前のサロンのオープニングスタッフは有り得ないようなスタッフのオンパレードでした。
ある男性スタッフは……なんかおかしい…男のお客さんに入りたがる……と思ったら、好きな相手は男性でホモ仲間を結成していました。
ある男性スタッフと女性スタッフがどうも怪しい……お客さんを迎えるカウンターで手を繋いでいました。
母親がタイ人だというある男性スタッフは、「タイ人であるおじいちゃんが亡くなったので、タイにしばらく帰ります」
プー、プー、プー……
それ以降連絡がとれず、10日くらいして帰ってきました。
ある女性スタッフは、連絡なしで次の日から来ませんでした。
ある女性スタッフは自分でもサロンをやっていた経験があり自分なりの自信があったのか、
ここの手技の研修をやっても形だけは合わせていましたが、基本的に聞く耳を持っていませんでした。
結局まともなのは、私と一人の女性スタッフの二人だけだったのです。
後は客室マッサージ担当のおばちゃん達がいました。
その中におじさんが一人いたのですが、みんなより遅くから来ているためなかなか稼げないのを私に言ってきました。
リストラされここに来たそのおじさんが哀れに思えてしまい、みなさんに協力してもらうように言ってしまったので(私の伝え方ややり方がまずかった)、
おばちゃん達からは、おじさんだけでなく、私に対してもヒンシュクをかってしまいました。(おじさんを優遇したら、みなさんの給料が減ってしまうので)
結局おじさんはいろいろなことを言って辞めましたが、私のことも文句を言っていました。
そして後にこのようなサロンのスタッフと客室マッサージのスタッフをまとめるマネージャーになってほしいと言われたのでした。
一度にすべてではありませんが、スタッフをまとめるだけでなく、さらに新たに入ってくるスタッフの新人技術研修、
新たに他のサロンがオープンする時にはオープン前から店の準備、買出しをし、オープニングスタッフとして手伝い、サロンが入っている相手さんとの話し合いなど、いろいろなことをやりました。
多い時には、1か月260時間以上働いていたのです。
決してこの状態がずっと続いていたわけではありませんが、〈忙しい〉の字の通り、心が亡くなっていたのかもしれません。
《あーなんか休みたい~
入院したい~
でもお腹切るのは嫌だし、生殖関係もな~
1番痛くないのは何があるやろ~》
こんなふうに思っていたら、実際に手術入院することになったのです。
実はこう思っていたことを誰にも話したことはありませんでした。
今はこんなに忙しく働くことも、こんな珍しいスタッフに会うこともなくなりました。
今となればなんでも貴重な経験です。