牧師であり、シンガーソングライターの小坂忠氏は
細野晴臣、松本隆、鈴木茂、松任谷正孝らと共に
日本の音楽シーンに多大な影響を与えたレジェンドです。
2018年、浜松で行われたJPFカンファレンスにて
忠さんに出会い、オリジナルギターを製作させて頂く事になりました。
この後、2度お会いし、忠さんの手のサイズやご希望を確認して
握りやすい細めのネック、軽いボディー、ご希望のカラーのギター
製作が始まりました。
フレイムメイプルネック、エボニー指板のセミソリッドギターを
作り始めていましたが、忠さんのご要望やイメージを考え
祈っている内に、考えが変えられて、
長い時間弾いていても疲れない
アンプに通さなくても生鳴りが良い
ビートルズのジョンレノン、ポールマッカートニー、ジョージハリスンも
愛用したエピフォン・カジノのようなギターを作る事にしました。
個人的にも、P-90のサウンドが好きで
シングルコイルでありながら艶やかで、かつウォームなサウンドが
好きで、ここ数年、P-90のピックアップばかり作ってきました。
2016年にはSpencer Barrnet(スペンサーバーネット)モデルを製作しました。
このモデルはスプルーストップ、SIDE&BACKはフレイムメイプル
このスペンサーモデルはフレイムメイプルネックでした。
忠さんのギターには軽量化と柔らかな音色を求めて
ヴィンテージのホンジュラスマホガニー材を使用しました。
TOP材はスプルース
SIDE&BACK材はハワイアンコア
補強用のセンター材以外はホロウ構造
エボニー指板、βチタン2WAYトラスロッド、ステンレスフレット
P-90(KEITH ORIGINAL) 約2.1kg
エボニー材のトラスロッドカバーにはイスラエルの国旗にもある
ダビデの星を埋め込みました。
ハカランダ材の天神板にKosakaのロゴを埋め込み
天神板の中央には、白蝶貝で十字架
アバロン貝で復活をイメージした鷲の翼
巻物には旧約聖書イザヤ書40章31節を入れました。
「しかし、主を待ち望む者は新しく力を得、
鷲のように翼をかって 上ることができる。
走ってもたゆまず、歩いても疲れない。」
この聖書の言葉こそが、忠さんのギターを製作する
契機となりました。
「彼に新しい翼を与える。」 と心に響きました。
カラーリングは忠さんのご希望はチェリーレッドかワインレッドでした
全ての人の罪を背負って流された
イエスキリストの血潮を象徴するワインレッド色
「これは、わたし(イエス)の契約の血です。
罪を赦すために多くの人のために流されるものです。」
新約聖書マタイ26:28
創造主の神を象徴する金色
この組み合わせはギブソン レスポールカスタム、345等
最高級機種に使われています。
最もゴールドパーツが映えますね。
エレキでありながら、しっかりと鳴るように16フレットジョイントにしました。
ハウリング防止のために、Fホール無しです。
穴が無くても十分な生鳴りを得られます。
ベベルドトップ加工を施し、ハイポジションでも楽に指がとどきます。
2011年3月11日の大震災以降、オリジナルギター製作には
環境に優しいオリジナルシェラック塗装を施しています。
古くはヴァイオリンなどに使われて来ましたが、量産体制に入った
多くのギターメーカーはポリ塗装が中心になり、手間がかかり
ハイコストなシェラックは使わなくなりました。
個人的には、シェラック塗装や、ストラディバリウスに使われていた
松やに塗装の音色が最高だと思っています。
ギターの音色が成長すると言うか、
見違えるほど、どんどんと良くなってくるんです。
ペグはGOTOH製 510MG-T
ツマミは別注のローズ製
マグナムロック トラッド と言う最高のペグです。
アームを搭載しているモデルに使うのが一般的ですが、
テールピース仕様でも抜群の安定感とテンションが生まれます。
弦交換も超~楽ちんです。
セレクターのツマミとVOL&TONEノブはローズウッド製に統一
ノブのTOPに蝶貝を埋め込みました。
2021年8月にようやく完成し、小坂忠さんにお渡しできました。
ハレルヤ! 大変喜んで頂きました。
「ワーシップの奉仕では、このギターをメインで使っていく」
と言って頂き本当に感謝でした。
facebookの動画(M Worship Project シリーズ10)で
短い映像が見られます。
https://m.facebook.com/100009260600997/posts/3035551890096801/?d=n
よろしければ、チェックしてみてください。
小坂忠さんは現在もガン闘病中ですが、
音楽活動に宣教と牧会に励んでおられます。
健康が守られご活躍されます事を心からお祈り申し上げます。
栄光在主
ギター工房 Atelier KEITH
店主 加藤 三千生