書評 『悪人』  吉田 修一 | 【WONNDER3】 Time&Space Travelers

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吉田修一の読者層って、ものすごく幅が広そうです。


芥川賞と山本周五郎賞、つまり純文学と大衆文学って2ジャンルとも受賞してるし、

朝日新聞と雑誌「JJ」どちらにも連載してるし、

物語の舞台も東京を中心に都市生活者の若者をそれこそ

一見トレンディー(死語ガクリにえがいたものから、

出身の九州、長崎を舞台に不穏な空気をかもしだす暴力をテーマにしたものまで、

本当に幅広い。もちろん吉田修一の小説の世界はこんな風にまとめられるほど

単純ではないのですが。


で、『悪人』。

いろんなところで著者の最高傑作って評価されてたんで読んでみました。

朝日新聞に連載されてた長編小説(全420ページ!)なんですが、

さすが吉田修一、新聞上で読まれることをきちんとふまえて、

実際におきたある殺人事件を丁寧に追ってるかのように

(ん?本当にあった事件かもしれません。未確認です。)

物語ははじまります。


舞台は九州博多でおきた20代の女性が被害者のこの事件をめぐって

もちろん犯人さがしからスタートするからミステリー小説のようですが、

描写は新聞記事風にも迫真のルポドキュメント風にも読めます。が、

上記のジャンルすべてを含んでしかもまぎれもない物語、小説でもあります。


はじめ三人称ではじまるこの小説は途中から登場人物の一人称でかかれる描写を

交えながら犯人?かもしれない男たち、被害者の友人の女たち、家族、が交錯しながら

どんどん謎もおおきくなっていきます。

犯人は?動機は?ほんとうの“悪人”は誰か?

で、どんどん読めるので読み進むうちにこう思いました。

このド迫力の物語はいったいどうやって終わるのか? って。

ほんとうに終わり方がわからなくてドキドキしました。

最後まで読んだ感想はナイショですが吉田修一、さすがっとも思いました。


読んだあとすぐに思い浮かんだ別な小説?がありました。

こっちはほんとうにほんとうにあった事件をもとに書かれたもので

トルーマン・カポーティの『冷血』です。

『悪人』がすごく良かったってかたで未読のかたなど、どうぞ。


おっと、『悪人』公式サイトってのがあったのでこちらもよかったら。ではまたスティッチ2

        http://publications.asahi.com/akunin/


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