転職することが一般化した人材の流動性の高い現代においては、仕事のやり方やスキルを属人化させず、どう会社に蓄積していくかが大きな課題となっている。

 

また複雑な業務が増えている状況下では担当者の業務の効率化や担当者間の技能の標準化を行うことの重要性も増してきている。

 

そこで重要な役割を果たすのが業務マニュアルの作成だ。

業務マニュアルの作成とは業務を作業ごとに分解し、他人にもわかるように業務を説明する。そして、その資料通りに作業をすれば、誰でもある一定以上の成果を残ることができる資料作りのことである。

 

必要な作業を箇条書きにしてみると以下のようになる。

 

①マニュアル作成に関するルール作成(対象業務、運用更新の方法)

 

②必要な作業工程を書き出す

 

③全体の作業の流れの説明資料を作成する

 

④個別の作業について対象者に分かりやすいような説明資料を作成する

 

⑤個別マニュアルにおける①の設定

 

⑥実際に運用する

 

ここでよくある問題点が2つある。

 

1つは①④⑤の作業が抜けており、作成するだけで終わってしまうことである。

これではその際の作成者の頭の整理にはなるが、それが他の人に使用され会社全体の利益に繋がりはしない。また業務の一部変更や、より良い方法が発見された場合などはそのマニュアルはもはや過去の物となってしまう。

マニュアルは作って終わりではなく、その後の運営や更新をする担当を決めて改善をしていく必要がある。そうすることで初めて、業務の改善がなされ、それが会社に蓄積されていく。(※マニュアル化が必要な業務の一部が抜けていて作業が完了しない状況をさけるためにも、マニュアル化の対象業務を明確にすることも非常に重要である)

 

2つ目の問題点は、必要な人に活用されなかったり、対象者にとってわかりにくい資料だったりする場合である。業務マニュアルが必要とされる場面として最も多いのが新人教育だろう。その際によくある問題として、まずは問題が起きた場面で、対応する業務マニュアルを新人が参照できない。または、業務マニュアルを読んでも、業界やその会社の常識的なことに関する説明がされておらず新人には理解できないという問題である。

状況に応じてマニュアルが使用されるよう、マニュアルの置き場所を工夫する必要があるし、状況別に適切なマニュアルが選択できるようナビゲート機能も充実させる必要がある。

新人にも理解出るようにという意味では、作成者が最新の注意を払い、極力誰が読んでも分かるような表現を心がける。図解を適切に使用する。全体の流れと詳細を分けて段階的に説明する。Q&Aを設けることなどが大切だ。

 

ここまでマニュアル作成のメリットを見てきたが、デメリットにも2点ふれておきたい。

 

1点目は、これらを作成、更新していくことの大変さだ。

忙しい日々の中でこれらの作業を丁寧に行っていくことは大きな負担となるだろう。その改善策としては、多くの量力を割くからこそ、会社として全体でそれを100%活用すること。新人の戦力化へのスピードアップと会社としての業務スキルの改善に役立てることが重要だ。会社としてマニュアル作成を成長戦略の一つとして据えて、評価していく仕組みを整えることも大切である。

 

2点目は、逆にマニュアルに縛られてしまい、柔軟な対応が難しくなってしまう可能性があることだ。あくまでマニュアルはより良い成果を出すためのツールという意識を持ち、その場の目的に合わせ臨機応変にやり方を変えていく、もっと良い方法はないかと常に考える姿勢を忘れないことが大切だ。そしてより良い方法を発見した際にはマニュアルに反映させてマニュアル自体を改善していけば良いのである。

(※細かくマニュアルで規定し過ぎないことも重要である。)

 

 

業務マニュアルを分かりやすく作成し、正しく活用し改善していくことができれば、その会社は人材の流出に大きく作業されることなく、成長していけることだろう。

 

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