6月発売の「ワンダーJAPAN vol.20」の編集前ボツ企画というか、失敗した企画をちょっと書いてみる。
今回は「東京・埼玉ワンダー」と「戦争遺構」がテーマだったのだが、両方にかぶる物件として、JR八高線の東福生駅と箱根ヶ崎駅の間にある、「連合軍第三踏切」という踏み切りを取り上げてみようと計画してみた。
「連合軍」とは連合国軍最高司令官総司令部、つまり昭和20年の日本敗戦後に陸軍多摩飛行場を占領し、米軍横田基地に名前を変えたのちにGHQが設置したものであり、まさに敗戦日本の名残を示す貴重な踏み切りでもある。
この踏み切りがある場所は、米軍横田基地の住宅地エリア内であるが「とりあえず行ってみよう」ということでアポなしで行ってみたのだがやっぱり立ち入り禁止であえなく失敗。

「そうだ樹海、行こう」   |←樹海|  ┗(^o^ )┓三
次に八高線の電車内から撮影にチャレンジ。結論から言うと、「連合軍第三踏切」の撮影には成功したけど、看板が読み取れないとどこの踏み切りか分からないので挫折。地味すぎて結局提出すらしなかった。

ちなみに第三踏み切りの南側には、「連合軍第一踏切」の跡があるので、ここも詳細な現地調査を行ってみた。

「そうだ樹海、行こう」   |←樹海|  ┗(^o^ )┓三
現在踏み切りは閉鎖されている。

「そうだ樹海、行こう」   |←樹海|  ┗(^o^ )┓三
フェンスの上からカメラを差し込んで無理やり撮影。

「そうだ樹海、行こう」   |←樹海|  ┗(^o^ )┓三
踏み切り跡の黄色と黒のしましまが、明確な名残だがどうにも地味である。残念だが踏み切りや道路の痕跡のみで写真栄えするような遺構は特になし。

「第一と第三があるのだから、第二踏切も当然あるだろう」ということで、そちらも探してみたが痕跡すら見つけ出すことができずに失敗した。

基地が開放される際や、見学ツアーでは正式に中に入って撮影ができるらしいので、そういう機会でもまた狙ってみようかと思う。

おまけ

「そうだ樹海、行こう」   |←樹海|  ┗(^o^ )┓三
八高線の東福生駅と箱根ヶ崎駅の間にある、横田トンネル跡。全長100メートル。看板が現在も残されているのは意外だった。この切通し状のトンネル跡は、在日米軍横田基地滑走路の飛行ルート上にあり、発着する飛行機が真上を飛ぶため列車に接触しては危険ということで、かつてはコンクリートのふたがされていた。
そのため、この上はかつて軍用機マニアの名撮影ポイントだったと言われている。
平成8年(1996年)に気動車から電車に変わる際、架線工事が必要になりコンクリートのふたが邪魔になったため撤去され、今のようにコンクリートの切通しが残されたということのようだ。

しかし『ワンダーJAPAN』で掲載するにはどうにも地味すぎるよなあ、コレ。俺は面白いけど。

連合軍第一踏み切りの跡はこのあたり

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