街のおっちゃんもおばちゃんも、すべての人があったかい。
勿論、タクシーの運ちゃんも例外ではない。
猛スピードでタクシーを操るおっちゃんは、スペイン語でやたら話しかけてきた。
こちらがまともに話せないのもお構いなしに、弾丸のように次から次へと単語を浴びせかけてくる。
それでもなんとか分かる単語を拾っては、『ハポン』だとか『おおさか』だとか、簡単な受け答えをした。
出発して20分くらい経った頃だろうか、おっちゃんがこんな質問をした。
『日本はどんなところなんだい?』
『コロンビアと、全然違うのかい?』
オレンジ色の街頭が照らす夜の街を滑走するタクシーの中で、
なんだかその言葉がやけに心に響いた。
それは、旅人として、世界各国を渡り歩いてきたからだろうか。
自分はこんなに自由に旅してるのに、もしかしたらこのおっちゃんは、
コロンビアから出たことがないのかもしれない。
この先一生、日本という国を見る事などできないのかもしれない。
外の世界に思いを馳せる事は出来ても、僕らのように、世界を見て回ることが出来ないのかもしれない。
ふとそんな風に思った。
そして、おっちゃんの背中に向かって、
『似てるけど、全然違うよ』
と僕は答えた(つもり)。
『・・・・・』
おっちゃんは返事をしなかった。
僕はその背中を暫く見ていた。
おっちゃんの背中は、夜の高速道路にひっそりと咲く、一輪の花のように寂しげだった。
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