赤十字病院 緩和ケア病棟でアロママッサージを行いました。
印象的だった男性の患者さんは、60代で肺がんを患っていらっしゃいました。
お好みの精油があるか聞いてみると、花の香りがいいと言われたので、
イランイランとローズウッドをブレンドし、香ってもらうと、ニカっと笑顔になられました。
マッサージを始めると、
「ああ~気持ちいいわぁ、うれしいわ」
と言ってくれたかと思うと
「俺、死ぬ身やねん。体が落ちてきてるのがわかるんや。
余命1か月と言われて、明後日でちょうど1か月目になる。もうあかんわ。」
と言われ、
「息子に来てほしいねん、今まで1回しか来てくれてないわ。
息子は、もっと俺からいろんなことを教えてもらいたかったみたいや。
それが気にいらんのやろうな…」
と言われました。
いろいろな話をし、最後に
「私、また来月に来ます。だからその時にはクリスマスプレゼントでマッサージを長くさせてもらいますので、楽しみにしてて下さい。」
と目に力を込めて言いました。
「来月かぁぁ…おらんやろうなぁ」
とおっしゃいましたが、
「必ず来ますので」
と言い部屋を去りました。
クリスマスプレゼントで去年のことも思い出してしまいました。
肺がんだった人に、クリスマスプレゼントでアロマスプレーを渡すと、ものすごく喜んでくれましたが、それが最期になったことを思い出してしまいました。
緩和ケアに来ると、《命》について考えさせられ、改めていろんなことに《感謝》することを実感させられます。
いろいろなことを考えさせてくれ、患者さんに喜んでもらえるこのボランティアは、できる限り続けていきたいと思っています。