まだまだ寒いですねえ~

忘れもしない一年前、人生初のインフルエンザで会社を一週間休んでおります。みなさんも風邪やインフルエンザには十分気をつけてください

 

さて、映画の話し!

基本的に映画はどんなジャンルでも観ますが、最近特に好きなのはサスペンス系!古くはヒッチコックが大好きですが、最近は秀作が多いですね。

 今日の映画を初めて観たのは15年ほど前にレンタルで!今一つピンとこなくて、たて続けて観ましたが、やはり只者ではなかったですね~この映画!

 

 

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「ユージュアル・サスペクツ」

1995年/アメリカ(106分)

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アガサ・クリスティ原作「アクロイド殺し」を下敷きにした、巧妙なストーリー展開のクライム・サスペンス!

 

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冒頭に謎の男が登場!金のライターを持ち、左ききの拳銃が火を噴く・・・それを物陰から覗く一人のオトコ

 

物語は6週間前にさかのぼり、ある事件の面通しの為に「5人の札付きのワルたち」が集められますが・・・

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「ユージュアル・サスペクツ」

(常連の容疑者たち)

 

これが、この映画の題名となっています

 

監督はブライアン・シンガー

 

この映画で一躍脚光を浴び、「X-MEN」シリーズの監督に抜擢されました。公開時はまだ30才の若さですから驚きです

 

 

 

ある船の大事件での生き残りの一人が、事の起こるまでの顛末をポツリポツリと語りはじめて物語がゆっくり始まります

 

独特の一定のリズムで語られていく不気味さがストーリーの深みに拍車をかけます

 

どこか腑に落ちない・・

 

それでも、集められたワルたち(ユージュアル・サスペクツ)は、レールに乗せられた列車のように導かれていく

 

 


この映画は、二度目か三度目が面白い!

 

映画の楽しみ方は人それぞれですが、単なる謎解きモノ、犯人探しモノとして観るとつまらないかもしれないです。どんでん返しで言えば、同じ95年公開の「ゲーム」の方がラストの衝撃があると思います。ただ、この映画は一瞬の面白さ、凄さというより106分という長さを実にうまく使っている映画です

 

脚本の素晴らしさが群を抜いています!

 

昨今の捻ったストーリーやどんでん返しサスペンスの先駆けとも言える作品です

 

「いい映画なんだろうけど、楽しめない」という声も多いようですが、要は楽しみ方です。先に紹介した「ゲーム」も好きな映画ですが、初見のインパクトが強くて二度目はクライマックスまで早回ししたくなりますが、この映画は、逆に二度目は巻き戻してみたくなる映画です!この手の映画は観るごとに感激が薄れるものですが、この映画は観るたびに面白さが増すばかりです

 

時間軸を交差させた編集のうまさと画像がすばらしいですね

 

カイザー・ソゼの正体は?

 

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普段の映画レビューはストーリー等ネタバレは極力控えていますが、今回は主要の登場人物の整理だけしておきます

 

フレッド・フェンスター/ベニチオ・デル・トロ


別事件の「5人の容疑者」のひとり!

赤シャツの大柄男!チンピラ風でずる賢いプロの犯罪者。マクマナスとは5年来の付き合いがある

 

ヴァーバル・キント/ケヴィン・スペイシー


別事件の「5人の容疑者」のひとり!

半身に機能障害があり「おしゃべりキント」と呼ばれている。小悪党でたいした罪は犯していないが作戦参謀でキートンの信頼大

 

ディーン・キートン/ガブリエル・バーン


別事件の「5人の容疑者」のひとり!

元警官で弁護士の恋人がいる。唯一ジャケットを着用しており、常に冷静沈着で頭が切れるリーダー的な存在。足を洗いたいと思っているが・・・

 

トッド・ホークニー/ケヴィン・ポラック


別事件の「5人の容疑者」のひとり!

いつも安物のジャンパーを着ており5人の中では一番背が低い。爆発物のプロ

 

マイケル・マクマナス/スティーブン・ボールドウィン

別事件の「5人の容疑者」のひとり!

ヒゲをはやしてレザーコートを着ている。直情型の人物で武装強盗のプロでフェンスターと仲がいい

 

コバヤシ/ピート・ポスルスウェイト


謎の人物で自称”カイザー・ソゼ”の代理人 


その他でも、怪しい人物ばかり・・・

キートンの恋人の弁護士/スージー・エイミス

クイヤン捜査官/チャズ・パルミンテリ

闇取引仲介人レッド・フット/ピーター・グリーン

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この札付きの犯罪者たちの行動が、この映画をひっぱっていきます。そして、物語が進んでいくにしたがい一人の伝説的な犯罪者「カイザー・ソゼ」の姿が浮かび上がってきます・・・

 

カイザー・ソゼは誰か?

そして、カイザー・ソゼの目的は何か?

 

この映画は、一度観ただけでその魅力の全てが味わえるほど簡単な映画ではありません。いくつも伏線があり、一筋縄ではいかない映画です

 

 


この映画のキャッチ・コピーは

 

「だまされますか?見やぶりますか?」

 

決して派手な映画でなく、ち密に練り込まれたストーリーで、第68回アカデミー脚本賞を受賞しています。同年脚本賞にノミネートされた、メル・ギブソンの「ブレイブ・ハート」の1/10以下の製作費の低予算映画ですから、いかにこの脚本が優れていたか理解していただけると思います

 

見事に組み立てられた構成は「面白い映画」の典型です!

 

ストーリーは難しいようで実はシンプルです

何が本当で何が嘘か?

観返せば観返すほど伏線が張りめぐらされており、もう見事としか言いようがありません

 

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サスペンス映画には秀作が多いです

以前レビューした「第三の男」やヒッチコックは別格として、1990年代以降の作品を少し挙げてみます

 

「メメント」

「バタフライ・エファクト」

「ミザリー」

「ドラゴン・タトゥーの女」

「セブン」

「羊たちの沈黙」

「シャッター・アイランド」

「オオカミは嘘をつく」

「LA・コンフィデンシャル」

「ゲーム」

 

まだまだたくさんあります

「ミザリー」「ゲーム」は過去「サスペンス映画」のジャンルでレビューしておりますので、是非どうぞ!

 

「ゲーム」

http://ameblo.jp/wonda007/entry-12131278979.html

「ミザリー」

http://ameblo.jp/wonda007/entry-12144619801.html

 

 

絶対的な自信を持って事件の謎解きをしていた捜査官が、満足気にコーヒーを飲んでいた手が止まり、やがてその手からカップが落ちる・・・

 

「だまされますか?見やぶりますか?」