自由にいきる。。 | ののののブログ

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LAに住む引きこもり。猫より猫らしく暮らしてます。。時々、日本に帰ったら走り回ります。



若かりし私は、時折、ふらふらと勝手に足が動き、思いつきで知らない街にふらふらと出掛けて行ったものです。。

日頃の目まぐるしい仕事や面倒な人間関係などにはうんざりなのに、それでも仕事中心に生活せねばならない状況に現実逃避をしたかったのもしれません。。


とある有名な神社がある街に着いた時の事です。。しばらく神社を詮索すると、神社の前に古い一軒家の怪しいギャラリーらしき建物がありました。。


外にもガラクタが散乱しており、不気味可愛いものも転がってあって、とても風変わりでした。。


その異様な雰囲気を醸し出しているお店の中に、お客さんらしき女性が2人いたので思い切って入ってみました。。



中に入ったら更に異様で、包丁か壁に何故かあり、年齢不詳の金髪の可愛らしい方がオーナーで、説明してくださいました。。


「よく中に入って来れたわね」と言われました。。


このボロ屋は、その方のもともとの実家で家で、白人の旦那さんと一緒に廃材を使ってアーティストをしているのだそうです。。


作品は意味不明なものばかりでしたが、不思議と味がありました。。


「暑いし、中に入ってお茶でもしない?」と言われたので、その場にいた他の2人のお客さんと一緒に冷たいお茶をいただきました。。


しばらくすると

「〇〇さんは、昔さ〜」等、3人で会話していたので、途中からこの人達は、長くから付き合いのある友達なんだという事を気づきます。。


そして金髪の可愛らしい女性が私に向かって

「で、貴方だれ?」

と笑いながら聞かれました。。


「皆さん、お友達だったんですね。。私はてっきりみんなお客さんなのかと思って。。」


みんなでケラケラ笑いました。。


「たまにそういう人っているのねぇ〜」

と言われてしまいました。。


そうなのです。。

私は変なところにふらっと紛れ込んでしまう「たまにの人」のようです。。


その金髪の可愛い人は、もうすぐ、この家を引き払って、旦那さんと共にヨーロッパに行くと言っていました。。だから、家にあるものをセールしているのだそうです。。


「私たち、廃材さえあればいいから、世界中、どこでも行けるのよ。またどこに行くかわからないけど、もう日本に戻ることはないと思うな」


そんな気ままな生活ができていいなぁと思いました。。

ガチガチに縛りつけられた生活を強いられている私とは真逆に生きている人達だと思いました。。


ガチガチに強いられる生活は、生活がある程度安定できますが、好きに生きる人生は、常に、危機管理や自己責任が付きまとうので良し悪しだとは思いますが、しかしながら、好きな人と楽しく自由に生きてるのがビシバシ伝わってきたので、羨ましいなぁと思ったものです。。


帰り際、その方から不気味可愛い小さな作品を買いました。。


「お別れか。バイバイ!」

と言って私に手渡してくれました。。


私にではなくて、作品にバイバイかぁ。。と思いました。。


何故、彼女を思い出したかといいますと、そのご夫婦が、今イギリスでボート生活をおくりながら、変わらず不思議な廃材アーティストをやっていることがわかったのです。。


しかしながら、人間の記憶とは不確かなものです。。


老いなのか、重なる経験から忘れてしまうのか、もっとたくさんのやり取りを覚えていたはずですが、思い出せる記憶もいつしか曖昧なものとなってきます。。


なるほど、何かに残しておかないと忘れ去られてしまうのか。。歴史も、文献や物証がないと証明されません。。年を重ねると自分の記憶を残さなかったことに後悔することが出てきます。。


日本にいる時は、忙しくて自分の為に文章なぞ書いてる暇などありませんでしたが、今こうやって自分の中にだけ留めておいた出来事を書き綴る事は「私の表現」でもあります。。


奇しくも、LAに辿り着き、引きこもりになって良かったと思うところでもあります。。


というわけで、よく暇でいいね(人のうちのこと知りもせず余計なお世話。。)と、たまに勘違いされますが、自称、私も「芸術家」か「評論家」しているので、決して暇ではございません。。


本文とは全く関係ありませんが、昨日、アメリカは独立記念日でした。。わたしも、プープーして3年となります。。↓




記憶の曖昧さ↓