ひさしぶりに会った
顔色を伺う人だから
奥の部屋の彼女の存在を気にしつつ
ちいさな声でたくさん話していった
コソコソの声は
意外と耳殻に響いて
聞きたい人には全部聴こえるって
知らないんだろうか
でも
当たり障りのない話の中に
ほんの少しだけ
口パクで…
奥の部屋の彼女は
いつも自分の評価を気にしているから
系列会社の人が来た時は
たぶん全身耳
彼女と彼女の兄は代表に直結だから
系列会社の人たちは
出来るだけ避ける
代表がいちばん頼りにしている人たちは
代表が簡単に雇った身内が
いちばん苦手
代表が亡くなってしまったなら
そんな身内が
指名されずとも
大手を振るうのは
みんな目に見えているから
避けているのだろう