北海道札幌市の郊外にある野幌森林公園に隣接して、北海道開拓の村という施設がある。北海道の様々な時代の建物を移築保存したり、開拓の歴史を今に紹介するとても良質な施設だ。
その中にかつて存在した、馬車が引く鉄道「馬車鉄道」が今も運行されている。
馬車鉄道の料金は子供(3~14歳)が130円、大人(15歳~)が270円。
入り口に近い旧浦河支庁庁舎から旧ソーケシュオマベツ駅逓所までの約400mぐらいを結んでいる。馬はゆっくりと力強く車両を引いて、だいたい5分ぐらい。
ちなみに軌道幅は762mm(30インチ=2フィート6インチ)。軽便鉄道などでよく見られる軌道幅だ。レールは15 kg/mだとか。

「そうだ樹海、行こう」   |←樹海|  ┗(^o^ )┓三
馬車鉄道がやってくるのを待っていたら、ゆっくりとマッチ箱のような車両を引いて馬がやってきた。

「そうだ樹海、行こう」   |←樹海|  ┗(^o^ )┓三
レールの間を歩くので、その間には砂が敷かれている。枕木は見当たらなかったが、もしかしたら砂の下に埋もれているのかもしれない。分岐のところだけ木製の枕木が設置されていた。

「そうだ樹海、行こう」   |←樹海|  ┗(^o^ )┓三
馬の止まった場所が、旧浦河支庁庁舎駅。引いてきた馬は車からはずされて、20分程度休憩。でもそりのような、車両とつないでいる木製のユニットはつけたままだった。

「そうだ樹海、行こう」   |←樹海|  ┗(^o^ )┓三
レールの終着地点。一応車止めも設置されている。

「そうだ樹海、行こう」   |←樹海|  ┗(^o^ )┓三
旧浦河支庁庁舎からの直線区間は基本的に複線区間。ただし馬車同士がすれちがうタイミングはこのときなく、一両の馬車が行ったり来たりするだけだった。ここから右にカーブすると終着駅の旧ソーケシュオマベツ駅逓所だ。ちなみに「駅逓(えきてい)」とは北海道独自の制度で鉄道の「駅」ではなく、主要な街道沿いなどで開拓の時代に旅人の宿泊地や馬の交換、郵便業務などを半官半民で行っていた場所だ。今でいうなら、道の駅兼国民宿舎兼郵便局といったところか。

続く

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