ども^^

 

今日の映画は、公開時に神奈川の海老名で観ており、その後一度レンタルで観てます。贔屓のケヴィン・コスナーが主演していることを割り引いても余韻のあるいい映画でしたね~

 

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「パーフェクトワールド」

1993年/アメリカ(138分)

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脱獄犯の男と人質の少年との心の絆を描いた、クリント・イーストウッド監督のヒューマンドラマ!

 

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オレンジ色の太陽

緑一面の野原の中で横たわる男とキャスパーのお面

そよ風の中に舞う紙幣・・・

 

<監督>

 

クリント・イーストウッド

 

今さら説明するまでもありませんが、ハリウッドを代表する俳優であり、「許されざる者」「ミリオンダラー・ベイビー」でアカデミー賞を二度受賞した映画監督。「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」などの西部劇をはじめ、あの「ダーティハリー」シリーズが有名で多くの映画に出演したほか、監督でも前出の二本以外でも「ミスティックリバー」「チェンジリング」、以前レビューした「マディソン郡の橋」最近でも話題になった「ハドソン川の奇跡」など、単に監督できる俳優というより、極めて優れた映画監督兼俳優として世界中に知られています

 

<キャスト>

 

ケヴィン・コスナー/ブッチ(主人公)

クリント・イーストウッド/警察署長

 

T・J・ローサー/フィリップ(少年)

ローラ・ダーン/犯罪心理学者

 

イーストウッドがあまり出しゃばらないのが良かったですね。山あり谷ありの映画も、それなりに楽しいですが、この映画のように何の変哲のない道をのんびり歩くような映画も味わいがあります

 

 

 

 

舞台は、1963年秋のアメリカのテキサス州

脱獄犯のブッチ(ケヴィン・コスナー)と人質の少年フィリップとの交流、そして、彼らを追う警察署長(クリント・イーストウッド)の苦悩を描くロードムービー

ハロウィンといったら思い出す映画です

 

「ボディガード」と並んで、ケヴィン・コスナーの持ち味が最も生かされた作品であると思います。

イーストウッドの映画のわりのは、登場人物の作り込みが不足して若干、過大評価されているように感じますが、ていねいに作られておりじっくり観てほしい映画です!

 

この映画のケヴィン・コスナーはいいです

 

心地よい風を感じる映画です。切なく、哀しく、それでいて温かい風を感じる映画です

 

 

この映画は、ケヴィン・コスナーが最もノッテいた頃の映画ですね。この映画の前後作品を公開年順に時系列で並べてみます

 

「アンタッチャブル」/87年

「さよならゲーム」/88年

「フールド・オブ・ドリームス」/89年

「ダンス・ウィズ・ウルブス」/90年

「ロビン・フッド」「JFK」/91年

「ボディガード」/92年

「パーフェクトワールド」/93年

「ワイアットアープ」/94年

「ウォーターワールド」/95年

「ティン・カップ」/96年

 

まさに、彼が絶頂の時期での作品で、,タバコを吸っているだけで絵になります、その後「ウォーターワールド」で大コケして人気に陰りが見えましたが、個人的にはそんなに悪い映画だと思わなかったですがねえ・・・ただ、この映画でいう「パーフェクトワールド」と映画「ウォーターワールド」でいう「ドライランド」では、「理想郷」への動機づけが弱かったですね

 

良くも悪しくも、ヒーローやいい人を演じていたケヴィン・コスナー。この映画は殺人者であり脱走犯なんですが、根っからの悪党には見えないところが好きですねえ

 

 

 

 

「ジュラシック・パーク」で恐竜学者役、そして今回は犯罪心理学者役で、警察署長のイーストウッドと共に犯人を追うローラ・ダーン

 

「いろいろ、みんなは言うけど、この事件の関係者の中で私は二番目に”IQ”が高いのよ」

「そうかい、で・・・一番は誰なんだ?」

「ブッチ・ヘインズ(犯人のケヴィン・コスナー)よ!」

 

彼(ブッチ)は、二度殺人を犯していますが、二度とも自分の為ではありません。彼を追う二人は、その意味が徐々にわかってきますが、周りには理解されなかったことが悲劇となります

 

ジーンズになんでもないシロTとチェックシャツ!

このさり気ないカッコがいいです

 

 

子供の出る映画は「反則」です!(笑)

 

どんなに名優でも、子供と動物には敵わないと言われています。多くの場合、演技でなく自然に振る舞うので敵うわけがないですよねえ(笑)観る側にとっても、子供がいるだけで評価も甘くなりますし、印象にも残ります。まさに、ブッチ(ケヴィン)とフィリップ(少年)がそうでした。父親の愛情を知らない二人が、脱獄犯と人質という関係を越えて心を通じ合う様子は、哀しくもありユーモラスでもあります

 

フィリップがオチン○ンが小さいと悩んで、ブッチに宥めてもらうシーンが笑えましたねえ〜

 

少年が今までに出来なかったことを、少しづつ叶えさせてあげるところや、二者択一の場面では少年自身に決めさせるところは男同士であり親子でもあります。この映画では、逃亡中に二組の家族と出会います。理想な家族に見えて、実は子供に暴力を振るう場面を見せつけられブッチはキレますが、彼は少年にいろんなものを投影していきます

 

ブッチは少年に

完全な家族を見せたかった

完全な世界を見せたかった

 

「パーフェクトワールド」

 

「あなたは最善を尽くしたわ」

「オレにはわからん!」

「オレに何がわかる?」

 

かつて、少年時代のブッチを父親から引き離した警察署長(イーストウッド)のラストのセリフが切ないですが、少年の涙で暴力と理不尽さの中に、せめてもの安らぎが残ります

 

 

ブッチが大切に持っていた一枚の絵ハガキ!

それは、ただ1度、父親から送られてきたアラスカからのハガキでした

 

奇妙な関係の中で旅をつづけた二人の旅路に待ち受けていたものは何だったんでしょう?

 

じっくり腰を据えて観て欲しい映画です!