無数に散らばる氷山の欠片、氷河の残骸。
辺りは氷で覆われた断崖絶壁。
その中を僅か10人乗りのボウトが突き進む。
前回のブログで出てきた『ゾディアッククルーズ』とは、このボウトでのクルージングの事。
後で知る事になるのだが、どうやらこのボウトの名前がゾディアックというらしい。
さてさて。
前回の話の続きなんやけども・・・
僕とラクダさんは、この日は2回上陸して終わりだと思っていた。
やから、2回目の上陸を終え、帰りのボウトに乗り込んだ時、寒さで震える手足をやっと温める事が出来ると、
いつも上陸後出してくれる『おかえりスープ』をあと5分後に飲む事が出来ると、淡い期待を抱いていた。
が、期待とは裏腹に、ボウトはどんどん船から離れていく。
???
亀 『ラクダさん、これ一体どこに向かってるんですか??もう一回上陸するんですかね』
ラクダ 『いや、わかんないよ。そんな事より、俺もう足がやばいんだよね』
たしかに。
さっきまで雪の上を歩いていて、冷たくなった足。
風の抵抗を受けまくっているボウトの上は、さらにその足を痛めつける。
暫くして、これがクルージングという事に気づく。
みるみる内に風景が変わってく。
・・・不思議なモンっすよね。
自分の見たいモンを目の当たりにしてくと、さっきまで痛かった手足がもうどうでも良くなる。
逆にテンションが上がってきて、元気が出てくる!!
そして、辺りが完全に氷河、氷山、それらの残骸で埋め尽くされそうになった時、
僕らのボウトを操る男『ジョニー』が、ある方向へ舵を切った!!
氷の中を進むボウト。
『おわわわわ!!すっげえ!!』
思わず声が出る。
バキバキと音を立てながら、小さなボウトはゆっくりと、少しずつ氷の残骸の中を突き進む。
もう、なんてーか、言葉に表せないくらい、やばい!!
そして、僕等のボウトがある一画に達した時、素敵な出会いが待っていた。
天然の氷山プールで泳ぐファーシール!!
ペンギンもそうやけど、氷が似合う動物は、やっぱり極寒の地で見るのが一番やね!!
そうして、約1時間のクルージングを終え、僕達は船へと帰艦した。
えー、これで、この日のアクティビティは本トーに終了なんですが。
実はもう一つ素敵な話がございます。
そう、それは、その日のディナーの時・・・
どーーーーーん!!
これ、なんやと思います!?
もう解ってる人も多いと思いますが。
なんと!!
アンタルティカロック(南極大陸の氷)です!!
さっきのアクティビティで、クルーが拾ってきたらしい!!
『今宵はこちらの氷で、ウイスキーのロック、ジン、ウォッカ等をお楽しみ頂けます』
と熱く語るジョニー。有料やけどね(笑)
で、亀ちゃんはというと・・・
無料のソフトドリンクに、アンタルティカロックを入れて貰えるよう交渉!!
しかし!!
一人目のウエイターと交渉すると、即却下!!
二人目はOKと気前良く返事をくれたが、持ってきたのは製氷機で作られた氷!!
そいつじゃないんだよお。
俺はアンタルティカロックで飲みたいんだああ・・・(泣)
ちっ。
南極大陸の氷とは、縁がなかったか・・・
と、諦めかけたその時!!
その様子を見ていた体格の良いウェイター『デーブ』が!!
ドオオオオオオオオン!!
持ってきてくれたのだ!!
南極大陸の氷を!!
早速コーラで割る!!
これぞ超究極の!?アンタルティカ氷山!?氷河!?ロック!!(※コーラです)
ありがとう、アンタルティカドリーム号。
ありがとう、デーブ!!
南極編は、まだまだ続くよ!!!