ロイヤル・バレエ「マノン」 | From Gillespie Road:ヴィンテージ&ハンドメイド UK雑貨店主のブログ

ロイヤル・バレエ「マノン」

先日ハイビジョンで放送されていたロイヤルバレエの「マノン」を見ました。
ケネス・マクミラン振付のこの作品はまさにロイヤルの「お家芸」。魔性の女と詩人の破滅の恋を描いた古典的物語ブーケ1をダイナミックでドラマティックな舞踊作品にしたもので、私は大好きな作品です。
とは言え、数年前に引退少し前のダーシー・バッセルとロベルト・ボッレの舞台を生で観た記憶がすばらしく、今回のタマラ・ロホ&カルロス・アコスタは期待半分不安半分と言った感じで観ました。

う~~んやはり今ロイヤルで最高レベルのコンビ、踊りは非の打ち所がない素晴らしさキラキラ。ことにロホのマノンは、純粋なあまりに残酷で弱く愚かしい女性の転落への道筋を見事に表現していました。最期の「沼地のパ・ド・ドゥ」でちょっと健康的に見えてしまったのだけが残念。そんなロホをまったく見事に支えたアコスタは、その完璧なテクニックが時としてデ・グリューというちょっと情けない男性にはしっかりしすぎて見えてしまうのだけど、情熱的に破滅へ突っ走るというふうに捉えればしっくりくる。
実に見応えのある舞台でした。

ただ、最近のロイヤルに言えることなのだけどちょっと脇が弱めかなぁ~というのが心配です。
この作品はかなり昔の映像(アンソニー・ダウエルのデ・グリューは素晴らしいのだけど、マノンがちょと残念)しかないので嬉しいのですが、ダーシーのも撮っておいて欲しかったなぁ…

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