梅雨の時期に合わせた「雨の映画特集」も６弾で、一旦終了させていただきました。多くの方々からコメントやメールをいただきありがとうございます
季節や話題に合わせて、随時特集を組むつもりですが、自分の限られた映画鑑賞作品の中から、ひとつでもオススメできる場面、音楽、セリフなどを紹介しておりますので若干偏った映画になるかもしれませんが、それはご理解ください^^
レギュラーの紹介での再開の第１弾！
実はずっと前から決めておりました・・・
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「初恋のきた道」
２０００年／中国・アメリカ合作
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監督／チャン・イーモウ
音楽／サン・パオ
＜メインキャスト＞
チャン・ツィイー
スン・ホンレイ
チャオ・ユエリコ
チャン・イーモウ監督作品で、主演チャン・ツィイーのデビュー作。中国の片田舎に赴任してきた新任教師と、美しい村の娘の純愛を描いた物語
舞台は中国北部の小さな村＿
都会に働く息子のもとへ、父の訃報を聞いて村に戻るところから始まります
教師であった亡き父を、村の古くからの風習通り、担いで家までつれてくるために、夜なべをして布を編みます
「もう、父さんに会えないよ」
徹夜で布を織るハタ織りの音と共に、移り変わる時代の音が聞えてくるようです、そして、息子の語り・・・
白黒の画面から、あざやかなカラーへ変わっていきます
「父は２０才、母は１８才だった！」
この映画は、画像の色彩と音楽でさまざまな心を描いています！普通なら時系列的にいっても、古い時代をモノクロ、現代をカラーなのでしょうが、それを反転させて、初恋の瑞々しい時代をカラーにしています
つまり、この映画の語りは息子ですが、主観はこの母にあります！
初恋の美しい色が語りかけているようです！
映像が素晴らしいです
色あざやかな自然
水を汲む桶を担ぐ姿
枯れ野原を赤い服を着て走る姿
待ち伏せしてわざとすれ違う姿
ひとつひとつが美しく、愛しい・・・
特に赤の使い方がすばらしいです。村一番の美しい少女が、出来たばかりの学校の梁にかける赤い布を編みます
画像の美しさ、チャン・ツィイーの可愛さを音楽がさらに拍車をかけます。哀調を帯びた二胡の音色が素晴らしいです！
音楽で、ときめき、苦しみ、悲しみ、喜びが語られています
実は、この映画は友人に薦められてＢＳに録ったものの、忙しさから長らくお蔵入り？していた映画でした。数年前、観てから何度か観てますが、開始１０分くらいで決まって泣けてきます（笑）
かなりの数の映画を観てきた自負はありますが、まだまだ観ていないすばらしい映画はたくさんあると再認識しております
文字を知らない少女は、料理で愛を伝えようとし、青年教師は教壇からの声で彼女の想いに応えます
それはどんな甘い言葉より強烈に印象に残ります
美しいです！
「父さんほど、いい声の先生はいない！」
ラストシーンがまた・・・・泣けます
父の誠実さの証として、かつての教え子や近隣の人々が集う葬列・・・息子を教壇に立たせることが夢だった亡き父の願いをきくように、ほんのひと時彼は教壇に立ち、父の作った文章を子供たちに教えます
朗々と語る彼の声は、やがて父の声と重なります。少し表現が悪いかもしれませんが・・
中国の良心の映画です！
基本的に、中国の映画はそんなに観ておりません！共感することの映画が少なかったこともありますが、この映画をみて驚きました！
町へと続く一本道！
来る日も来る日も愛する人を待ち続ける少女とそれを見守る周囲の人々と自然・・・・雄大な中国の大地を舞台に、移りゆく美しい四季の風景の中での、壮大な愛の物語です！
残念ながら、自分にはこの映画の良さを充分に語れません。ただ、最も好きな映画のひとつとなりました！
一本の道を通して語りつがれる初恋の物語です！
是非ご覧ください！