リアルタイムブログではありません。
☆前回の記事はコチラ☆
世の中便利になったものだ。
昔の人が数十日掛かる距離を、
たった5時間で移動出来るようになったのだから。
ライト兄弟はすごい。
ここはエジプト。
ピラミッドがある国だ。
イギリスからこの国に来た僕は、
どこか異世界に迷い込んだ気分になった。
街の雰囲気も、
食べ物も、
その場所にいる人たちも、
空気さえもが、
前に居た国と全然違うのだ。
熱気と騒音。
足元に塗れる砂。
ポタっと滴り落ちる雨ではなく、室外機?から毀れた水。
その水によって歩道のそこら中に出来た水溜り。
頭の中で描いていたエジプトと、全く違った世界が広がる。
それが悪いわけじゃない。
むしろ逆。
エジプトという国を、
自分の目で、
肌で感じているこの瞬間に、
旅の醍醐味を感じている自分がいる。
僕は心をキラキラさせながら、
バックパックを背中に、
ガイドブックを手に持って、
街を歩いた。
そんな僕を見て商売熱心なエジプト人は、
必要以上に声をかけてくる。
10歩あるけば『コンニチワ!』と、
外国人特有の訛りのある日本語で話しかけてくるのだ。
この『コンニチワ』。
適当に流せばいいのだが、対応してしまうと性質が悪い。
少しでも喋ろうものなら、
自分の探している宿までついてきて、
ちゃっかりマージンを取ろうとする。
『その宿なら知ってるよ!!こっちについてきなよ!!』
親切な言葉とは裏腹に、如何にしてお金を取ろうかと、彼らは考えている。
要注意だ。
今回の事の始まりも、この『コンニチワ』から始まった。
宿も見つかり、偽の学生証作成の為、街へ繰り出した時だった。
(エジプトやタイでは、偽の学生証を作れるのだ。それによって入場料を安く出来たりする)
少し体格の良い、『ボブ』と名乗る色黒の男が話しかけてきた。
適当にあしらうつもりで、僕はボブに質問した。
『偽学生証を作れる場所は、どこだ??』と。
するとボブは
『200ポンドで発行出来る。ここから少し遠いから、一緒に行こう』
そう提案してきた。
宿も見つかり、気が緩んでいたのだろうか、
200ポンドと聞いて、安いと思ってしまったのだろうか。
その誘いに何の疑いもせず、僕はボブについて行く事にした。
ボブは慣れた手つきでタクシーを捕まえる。
僕は言われるがままタクシーに乗り込む。
タクシー代を払おうとすると、ここは俺が払うとボブ。
胡散臭いなと思いながらも、まあいっかと承諾。
タクシーに乗っている間、何の職業をしているんだ?と聞かれたので、
『日本のマフィアだよ』
と、脅しの意味も込めて答える僕。
バレバレだっつーの。マフィアが学生証なんか発行するか!!
いい加減なやりとりを何回か繰り返した後、タクシーは目的地に到着した。
僕達は学生証発行所の門をくぐった。
そして次の瞬間、僕が係員に話しかける前に、一足早くボブが行動をおこした。
ボブは僕が全く解らないアラビア語で係員と喋りだしたのだ。
恐らく『学生証を発行したいんだ』的な事を言ったのだろう。
暫くしてボブが驚くべき言葉を吐いた。
『日本の学生証がなければカードは作れない。
学生証と同じ効力のユースカードなら作れるぞ。
200ポンドよこせ』
『はァ!?』
ふざけた提案をしてくるボブに対して、
『WHY!?お前は学生証を作れるっていっただろ!!
俺はユースカードなんか作りたくない!!』
ブチ切れながら抗議する旅亀。
その事に驚いたのか、
『お前の話は外で聞く。ここだと係りの者に迷惑だ』
とボブ。
仕方がなく外に出た僕は、さらに衝撃の事実を目の当たりにする。
階段横に貼ってあるポスターが目に飛び込んできたのだ。
『学生証、ユースカード・100ポンドで発行致します』
間違いなく、そこにはそのように記載されてあった。
という事はボブの野郎、
およそ倍の値段で学生証を売りつけ、
儲けようとしていたのだ!!
そりゃ、タクシー代も自分で払うわな。
『WHATs THIS!?なんだこりゃ!!学生証100ポンドで発行出来るやんけ!!』
怒りが膨れ上がる旅亀はさらに抗議。
『ユースカードは自分で作成する!!
ボブ、お前はついてくるな!!ドントムーブ!!』
流石にこれにはボブも黙ってはいなかったが、
張り裂けんばかりの声で
『ドントムーブ!!!』
そう叫ぶと大人しくなった。
ボブが動かない事を確認しながら、僕は再度発行所の入り口をくぐった。
そして、無事100ポンドでユースカードを作成した。
ボブがいる廊下へ戻る旅亀。
不服そうな表情のボブ。
『タクシー代を払え』
そう言ってくるボブに、
手間賃として10ポンド渡した。
『グッバイ!!』
怒り心頭でその場を立ち去るボブ。
いや、あんたもイライラしてるけど、こっちも腹たってるんですけど。
というよりも、この場所から一人で帰れってか・・・。
今いる場所、わかんないんですけど・・・!!!
なんとも後味が悪い出来事だ。
僕は右往左往しながら、宿へ戻った。
次の日、
ボブが懲りずに僕に話しかけてきた時は、
エジプト人のしつこさに少しだけ愛着が湧いた・・・。
追憶編・続く。
☆ランキングに参加してます☆
↓携帯電話用クリックはこちら↓
世界一周ランキング
1日1クリックお願いします。
にほんブログ村