ども!相変わらず忙しい(笑)
「オードリー・ヘプバーン特集」
/第4弾!
誰もが知っているあまりに有名な映画ですが、やはり、この映画は紹介しないと(笑)初めて観たのは残念ながらテレビでした。その後、DVDで何度も観ております。たくさんの方がレビューされていますので、ストーリーもよくご存知でしょうが、あらためて写真など眺めながら彼女の美しさにため息でもつきましょう
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「ローマの休日」
1953年/アメリカ(118分)
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ローマを舞台にした、アメリカ人記者と某国王女の恋物語。ウイリアム・ワイラーが贈る不朽の名作!
<監督>
ウイリアム・ワイラー
この監督については詳しい説明は不用かと思います。「ベン・ハー」でも紹介した通りハリウッド黄金期に活躍した名監督で「ミニヴァー婦人」(43)「我等の生涯で最良の年」(46)「ベン・ハー」(59)でアカデミー監督賞を受賞し、この作品を含めノミネートが12回というとてつもない記録は、いまだに破られていません!いつか特集をやりたいですね
<キャスト>
オードリー・ヘプバーン
特集①の最後に、日本公開作品21作を載せておりますので参考にど~ぞ!
グレゴリー・ペック
典型的な二枚目俳優です!「子鹿物語」「パラダイン婦人の恋」「アラバマ物語」が有名ですが、個人的には「渚にて」「頭上の敵機」が好きです。「オーメン」の出演によって、いわゆるオカルト映画の格が上がったと言わしめた俳優さんです。理知的で誠実なイメージから、この映画での新聞記者役はどうか?との懸念があったようですが、逆に、この映画では彼との共演が大成功の一因だと思いますよ!
エディ・アルバート
ジョン・ウェインの「マックQ」、バート・レイノルズの「ロンゲスト・ヤード」さらに、あのアーネスト・ボーグナインのオカルト映画の秀作「魔鬼雨」にも出てます
この映画で、オードリー・ヘプバーンのファンになった人は多いはずです!
それほど彼女のキュートな魅力に満ち溢れた映画です。オードリーが画面に映るだけで、画像全体が息づくような瑞々しい印象がありました。もともとこの映画は、あのフランク・キャプラ監督でエリザベス・テーラーとケーリー・グラントでとる予定だったらしいですねえ~それはそれで観たい気がしますが、ちょっと生々しくメロドラマ風になったと思いますよ(笑)さらに、見逃せないのが、トレビの泉、真実の口、スペイン広場、コロッセオなどのイタリアの観光名所巡りとファッションモードの世界発信の側面でしょうか.
まだ無名だったオードリーの初主演映画は、さまざまな人々の思惑の元に作られたわけですが、まさに彼女の出現は奇跡です!それまでの、映画女優の価値観を変えてしまったわけですから!
「魅力的な唇のためには、優しい言葉を紡ぐこと。愛らしい瞳のためには、人々の素晴らしさを見つけること」
この映画には名シーンが数多くあります!
「真実の口」での躊躇いと驚きの表情
バイクに乗って市内を走り回るシーン
美容院でショートカットにした後の笑顔
花屋から一りんの花を贈られるシーン
冒頭でドレスの中で、何食わぬ顔で足をボリボリかくシーン
まだまだ、たくさんありますが、これほど表情の豊かな女優さんは珍しいです!
「縫い物もアイロンがけも自信あるの。ただ、それをしてあげる相手がいなかっただけ」
この映画は、ローマを舞台にした超一級の恋愛映画ではありますが、同時にコメディ、冒険の要素も多くプラスアルファの多い映画です!さらに、王女と新聞記者の人間としての成長物語でもあります。単にスクープ目当てだった新聞記者も王女の人柄を知り、記者というより人間として変わっていった姿と、冒頭の、お転婆で自分勝手な王女も美しいですが、ラストの人間として成長した王女の気品に満ちた美しさはどうでしょう!
ラストの記者会見のシーン
記者の「思い出に残る都市は?」の問いに、側近のアドバイスやまわりに気配りをみせつつも
「ローマです!もちろんローマです!」
と言い放つセリフがいいです!王女としての責任を全うしなければならない運命を選びつつ、ホンモノの恋だったことを宣言した深いセリフだったと思います
王女の冒険や成長の物語を「休日(ホリディ)」としたセンスの良さに感心します
60年以上前の映画ですから、画面の古さは否めませんが、普遍的なテーマだからこそ切なく、楽しく少しも古さを感じない映画ですね
オードリーの美しさばかり語られますが、映画としても骨組みがしっかりした作品で、あっと言う間の118分です!それほど中身の濃い映画です!
某雑誌での「世代を超えた恋愛映画」20代~60代の1000人アンケート(女性のみ)での結果が次の通り
1位 タイタニック
2位 ローマの休日
3位 きみに読む物語
4位 ゴースト
5位 ノッティングヒルの恋人
6位 アメリ
7位 ロミオとジュリエット
8位 プリティ・ウーマン
9位 小さな恋のメロディ
順位については若干異論もありますが、60年以上たった今でも、この映画の人気の高さがうかがえます!
この映画の日本公開が1954年(昭和29年)でした。まだテレビが一般的でなく、街頭テレビでプロレス力道山の雄姿に歓喜し、戦後日本から高度成長へと駆け上がっている時代です!今観ても、オードリーの美しさは別格なのに、当時では神がかって見えたに違いありません!
数々の思い出を胸に、それぞれの生活に戻っていく決意をするシーンが沁みます!王女も去り、記者たちもいなくなり、その中でひっそりと立ち去る靴音だけが耳に残ります
あと何年、何十年たっても、色あせることなく語り継がれる作品であることでしょう