ワンフェスアフターリポート、そして無念の「さようなら宣言」 | ワンダちゃんNEXT DOORプロジェクト 開発スタッフブログ

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すでにご報告済みのように、『ワンダちゃんNEXT DOORプロジェクト』は今回のFILE:08をもって残念ながら完結することになってしまったわけですが、その「最期のハレの場」となった夏のワンフェスのアフターリポートはやはりきちんと綴っておかなければなりません。
というわけで、毎回恒例にして今回が最終回となる今夏ワンフェス当日における『ワンダちゃんNEXT DOORプロジェクト』のアフターリポート、行かせていただきます!

まずはとにかく、今夏ワンフェスが開催されるにあたって大問題になったのが台風6号直撃問題でした。正確性に定評があるハワイ米軍合同台風センター発表による事前の台風予測では、台風はワンフェス前々夜に東名高速道路伝いに移動し、ワンフェス前日の正午付近に幕張を直撃とのこと。もっとも、ワンフェス当日には温帯低気圧になって関東地方を抜けていく……との話だったのですが、ワンフェス実行委員会スタッフからすれば「本当に開催へこぎつけることができるのか!?」と最後の最後まで胃をキリキリさせられることに。

ただしそうした事前の台風情報は見事なまでにことごとく外れ、多少の雨には見舞われたものの、無事ワンフェス開催当日を迎えることになりました。
 

▲ワンフェス開催日である7月28日(日)8時7分における、幕張メッセ入り口に設置されたワンフェスの巨大サイン。この写真からだと雨が振っているのか止んでいるのかいまひとつ判別しづらいですが、この時間帯はまだ結構な勢いで雨が降っていました。こうした影響からワンフェスの開場時間が10分遅れたことは、当日ワンフェスに参加された方々ならばご存知のはずです

 

▲こちらは開場準備がすべて整った状態の、9時48分における4ホール内“Wonder Festivalオフィシャルグッズショップ”の光景。施工デザインは毎回同様の感じで『ワンダちゃんNEXT DOORプロジェクト』のイラスト&フィギュア画像をフィーチャーしているので、もう見慣れた景色ですね。もっともこの景色も、今回で最終回となってしまうわけですが……

 

▲Wonder Festivalオフィシャルグッズショップ施工デザインの左端に設けられた販売アイテム展示ウィンドウ内には、こんな感じで商品が展示されています。今回はクリアーファイルが4種あったり、ワンフェス開催直前になってカットくんのソフトビニール製フィギュアが急遽販売されることになったり、ちょっと販売アイテム過多状態!?

 

▲そしてもちろんいちばん肝心な販売アイテムである『ワンダちゃんNEXT DOORプロジェクト』FILE:08 Mika Pikazo Ver.の、Noaさん(Clips)による完成見本もガラスケース内に展示されています。今回は瞳デカール付きが「売り」なのでデカールも同ケース内に展示しましたが、……よくよく考えたら、パッケージをいっしょに展示することを忘れていましたね。後悔先に立たず(泣)
 

そして(前述したように)開場時間が10分遅れた10時10分、いよいよ今夏のワンフェスがスタート!

なお、開場と同時にWonder Festivalオフィシャルグッズショップへ向かってくださる方は割と奇特な方たち(?)なので、10時18分の時点ではこんな様子でした。

 

 

しかし驚かされた(?)のは、行列ができはじめたのはオフィシャルグッズ販売窓口であり、肝心の『ワンダちゃんNEXT DOORプロジェクト』FILE:08 Mika Pikazo Ver.販売窓口への行列はほぼ0人状態。
も、もしかしてMika PikazoさんVer.ワンダちゃんのレジンキャストキット、完売まで持って行けないかも!?(←超心臓バクバク状態)

……と思いきや、この直後からワンダちゃん販売窓口に大量の行列が発生! 「ワンフェス開場内限定販売数200個」のレジンキャストキットは、ほぼ11時ジャストで速攻完売となりました(ほっ)。

皆さま、本当にお買い上げありがとうございました!
 

▲10時30分付近での、Wonder Festivalオフィシャルグッズショップの様子。ご覧のようにワンダちゃんのレジンキャストキット販売窓口にも大量の行列が。開発スタッフ一同が、ようやく安心できた瞬間でした


そしてその後、ワンフェス公式レーベル『ワンダーショウケース(WSC)』創設20周年記念仕様のリボルテックダンボー・ミニも完売。
この画像ではまだ「SOLD OUT」のサインが付いていませんが、最終的にはカットくんのソフトビニール製フィギュアとMika PikazoさんVer.のアクリルスタンドも完売に。

ただし今回はちょっと欲を出してクリアーファイル、アクリルスタンド、アクリルスティックキーチェーンの生産数を増やしてしまったため、その他のアイテムは微妙な売れ残りが生じてしまいました。
いやしかし、各アイテムにおける生産数の決定って、この仕事を何年続けていてもその適正値を見い出すのが本当に難しいですね。……ま、単なる愚痴ですが(泣)。
 

▲ご覧のように、この写真を撮影したときにはワンダちゃんのレジンキットとリボルテックダンボー・ミニしか完売していない状態でした。あまり欲を出さないで前回までと同様の生産数にしておけば、クリアーファイルやアクリルスタンドなどもすべて完売したはずなんですが……要反省、ですね

 


さて。
それではいよいよ当ブログ、というよりは『ワンダちゃんNEXT DOORプロジェクト』という企画そのものへの「締め」を綴らせていただきたく思います

「新進イラストレーターさんに依頼してワンダちゃんをリデザインしていただき、一流原型師がそのイラストをそっくりそのまま立体化。そしてそれをなるだけ安価なPVC製塗装済み完成品フィギュア化し、“これまでに存在しなかったまったく新しいワンフェスみやげ”として企画/制作/販売しよう」
こうしたアイディアがワンフェス主催者である海洋堂内で生じたのは、確か2014年ごろでした。

その後、この企画に協力していただけるスタッフ探しがはじまり、そしてその過程で「PVC製塗装済み完成品美少女フィギュア戦線から事実上離脱してしまった海洋堂だけでは、じつはこの企画は成り立たないのではないか?」という結論へ至り、その結果、その道のトップを走る通称“グッスマさん”こと(株)グッドスマイルカンパニーさんに、原型製作以降の行程=PVC製塗装済み完成品フィギュア化を「企画製造協力」の名目にて担当していただくことになったのです
実際のところ、そうした決断は(自分らで言うのもアレですが)至極賢明であった事実がすぐに判明。グッスマさんの、卓越したPVC製塗装済み完成品美少女フィギュア製作技術&マネージメントがあってこそのプロジェクトと化したのでした。

が、中国工場によるPVC製塗装済み完成品美少女フィギュア生産価格の急激な高騰と、当初こちらがイメージしていた以上に伸びていかない製品販売数とのバランスにどうにもこうにもオチを付けることが不可能な状態にまで陥り、FILE:06をもってグッスマさんとの共闘体制を泣く泣く解体するはめに。
その後のFILE:07とFILE:08は、海洋堂(ワンフェス実行委員会)だけの企画/制作によるレジンキャストキット形態での販売へと転じてしまったことはすでにご存知のとおりです。

そして最後の言葉として残しておきたいのは、とにかく「グッスマさんへの感謝とリスペクト」です。
いま改めて考えてもグッスマさんが協力してくださらなかったらこのプロジェクトはスタートを切ることができなかったと思いますし、プロジェクトを進めていく上で、こちらの過度なワガママを次々とクリアしてくださったグッスマさんのPVC製塗装済み完成品美少女フィギュア製作技術とそのマネージメント能力の高さには本当に舌を巻きましたし、大いに勉強させていただきました
とくに製作担当を務めていただいたY氏、その上司たるM氏には、どんな言葉を用いてもその感謝の気持ちを正確に伝える自信がありません。本当に、何もかもありがとうございました。

さらに。
グッスマさんへの感謝&リスペクトと共に、このプロジェクトに関わってくださったすべてのクリエイターさんたちと、このプロジェクトを応援してくださったユーザーたる皆さま方にも、やはり感謝とリスペクトの気持ちを
商品展開としては8回=4年間というやや短めのプロジェクトでしたが、ここまでお付き合いいただき本当にありがとうございました。
また異なったかたちでの新たなプロジェクトを立ち上げることは今後必ずあるはずなので、そのときは再びよろしくお願いいたします!

 


P.S.
『ワンダちゃんNEXT DOORプロジェクト』FILE:08 Mika Pikazo Ver.の、海洋堂オンラインストアによる「受注生産(=二次生産)分」が現在絶賛受付中です。
受付締切は「8月12日(月・祝)23時まで」ですが、締切までに下記URLのプラットフォームから申し込んでいただければ、申し込んでいただいた方全員が確実に商品を購入することができます(ただし、商品のお届けは9月になりますので、その旨はご了承ください。)この好機をぜひともお見逃しなく!!