く、10㎏1万で買う、ただし、養い猪は駄目、生け捕りのみ、
ですが、なかなか見つかりません。
こうなったら天草に遠征するか?
熊本県天草は、日本有数の猪棲息地で、当時は獲れない日は無いという程猪ハンターにとっては最高のフィールドです。
特に天草半島の、○○○は、最高のフィールドです。
面白そうやな、二、三日行けば、シンバの良い練習になる、
詳しい事は、残念ながら書けません。
同じ熊本でも、天草のハンターは、別枠です。
こうして、確実に経験を積んでいったシンバ、この頃になると、30㎏程の小さな猪ならば、弄ぶ様になり、人間側が罪を感じるので、シンバより軽い猪は、若犬もしくは日本犬で十分だよ、と、Nグループでのハンティングは、もっぱら60以上を、狙いに行きました。
ですが、そうなると、なかなか山では、遭遇しない、日本犬とfemaleドゴの出番ばかり、シンバ、ストレス貯まります。
しかし、若い牝猪はやはり肉は上質、ハンターさんも、最後は食するのが目的ですから、強い犬に咬まれて、血が回った肉は嫌がります。
そんな理由もあり、小さい猪は、シンバを使わない様になって行きました。
そろそろ、熊本での訓練は卒業間近という事になります。
それから、2ヶ月後、シンバの卒業式をやる事に…
用意された猪は、85㎏、罠に入った強烈な猪という…
いよいよ、卒業式です。
胸踊る気持ちを抑えて、飛行機に乗り込み、いざ熊本へ…
到着後、一先ず、ホテルへ…
Nが迎えに来てくれているので、ホテルで、お茶しながら、今までの事を回想し、よくここまでの犬になったなぁ、と、もう、どこに行っても、シンを越えるドゴはいてないです。
と、N、
毎月毎月、本当によく用意してくれたよ!
ありがとうなぁ、と、礼をし、明日に備え、ゆっくり温泉入って軽く飲みに出ましょう、と、
深酒せず、ホテルへ戻り、今までの約8ヶ月間の思いを巡らせ、就寝です。
おはようございます。の声で起床、よく眠っておりました。
時刻は、朝の7時半を回っています。
準備して、山へ…
おっ、いつもより多いギャラリーです。
覚醒師匠のMさん初め、地元ハンターの方々に、Nの友達、
今日はシンバの卒業式ですからね!
皆それぞれ、口にする、大袈裟だね!
まぁ、犬一匹で、こうして皆が集まり、注目してもらえるのも、犬に魅力がある証拠、
有難い限りです。
今日は、シンバを男にしてくれた、femaleドゴの、メリーとパックで同時に入れましょう!
いつも、シンバの後方支援、時には、切り込み隊長として、シンバにファイトを身を持って教えてくれた偉大なるfemaleドゴのメリー、そのいきっぷりたるやまさしくドゴアルヘェンティーノです。
卒業式に、メリーと同時投入、シブイ演出ですね!
輸送檻の中で激しく突き上げ暴れる猪、
妙に元気な猪だな、これも、罠に入った猪だから捲ってくるよ、と、Mさん、
じゃ放しますか? はい、お願いします。
先に避難台に上がり、バッチリビデオ撮影する、と、意気込んで望みましたが、
毎回、ぐらぐらの画で終わる
今日は何とか撮りたいなぁ、と、気合い入れて避難台に…
放つよ!!と、Mさんの大きな声
しばらくすると、猪の姿が見える、走って来ました。
すると、真横を通る様に抜けると、10メートル程先で停止、こちらを向く、
おいおい、何かヤバくないか、あの猪、
へらへらと笑う、私の友人、ヤバそうですよ!
この友人、沖縄で神風塾という空手道場を主宰していた、川間塾長、後に、激突と名売って、熊本で度々格闘技イベントをしていた男で、185センチ 100㎏の男です。その彼が、初めてドゴの猪ファイトを見たのがこの時です。
大きな身体で、避難台にいるにも関わらず、私の後ろ背中側に立つ、かわいい男でした。笑
おい、塾長、あんた前に立って猪が飛び上がって来たらパンチ入れてのばしてくれないと!
と、私が言うと、笑いながら、勘弁してください。無理です。
そんなこんなを話していると、猪が凄いスピードで避難台目掛けて突進してきます。(汗)
避難台の上、四人が足をジタバタ踏みまくり音を上げて、精一杯の抵抗を試みます。
その突進回数、四回、過去、これほど人間を脅す猪はいませんでした。
結構な時間が経過している様に感じましたが、
一向にシンバとメリー投入の声が聞こえて来ません。
おい、早くしないと、あの猪飛び上がってくるぞ、怖いなぁ、と騒いでいると、ようやく、行くよーと、Mさんの声!!
猪も気配を感じたのか上方へ走る、すると、シンバ&メリーの姿が見えた。
この時ほど、ホッとしたことはなかった。
犬って凄いなー本当に…あんなバケモノのみたいな猪相手に、ビビるどころか真っ向勝負にいくからなぁ、
友人の川間塾長、いや、ドゴには昔から興味持ってましたけど、凄い犬ですね!
本当にスピリッツドックですね、と、しみじみ語る川間塾長、これが、私の前回ブログ・スピリッツドック命名思い付いた瞬間です。
余談ですが、今は、友人、川間塾長、レインボーブリッジを渡り、永眠されています。
私に、犬の素晴らしさを教えてくれた友人の一人です。ありがとう塾長…合掌…押忍!!
そんな会話の途中、いよいよ猪がシンバ達をロックオン!
シンバ&メリーも躊躇なく猪目掛ける、
どちらからともなく、スタートを切る、上方から下方へ猛スピードで駆け下りる
ヤバいぞ、ヤバいぞ、
おっーという歓声とともに激しく当たる猪とシンバ、
またまたワァーっというギャラリーの歓声がはっきり聞こえる
お見事です。捕らえてます。メリーもがっちりグリップしています。
またまたN、大興奮で、シンバ達の直ぐ近くまでやって来てます。
こいつ、怖くないのか?
N、シンとメリーが咬んでれば外れる事はなかですから、怖くないです、という
そんなもんか?
2匹にグリップされながらも、引きずり連れて歩く猪、強い、全く哭く気配がない、
この猪、今までで、一番強かね、と、N父、
メリーを放し、別の若犬とパニコというmaleドゴを入れる
用心の為、シンバの様子を見ながらシンバにリードを繋ぐ、
猪の動きが若干弱くなったところで、シンバを放す、
すると、脚をグリップしていたパニコが口を外した瞬間、猪猛ダッシュで入り口に走る、
ヤバいぞー、入り口閉めろ!
何人かが叫ぶ、シンバが手元で暴れる、えい、放せ、と、放す、猛ダッシュで猪を追いかける
私達もすぐに追いかける、ヤバいヤバい、猪もう入り口に突進です。
身体半分が出だところで、シンバ追い付き、グリップ、他の犬達も追い付く、
猪の後ろ脚を、MさんとNが、持ち引きずり込む、
すかさずシンバ、眉間にグリップしなおし、ここでようやく、猪が哭く、
あらためて、シンバの成長振りをMさんが讃える、
本当凄かドゴですよ、脚も速いし、一発でグリップする、シンバは、跳ね返されないところが凄い、
咬むドゴはいますが、ワングリップで捕らえるドゴはいない、
これが、この犬のよかとこです。
もう、本当にありがとうございます、としか言葉が出ません。
終了後、バーベキュー、無事シンバの卒業式も、終了致しました。
何から何まで、皆さんの協力と、ホワイトサンダーケンネル一同のお陰です。
丁重にお礼を伝え、8ヶ月に渡る武者修行は、終了致しました。
約、9ヶ月弱振りに、東京暮らしとなるシンバ、
次なる闘いのステージは、既に見えていた。