さて、ここまでは、“ですます”調で書いてきたが、ここからは“である”調で書いていこうと思う。そのほうが表現はシャープになり、スピード感が出るからね。
ーーそのとき、毎日が輝いていた。
仕事も、遊びも、ゴルフも…
24歳の頃である。
ゴルフ練習場へは、日曜日に一人で行った。
ゴルフ雑誌に出ているスイングの連続写真を見ながら、頭に描いた打ち方をただひたすら夢中になって打っていた。
いま考えるとメチャクチャな練習方法だったけど、球を打つのが楽しくて仕方がなかった。
当時はネットもなければ、ビデオもない時代で、動画でみた記憶はない。
そしてーー
ある日、私はとんでもない行動を起こすことに駆り立てられる。
たぶん、そのころの上司や友人は、いまでも忘れていないだろう。
当時では、ありえないことをしでかしたからである。
いや、いまでもありえない。
私が勤めていたのは小平営業所、そして住んでいたのは2階の社員寮である。
だから時間は関係なく働くことができたのだが、それはもう古い建物だった。
入社して2年間、その寮で暮らしたが、老朽化がひどいため建て直しとなり、
私は3年目に三鷹の社員寮へ移された。
私の営業テリトリーは小金井や田無近辺。
その通り道に小金井カントリー倶楽部があった。
小金井カントリー倶楽部は歴史ある名門ゴルフコースだ。
会員権が高いのは当然として、お金を積んだだけでは会員になれない。
あの田中角栄でさえ、過去に会員を断られたという噂をきいた。
この“小金井カントリー倶楽部”で一度プレーをしてみたい!
毎日その前を通るたびに、その気持ちが日増しに強くなっていったのである。
そして、あるとき、その気持ちが抑えられなくなり、ついに行動に出てしまった。
(続く)
東京・上板橋 首都圏NO1のインドアゴルフスタジオ