多くのひとが、「里山のあるいは里海の『原風景』」というものを心に抱いているのではないか、と思う。
(新潟県 十日町にて)
それは、ふるさとであったり、かつて暮らした場であったり、今居るところであったり、旅先で過ごした地であったり・・・・。
ひとつでも、ふたつでも、たくさんでも。 たぶん、ひとそれぞれ、なのだろうなと思う。
(群馬県 上野村にて)
「里」というのは、ヒトの暮らす場であると同時に、多くの生きものたちがうごめき賑わうところでもある。
草や木々、虫、魚、カエルもヘビも、鳥たちも、キツネもタヌキも、そして神々や妖怪たちも、里でともに暮らす者たちだ。
たすけたり、たすけられたり。だましたり、だまされたり。わらったり、わらわされたり。
上下のない、かぎりなく円環に近い横並びの関係は、今もまだ在るのだろうか?
(新潟県 山古志村にて)
ことしは、夏祭りも秋祭りも行われないという、異例の年になった。
(新潟県 小千谷市にて)
祭りは、感謝や鎮魂、祈りが「かたち」となって、時空に届けられるものだと思う。
里のお祭りがないことを、さみしく残念に思っているのは、どうやらヒトだけではなさそうだ、と感じている。
(新潟県 小千谷市のおぢやまつりにて)