オームの法則を確かめてみる その5 | たまに書きます

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基本的に無益な情報を。12年に渡る中国の黒龍江省暮らし(うち3年ちょい北京)に終止符をうち帰国、次の一歩(台湾方面)に踏み込もうとするタイミングでコロナ蔓延、鎖国により足止め。困り中。どうにもならん。

なんやかんやで回り道をしましたが、

いよいよ本題に入ります。

と、言っても、

回路を作ります→電流を流します→各場所で電流と電圧を測ります。

以上。

という感じにしかなりませんが。

 

では行きます。

 

なんども同じ図を出して申し訳ありませんが、

この一番基本的な回路です。

電源にはBOSSの9V200mAのアダプターを使いました。

が、

どういうわけか、アダプター単体で測定したときは13.4V出ていましたので

13.4Vと記載しておきます。

 

抵抗は

100Ω、1KΩ、100KΩを用意。

それぞれ抵抗Rとして、電流を確認しました。

 

ここでまた何故か、という話ですが。

単体で測定したら13.4Vだった電圧が、抵抗を接続して測定すると

12.27Vに落ちていました。

抵抗を付けたことによって電圧が落ちた、ということでOKだと思います。

アダプターの仕様から200mAまでであればしっかり9Vが出ているかと思ったのですが

決してそういうわけではないんですね。

200mAで電流が出ている場合が9Vということのようです。

 

で、以下結果です上図電流Iを測定した結果です

①500Ω:測定不能(抵抗焼ける)→詳細は以下リンクを参照してください。

 

 

 

②1KΩ:12.31mA(0.01231A)

③100KΩ:0.01mA(0.0001231A)

 

抵抗にかかっている電圧が12.27Vだったので

オームの法則I=V/Rより

②1KΩ=1,000Ω→12.27÷1,000=0.01227(A)=12.27(mA)

測定値が0.01231なので誤差の範疇だと思います。

③100KΩ=100×1,000=100,000Ω→12.27÷100,000=0.0001231(A)=0.1231(mA)

測定値が0.01mAなので誤差の範囲でしょう。

 

以上、電圧が想定より下がっていた(とは言っても9V以下になっていない)以外は

電圧、抵抗、電流の関係はオームの法則そのままでした!

 

 

 

では次です。

はい、コレもよく『オームの法則の練習問題その2』くらいで出てくるやつですね。

抵抗を2つ直列に並べたらどうなる?みたいなやつです。

 

セオリー通りだとすると、V1=V2+V3(R全体=R1+R2)、っていうことになりますがどうでしょうか。

なお、電源については変更ありません。

使用した抵抗は100KΩを2つ。

 

なのですが。

実際にきちんと抵抗をはかると

R1=104.6KΩ R2=97.7KΩでした。

先に結果を書きます。

電圧

V1=13.3V

V2=6.69V

V3=6.27V

 

電流

I1=0.06mA

I2=0.06mA

I3=0.06mA

 

今回の電圧は1例目ほど落ちてないですね。13.4Vが13.3Vなのでほぼ変化ありません。

また、V1=V2+V3も誤差程度で成り立っているようです→6.69+6.27=12.96(V1=13.3)

 

R2とR3の合成抵抗値をR1とした場合

R1=104.6+97.7=202.3KΩ=202,300Ω

電圧V1=13.3 なので 電流は I=V/Rより13.3÷202,300=0.00006574A=0.065mA

実測値が0.06mAなので、これも誤差の範囲ということにしても良いかと思います。

 

また、R1とR2の抵抗比を詳しく観ると

104.6(KΩ):97.7(KΩ)になるのでV2 は13.3×(104.6/202.3)=6.876(V)

V3は13.3×(97.7/202.3)=6.423V

が予測値になりますが、実測がそれぞれV2=6.69とV3=6.27となっています。

多少違いますが、どうなんでしょうか。傾向としては問題なさそうですね。各々際は同じように0.2V程度なので。

 

 

次に進みますね。

はい、ケースNO3

回路は前のやつと同じです。

抵抗値を変化させました。

先程のは両方とも同じく100KΩでしたので、変化がいまいちわかりにくかったので

多少変化を大きめにつけてみました。

電圧に変更はありません。

抵抗R1=1KΩ(正確には994Ωでした。誤差範囲超えちゃってますね。。。。まあいいか)

R2=100KΩ(同じく正確には97.7KΩ=97,700Ω)

となります。

以下実測値。

V1=12.94V

V2=130.5mV=0.1305V

V3=12.89V

I1=0.12mA

I2=0.00mA

I3=0.00mA

 

まず合成抵抗値R1=R2+R3から求めてみましょう。

R1=994+97,700=98694Ω

抵抗にかかっている全体の電圧V1=12.94より

全体を流れる電流I=V/R=12.94÷98,694=0.00013111V=0.131mA

R1を流れる電流を観てみると,

電圧V2=0.1305Vより、I2=V2/R1=0.1305÷994=0.000131A=0.131mA

同じくR2については

V3=12.89Vより I2=V2/R3=12.89÷97,700=0.000131A=0.131mA

 

実測値I2とI3が計算した値とあっていませんね。

そもそもごく小さな数字であったため実測がおかしかったのかもしれません。

後日時間がアレば確認してみますが、まあ十中八九未熟による計測ミスかと思います。

 

 

一応もう一つのケース。

抵抗値を更に変更してみました。

1KΩと100KΩだとちょっと比較がしにくいということで・・・

回路、電源については変更していません。

R1=994Ω(1KΩ)

R2=2143Ω(2.2KΩ) の場合です。

V1=12.56V

V2=3.982V

V3=8.33V

I1=3.98mA

I2=4mA

I3=4mA

という結果になりました。

 

検証してみましょう。

電圧12.56Vに対して合成抵抗値=994+2,143=3,137

コレに対する電流値はI=V/R=12.56÷3,137=0.00400A=4.00mA

 

R1に関して

R1=994Ω 電圧V2=3.982V 電流(I2)=V/R=3.982÷994=0.00400A=4.00mA

 

R2に関して

R=2,143Ω 電圧V3=8.33V 電流(I3)=V/R=8.33÷2,143=0.003887A=3.89mA

ほぼ4mAってことで良いですよね?いいですよね?

 

最後に抵抗値と抵抗にかかる電圧について

V1=12.56V

V2=3.982V

V3=8.33V

なので、V1=V2+V3=3.982+8.33=12.312V 

V1は12.56だったので、小数点以下だし、誤差!とします!

 

と、まあざっとこんな感じです。

 

ということで、抵抗一個、あるいは2個の直列接続においては

基本的に学校で遠い昔にやった

オームの法則 V=IR、

直列の合成抵抗 R=R1+R2 

抵抗値による電圧の分割(V1=V2+V3)

がきちんと実験で計測をして確認することができました!

やった!

 

学校でやった問題のもう一つポピュラーなので、

並列の合成抵抗値を計算する、っていうのがありますが、

これも直列でコレが検証できれば導き出せるものなので、

今回はコレにて検証終了!

 

ちなみに。

並列の合成抵抗地を計算するポイントは以下。

①並列の場合、電圧はすべての抵抗に対して電源電圧と同じだけ均等にかかります。抵抗値関係なしに。

電源電圧が10Vの場合、100Ωの抵抗にも、500Ωの抵抗にも、10Vかかります。

(電源電圧理想的な場合、と付け加えておきます。今回の実験のように実際に測ったら落ちてた、ということもありうるので)

 

②このため回路上の抵抗をただ一つの抵抗Rとみなした際に回路を流れる電流Iは、

一つ一つの(合成する前の)抵抗を流れる電流の総和と同じになります。

 

例えば、R1=200Ωと R2=400Ω、電源電圧10Vの場合。

R1を流れる電流I1=10÷200=0.05A 

R2を流れる電流I2=10÷300=0.025A

で、このR1とR2の合成抵抗を仮にRとしてみます。

するとこの回路は電源電圧10V、抵抗値Rのシンプルな回路になります。

この時この回路を流れる電流をIとすると

I=V/R=10/Rとなります。

 

ここで上記②が何を言っているかというと

10/R=0.05+0.025 と言うことになるわけです。

 

コレをもう少し一般化してみましょう。

電源電圧=V 合成抵抗値=R 抵抗値それぞれR1、R2

回路全体を流れる電流(合成抵抗Rに流れる電流)=I

R1を流れる電流=I1 

R2を流れる電流=I2

 

さあ行きますよ。

 

I=I1+I2

I1=V/R1 I2=V/R2 これらは上記前提より。

オームの法則R=V/Iより

  これに 

 および  を突っ込んでみます。

 

  とりあえずこんな感じになります。

 

コレを更にすすめていくと・・・・

 

 

こんな感じになります。

で、今回の仮の設定

例えば、R1=200Ωと R2=400Ω、電源電圧10V。これの合成抵抗Rを計算してみましょう。

133.33Ω、ということになります。

そうなると電流Iは計算でI=V/Rより10÷133.33333=0.075Aと計算できます。

 

一方、問題の設定より

R1を流れる電流I1=10÷200=0.05A 

R2を流れる電流I2=10÷300=0.025A

となるのでこの回路を流れる電流I=I1+I2より

I=0.05+0.025=0.075

 

見事に一致しました!

という感じになります。

抵抗が増えても、基本的にこの考え方で計算はできますので、

公式を覚えるのが面倒くさい場合は、この計算の流れを抑えておけばまあどうにかなります。

 

別に事ここに及んでは、テストに使うわけではないので

使うことがあったら調べりゃ良いんですけどね。

今回は自分できちんと色々確認する、というテーマの一環として

計算をだーっと書いてみました。

 

ちなみに、途中で出てきた数式

普通にアメブロ(他のブログはどうなんでしょう)で入力する手立てがありません。

これはTEXなるオンラインのツールを使って書き、

ソースをHTML表示の編集画面に貼り付ける、というやり方でどうにかできます。

 

 

↑ここで数式を(使い方は5分位弄くればなんとなくわかると思います。)入力して

下の方に現れるソースをコピーしてHTML表示の編集画面に貼り付ければOKです。

こちらに↓かんたんに手順が書いてありますのでどうぞ

 

 

 

そんな感じで、長くなりましたが本日はここまで!