【タイ】乾季なのに雨!?PM2.5対策の人工降雨って? | 地球の歩き方
人工降雨法:シーディング(種蒔き)
雲にヨウ化銀やドライアイスなどの物質を散布することで雲の微物理的構造を変化させ、雨や雪を降らせます。
なぜドライアイスやヨウ化銀なのか
ドライアイスを飛行機から雲に散布すると温度が下がり、ドライアイスの粒を核として氷晶が発生・成長します。一方ヨウ化銀は、その結晶格子が氷や雪の結晶によく似た六方晶系であるため、雪片を成長させやすい性質があります。
つまりどちらも、雲の中の水蒸気や過冷却の水滴(0℃以下でも凍らずに液体のままの水)に「氷になるきっかけ」を与える"核"の役割を果たすわけです。核ができると、そこに水蒸気がどんどん付着して氷晶が成長し、重くなって落下→溶けて雨になる、という流れです。
散布方法
散布方法は飛行機を用いる他、ロケットや対空砲による打ち上げもあります。ヨウ化銀の場合は地上に設置した発煙炉から煙状にして雲に到達させる方法もあります。
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タイの取り組みは実は世界的にも歴史が古く、60年ほど前から国家プロジェクトとして研究されてきました。もともとは雨期には十分すぎるほど降るのに乾期には降らず農業に支障が出るため、人工降雨でダムに水を溜めて水資源を確保する目的で始まりました。この経緯から、タイ王国には王立人工降雨局という専門機関が設置されています。
気になる安全性について
一点補足すると、ヨウ化銀には弱い毒性があり、環境や人体への影響が懸念されているとの指摘もあります。ただしタイの記事では「ドライアイス散布による大気の流れの変化で微粒子を拡散させる方法」が中心と説明されていたので、農業用水確保時とはやや異なるアプローチ(化学物質より物理的な大気撹拌重視)を取っている可能性がありそうです。
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