会社の後輩チョンウォヌくん。
クールな見た目とは裏腹に、電話越しに伝わるほわっとした雰囲気と重低音ボイスで着々と固定客を獲得。特に妙齢の女性客が多く、ご指名で電話がくることもしばしば。
その姿がピュアで人見知りだったかつての自分を見ているようで、いてもたってもいられず教育係を引き受けた。
彼に素質があったのか、はたまた教育係の腕がよかったのか、一年後にはメキメキと実力をあげ、着実に数字を積み上げるようになる。
三年経った今ではこの課に欠かせない存在だ。
\ウォヌさん!〇〇さんから1番に電話入ってます!/
一瞬、社内がざわつく。
電話の相手は数日前に『THE 理不尽』ともいえるクレームを訴えてきた女性。
担当者不在で、その時たまたま対応したウォヌくん。
根気よく相手の話を聞き、その上でこちらの言い分もやんわり伝える。
そのごまかさない真摯な態度が相手の心を和らげたのか、最後は互いに笑いながら会話をしていた。
それからというもの、この女性もすっかりウォヌくんの魅力にハマり、ご指名で電話をかけてくるようになったのだ。
ひと仕事終えた後の彼の姿はとても素敵。表情は少ないけれど、心でドヤっているのがわかる。
でも、こんな近くで彼を見れるのもあと僅か。私は明日、別部署に異動だ。
※
\先輩、早く来てください!主役抜きでカンパイしちゃいますよ/とLINE通知。
超特急で残務処理を終え、段ボールにデスクの中身を乱雑に詰め込んだ。さぁ、あとは荷物を移動して送別会に行かなくては。
その時、背後に気配を感じ振り向くとウォヌくんが立っていた。
「うわっ!びっくりした!あれ?何か忘れ物?」
『ヌナに話があって』
普通の話なら宴の席でもいいはずなのに、わざわざココにいるということは仲間に聞かれたくない悩み事?
神妙な面持ちにこちらまで緊張する。
『遠距離になるけど、ヌナに会いに行くから、僕と付き合ってください』
「え、遠距離って…」
『こんな急に異動がくるなら、もっと早く勇気を出せばよかった』と下を向く。彼の耳は真っ赤だ。
「えっと…ウォヌくん、この荷物運ぶの手伝ってくれる?」
「あのね、ここが私のデスク」
『えっ?』
新しい配属先はウォヌくんのデスクから50メートルくらい離れた場所。
メールと電話で仕事が完結するため別部署と言っても出勤はいつもと同じ場所。どうやら何か勘違いしていたようだ。
「今より離れてしまうけど、私もウォヌくんに会いに行くね」そう伝えると彼はとびきりの笑顔を見せてくれた。
完。
あんにょん。
ウォヌくんのスクショで遊び始めたら止まらなくなっちゃって、だらだら書いてしまいました
連休明けの月曜日。妄想しないとやってられませんわー。
素敵な一日をお過ごし下さい。








