我慢と譲歩の違い(そしてケンカと交渉の違い) | 「書く」を仕事に

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オモロくてキビしくて愛しい、ライター生活。
取材・文/有留もと子
お問合せ/moco_moco_moco@hotmail.com

ライターの有留です。


いつもお世話になっております。

 

編集者とライターがともに目指すところは

著者の持っている魅力的なコンテンツを最大限に引き出し

それをわかりやすく伝え、

たくさんの人に役に立つことです。

 

しかし、そのゴールに至る道のりには


お互いの利害が対立することもよくあります。


たとえば、スケジュールやギャランティーの問題です。


 


駆け出しライターだった頃の私は、


仕事が欲しいあまり、


スケジュールやギャランティーについて


編集者が提示してくる条件を丸のみしていました。

 


ほとんどの場合は、問題がなかったです。


ラッキーなことに私は、いい編集さんと


仕事ができていたんだと思います。


 


ただ、2度だけ、今思い出しても


しょっぱい気持ちになる案件がありました。


 


でも、最初に話をいただいたときに、


あるいは、途中から話が変わってきたときに、

「それだと自分が擦り切れるだけだよな」

ってわかっていたんです、本当は。



それなのに、我慢してしまったんですよね。



我慢するとよくないです。

だいたい不具合が生じます。

私の場合、1度は心身症になりかけ、

もう1度はブチ切れて、途中で降板しました。



若いというかバカいというか(猛省)


滝汗


 


 


私は「我慢」と「譲歩」の違いがわかってなかったんです。


 


我慢は、「自分さえ目をつむれば、丸く収まる」という気持ち。


一見利他っぽい。


しかし、なぜ我慢するのかというと


生殺権を相手が握っていると思っているから。


結局、自分のためなんです。


 


一方、譲歩は、交渉して双方の落としどころを探ること。


自分のためでもあり、相手のためでもあります。


 


ただ、交渉がまとまったら、我慢する以上に


責任は生じます。


だから、無意識に交渉を避けて我慢を選ぶ人も

結構多いと思う。私も多分そうでした。

本当は、責任を負いたくないんですよね。

 


そうやって我慢し続けてきた人は、なかなか譲歩にスイッチできない。


譲歩どころか、まず、相手と交渉するのが怖い。


交渉なんか持ちかけたら、切られると思っているんです。


 


でも、そんなことはない。


 


そんなことはないってわかった照れ照れ照れ


 


「自分の条件はこうです。

でも、ぜひお仕事させていただきたいので

ご検討願えませんでしょうか」




この一言だけで、ちゃんと相手も交渉に乗ってくれます。

少なくとも私の場合はそうでした。



相手の提示してきた条件がこちらの希望とかけ離れていたら、

そのときは請けるかどうか、自分でジャッジすればいいだけです。



それなのに、交渉を持ちかけることもせず、

察してもらうことばかり思っていた、かつての私。



ほんと、すみません爆  笑



このこっぱずかしい話が、誰かの役に立ったら嬉しいです。





あと、交渉とケンカも違うからね。当たり前だけど。

どういうマインドでその場に臨むかがすごく大事。



相手に勝ってやろう、言い負かしてやろうと思うと、

ケンカ腰になりやすい。



ちょうどいいところで折り合えると思うと、

なぜかそのとおりになります。