映画「フラガール」はなんで大ヒットしたの? | 【WONNDER3】 Time&Space Travelers

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すんません今頃。11月にハワイアンソングだらけの大ヒット映画「フラガール」を紹介する季節感のないぼくを

お許しください。


観た方が多いと思うのであらすじはザックリとだけご紹介。


1965年(昭和40年)の東北福島県常磐市(現いわき)の炭鉱町に町おこしのために実際につくられた常磐ハワイアンセンターのできるまでがこの映画。


東北のあかぬけない炭鉱娘に蒼井優、徳永えり、南海キャンディーズの静ちゃんら

東京から来てフラダンスを教える先生役に松雪泰子、センターの社長?所長に岸部一徳、

炭鉱で働く男たちに豊川悦司、高橋克己、三宅弘城ら、

青井優の母親役に富司純子、借金取りに寺島進 監督は李相日。


で、観るとすぐわかるんですが、ハワイアンセンターが1月オープンでその3か月前からがこの映画の中に流れる時間だから、東北の秋から冬にかけての映画なんですね。僕自身が東北出身なんでよくわかるんですが、

この時期の福島は寒い寒い。その空気が澄んでてまわりに田圃しかない田舎を映画は良く再現してます。登場人物たちのはく息のしろいこと。


そんな場所にハワイアンセンターですから、無理っぽいというか場違いというか最初っから住民総意で熱烈歓迎

ではじまったわけではないこのセンターのメインダンサーたち、全員素人の炭鉱娘たちと松雪泰子の先生を中心に話はすすむのですがこの娘たち全員が美人じゃないことにビックリ。蒼井優、徳永えりもふくめて全員世間一般的なキレイな顔のこはひとりもいません。でもこの映画は徳永えりが顔面あざだらけになっても、しずちゃんが顔中ぐしゃぐしゃにして泣いても、蒼井優が見せ場のひとつ、親友との別れに全力で走って汗だくになっても(この長いシーンで走り続ける彼女のバストショットを一度も写さないカメラワークの素晴らしいこと!)、だれも彼女たちが雑誌の中のモデルみたいにキレイじゃないからイヤ。とはいわないと思います。


唯一の正統派美人、松雪泰子でさえ、初登場シーンはゲロ吐いて酔っぱらってるし、男湯に乱入して大暴れだし、立ちションしてる豊川悦司にバケツで水ぶちまけるし、化粧が落ちるのも気にせず泣いたりします。


ではなぜこんなにも大ヒットしたのでしょうか?


そのヒントは、この映画は”走る”映画だからです。っていったら変かしら。


そりゃあ最後のタヒチアンダンスのあの一体感、高揚感、臨場感、蒼井優のあの笑顔でのクライマックスetc・。

この映画は”踊る”映画でしょ?というのもわかります。もすこし言うと”走って”、止まる映画です。


上記の蒼井優の走るシーン以外にも徳永蒼井はボタ山から滑り落ちるように走り、松雪蒼井は急いで徳永の家に駆け込み、松雪は男湯に全力で走りこみ、生徒たちは松雪に別れを告げるため駅へと急ぎ、教室に4人は急いで駆け寄り・・。そのすべてのシーンが息をのむほど素晴らしいだけでなく、直後の見せ場への高揚感もつくってくれています。人間だけではありません。泥酔した松雪をのせトラクターはのんびり走り、それをみつけた炭鉱

夫をのせたバスは大騒ぎしながら横切り、徳永を乗せた軽トラは走り出すまでにぼくたちを泣かし、ダンサーをのせたバスは町から町へと巡業の旅に走りだします。


もしいまからこの映画をみるのなら、誰かが走り出して、止まったら、期待していいです。必ずいい場面へと連れてってくれます。


そしてここに”止める”男が登場します。女たちが文字通り走りだそうと頑張ってるのになんだかこの男は止めてばっかりいます。ハワイアンセンターの話にも乗れず、親友がそこで働きだしてヤシの木を運んでいるトラックを止め、借金取りの車をクワ片手に橋の上で止め、出てくるシーンはたいがいドッカと腰をおろして酒ばかり飲んでいます。


そう、豊川悦司です。止めてばかりだった男がラストシーンちかくで母親とともに”走る”シーンは必見です。

おお、やっと走り出したかって感動しました。


で、最後。踊るシーン。最初に松雪泰子が踊るシーンと蒼井優が母親のまえで踊るシーン。

どちらも官能的で躍動する彼女たちにくぎづけになりますが、踊ってるその最中に、止まりそうになってませんでいたか?スローモーションで。美しさをゆっっくりみせているというより、ああ、止まるなあっていうサスペンスフルな気分にしてくれます。いい趣味の監督です


この映画全体、各シーンがはしりだすときに必ず入る音楽。

その入り方も絶妙で素晴らしい音楽はジェイク・シマブクロ。単なるナツメロハワイアンでは全然ありません。

この映画の重要なエンジンです。


それではみなさん、観る機会があったら

ラストシーン近くではもうすぐ映画が終ってしまう、終わるなっていうか”止まるな”っていう

いい映画が必ずもたらす感情を経験してみてください。ではまた。


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