私の通っていた中学は、荒くれ者が多くいました。

しかし私のような者がその中で浮かずに生きられるはずがなく、私は「電波」「シルバニア」「アダルト」などと呼ばれ、ギャン浮きしていました。


・「電波」由来…分からない
・「シルバニア」由来…嫌いな先生の授業で不良ぶろうとしてシルバニアを机に置いたことから


・「アダルト」由来…前の日記参照



不良に憧れつつ、真面目さで頼られたいという両極端な理想を追いかけていたため、常に不安定な種族でした。



班長、委員長なんて面倒だしぃ…と言いながら立候補するという、一番ダサイやつです。



でも結局ヤンキー的なことをする勇気もないし…変な目立ち方してイジメられたくない

ということでガリ勉の道を選びました。


学年の終わりには「成績のいい浜口さん」という地位を確立していました。この頃には「電波」というあだ名はすっかり忘れ去られていました。



ある日
委員長浜口は、遅刻しそうになりながら学校へ行きました。

遅刻は免れ、一時間目の始めに、期末テストの返却が行われました。





先生「浜口さん」







心なしか、先生の声が愉快そうです。





テストは90点代で、別に変なところは何もないように思いますが、先生のニヤニヤが止まりません。なぜです。



先生「浜口さん、これも返しますね」














先生は、私のリュックを背負っていました。






















その日私は、お弁当だけ持って学校に来ていたのです。









ゾッとしました。
硬直した顔つきでテストをリュックに入れ、席につきました。


当時の委員長気取りの私には耐え難いミスです。後の学校生活に多大なる影響があるのではと考えるだけで胃が痛みました。



しかし、ここは荒くれ学校。テスト返却の時間も皆さん荒くれてらっしゃいます。

私がリュックをユーモラスに返された件など、誰も見ていないだろうと踏み、気を取り直しました。











隣の席の渡辺「電波のリュックが、宇宙から、かえって…きた…(ウルルン滞在記口調)」














「電波」復活です。




その日、ウルルンときた私は、額と机をキスさせたまま授業を終わらせました。













渡辺悪いやつじゃないんだけどこのやろうと思いました。