超忙しいです!

以前、お話しした通りちょっとだけブログを休養します!

 

休養前に思い入れのある一本を紹介させていただきます

 

この映画は、いつか書こうと思いつつ先送りしていた映画で、近日公開予定のアニメ「GODZILLA 怪獣惑星」や、あの「シン・ゴジラ」地上波初放映のタイミングもあり、今書かないと後悔するかと・・・実際にリアルに映画館で観た年代が少なくなっていく中、語り継ぐべき大切な映画の一本であると思います

 

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「ゴジラ」

1954年/日本

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怪獣「ゴジラ」が登場するゴジラシリーズの第一作作品で、本多猪四郎監督、特撮円谷英二監督による怪獣映画の金字塔!

 

 

<監督> 本多猪四郎

 

<特撮監督> 円谷英二

 

<音楽> 伊福部昭

 

<キャスト>

尾形秀人(南海サルベージ)/宝田明

山根恵美子/河内桃子

芹沢大助(科学者)/平田昭彦

 

山根恭平博士(古生物学者)/志村喬

田辺博士/村上冬樹

 

萩原(毎朝新聞記者)/堺左千夫

南海汽船社長/小川虎之助

山田政治(まさじ)/山本廉

国会公聴会委員長/林幹

大山代議士/恩田清二郎

対策本部長/笈川武夫

 

稲田(大戸島村長)/榊田敬二

山田新吉(政治の弟)/鈴木豊明

爺様(大戸島の長老)/高堂國典

小沢婦人代議士/菅井きん

大戸島の娘/川合玉江

ダンサー(遊覧船の女)/東静子

 

「世界の度肝を抜いてやれ!」という意気込みをヒシヒシと感じる、日本特撮映画史上最高傑作!

 

 

1950年代の後半_

太平洋沖で連続して起こった原因不明の沈没事故。調査団が派遣され近くの島で見たものは・・・海底に潜んでいたジュラ紀の怪獣が水爆実験で安住の地を追われ、やがて東京に上陸する・・・

怪獣「ゴジラ」が登場するゴジラシリーズの記念すべき第一作で、今だにこの映画を超える「ゴジラ」映画はないと言われる日本だけでなく世界に誇る映画です!

 

ドスン、ドスンという重量感ある足音が響き続いて荒々しいゴジラの咆哮!「ゴジラ」のタイトルが出てあの伊福部昭氏の音楽!もうこれだけで震えがとまりません!

 

日本中はおろか世界中に多くのファンを持つ「ゴジラ」の第一作!この東宝のゴジラシリーズは、50年以上の歴史を誇りハリウッドでもリメイクされていますが、この第一作を超える衝撃作は永遠に作られないでしょう!

 

自分が初めて見たゴジラ映画は「南海の大決闘」あたりでしょうか?当時はどこの町にもあった古ぼけた映画館で、いわゆる二番館、三番館というやつで、封切り後しばらくたって3本くらいまとめて上映する、名画座とは違った映画館でした。まだ小学生だった記憶があります。その後、怪獣映画を片っ端から観まくり、この映画を映画館で観たのは中学に入った頃だと思います

 

鳥肌がたちました!

 

「ゴジラ」イコール子供向け怪獣映画という認識とは明らかに違う映画で、山の向こうから初めてゴジラが現れた時の衝撃は今でも忘れられません!その後のゴジラは子供向けの「正義の味方」と変貌していきます

 

 

ただの怪獣映画と思うなかれ!

 

1953年(昭和28年)、ビキニ環礁での核実験と第五福竜丸の被ばく事件が社会問題になっていた着想から、ビキニ環礁海底に眠る古代恐竜が水爆実験で目覚め、日本を襲うというもので、当初の仮題が「海底2万マイルから来た大怪獣」だったそうです

 

怪獣映画、パニック映画ではありますが反核映画の傑作です!

 

本多監督も「この映画で真正面から戦争、核兵器の恐ろしさ、愚かさを訴える!」と語っています

 

ストーリーはゴジラが近づいてくるようにゆっくりと進みます・・・ゴジラのキャラクターが周知されていない第一作目だからこそ、人間ドラマとしても見どころ十分で、当時の社会不安、政治不信が高まっていた時期で国会議事堂を壊すシーンでは館内は万雷の拍手があったといいます

 

 

 

主演の宝田明は、当時20才で日本映画の黄金期である昭和30年代に東宝を代表する二枚目俳優!その後の「ゴジラシリーズ」に6本出演しています。共演の河内桃子は東宝で宝田明と同期のニューフェイスで、今で言うとジャニーズやAKBが主演するくらいの話題があったんでしょうね

 

二人に対して芹澤博士役の平田昭彦がよかったです。時代劇、戦争映画、コメディなど数多く出演しており、この映画のほかにも「空の大怪獣ラドン」「地球防衛軍」「大怪獣バラン」「モスラ」など、多くの怪獣映画にも出演しています

 

その他、あの「七人の侍」の志村喬、さらにその「七人の侍」で「侍を雇うだ!」の村の長老役だった高堂國典、「必殺シリーズ」に出てくる「ムコ殿~」の菅井きんなど、出演者の顔ぶれを見るだけでも楽しいですね

 

 

この映画は、当時としては珍しい「メディアミックス形式」で派手な宣伝が行われ、新聞、ラジオ(当時テレビは普及されていなかった)雑誌、電車の車内吊りなどあらゆる宣伝媒体が使われております

 

記録的な観客動員数!

 

そのような宣伝効果がもちろんあったでしょうが、封切り当時から過去例をみない観客動員数を記録の大ヒットで、最終的には約960万人まで伸び、これは第28作「ゴジラFINAL WARS」(2004年)が100万人、超ヒットとなった第29作「シン・ゴジラ」(2016年)が560万人と比較していただければ、この映画の凄さを理解していただけると思います

 

 

出来れば映画館で観て欲しい一本です!

 

あの足音、咆哮の迫力の凄いこと!

戦闘機や車など今見ると笑ってしまうほどお粗末ですが、ミニチュアに着ぐるみと分っていても、リアリティあふれる映像が素晴らしいです。CGを見慣れた世代には凄さが伝わりにくいでしょうが、自分の中では、初めて「ジュラシックパーク」を観た時以上の感動でした

 

容赦のない怖さ!

ゴジラに破壊されていく東京で、逃げ遅れた母親が子供を抱きしめながら「もうすぐお父さんのところへ行けるからね」というシーンが忘れられないです

 

スタッフも超一流!

ゴジラ上陸までのプロセスが上手く、とかく特撮だけに目がいきがちですが構成が素晴らしいです。さらに忘れてはいけないのが音楽でしょうね。とにかく、作り手の意気込み、熱意が感じられる作品です!

 

 

どんな攻撃にも屈しないゴジラに、ついに最終兵器が登場します。あらゆる生物を死滅させ、液状化する「オキシジェン・デストロイヤー」・・それを発明した芹澤博士が言い放ちます

 

「世界の偽政者は、私が作ったこの薬を黙って兵器として使うに違いない!」

 

 

<昭和のゴジラシリーズ>

  1. 『ゴジラ』(1954年・昭和29年)
  2. 『ゴジラの逆襲』(1955年)
  3. 『キングコング対ゴジラ』(1962年)
  4. 『モスラ対ゴジラ』(1964年)
  5. 『三大怪獣 地球最大の決戦』(1964年)
  6. 『怪獣大戦争』(1965年)
  7. 『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』(1966年)
  8. 『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(1967年)
  9. 『怪獣総進撃』(1968年)
  10. 『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』(1969年)
  11. 『ゴジラ対ヘドラ』(1971年)
  12. 『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』(1972年)
  13. 『ゴジラ対メガロ』(1973年)
  14. 『ゴジラ対メカゴジラ』(1974年)
  15. 『メカゴジラの逆襲』(1975年)

<平成のゴジラシリーズ>

  1. 『ゴジラ』(1984年)
  2. 『ゴジラvsビオランテ』(1989年)
  3. 『ゴジラvsキングギドラ』(1991年)
  4. 『ゴジラvsモスラ』(1992年)
  5. 『ゴジラvsメカゴジラ』(1993年)
  6. 『ゴジラvsスペースゴジラ』(1994年)
  7. 『ゴジラvsデストロイア』(1995年)

<2000年代ミレニアムゴジラシリーズ>

  1. 『ゴジラ2000 ミレニアム』(1999年)
  2. 『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』(2000年)
  3. 『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』(2001年)
  4. 『ゴジラ×メカゴジラ』(2002年)
  5. 『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』(2003年)
  6. 『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)

<2010年代ゴジラシリーズ>

  1. 『シン・ゴジラ』(2016年)
  2. 『GODZILLA-怪獣惑星-(第一章)』(2017年秋公開予定)
  3. 『GODZILLA-副タイトル未定-(第二章)』(公開日未定)

<ハリウッド版ゴジラシリーズ>

  1. 『GODZILLA』(1998年)
  2. 『GODZILLA ゴジラ』(2014年)
  3. 『ゴジラ: ザ・キング・オブ・モンスターズ(仮)』(2019年公開予定)
  4. 『ゴジラvsキングコング(仮)』(2020年公開予定)

ハリウッド版では、2014年大ヒットの「GODZILA」の続編として「ゴジラ2/キング・オブ・モンスターズ(仮題)」を公開予定で、ゴジラ・ラドン・モスラなどもお馴染みの怪獣総出演で、前作同様に渡辺謙とサリー・ホーキンス出演のほか、あのチャン・ツィイーも出演予定だそうです。さらに2020年には「ゴジラ対キングコング」も公開予定で、今後もゴジラには目が離せません!

 

 

「あのゴジラが最後の一匹とは思えない」

 

このラストのセリフが印象深いです

 

核兵器の怖ろしさ、人間の傲慢さを指したこの言葉は、我々人類への警鐘であると思います。人類がそれを忘れた時、第2第3の「ゴジラ」が現れるかもしれません。いや、すでにカタチを変えて現れているのでしょうか?

 

あのゴジラの最後の咆哮がずっと耳に残ります

 

特撮映画史上「キングコング」(1933年/アメリカ)と並ぶ最高峰の映画です

 

是非、一度はご覧ください!